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その24)ベーシックインカムと仕事

ベーシックインカムが導入される社会は、進化した汎用AIと汎用人型ロボット(ヒューマノイド)が多くの仕事を人間の代わりに行うようになって、雇用が減り、人員余剰になってきたら導入されるのではと私は予測しています。

現在、汎用AIはじわじわとホワイトカラーの仕事を無くしています。特に管理職や手続き、申告など自動化しやすいものは現在も機械による代替が始まっています。古いシステムを捨てない企業は、管理できる人材がいるからで、その人がいなくなるとシステムも新しくせざるを得なくなります。

汎用人型ロボットは人間が使う道具を使って仕事をするので、実用範囲で人件費よりも安くできる分野からじわじわと雇用を無くしていくでしょう。主に簡易な運ぶ、仕分ける、案内する、接客、調理などから始まります。危険な箇所の工事や手術などもロボットがやります。高度な作業は最初、人間がリモコンで操作しますが、操作自体を機械に学習させて匠の熟練の業も習得するようになるでしょう。

こうして雇用が失われていくと、次になくなっていくのが経営者の仕事です。自動化できることが増えると、親会社が吸収して、その会社に管理責任者だけを置けば良くなってきます。管理できる範囲が大きくなれば、その人数も減らせます。現在はまだまだ人の手が必要な時代なのですが、何十年か先にはそうなるでしょう。

食品や日用品に関わる仕事は、自動化できるところはどんどん自動化され、少人数または無人での大量&適量生産が普通になるでしょう。

研究開発は宇宙開発、難病、気象コントロール、地底海底、新種生物などデータが足りずわかっていない分野の探求に向かっていくと思います。ここはロマンある分野になっていくと思います。

生活科学はほぼコモデティ化するので、世の中の進化は生活の中では実感しにくくなっていくでしょう。高度に効率化、循環化した世界になっていきます。

インフラやライフラインをコントロールするのも自動化されていきますが、その所有者は大きな権限を持つでしょう。仕事と言うよりは所有権利者みたいな感じです。世界のインフラの所有者と株主だけが巨大な権利を所有していきます。

そうなると、残っていく仕事としては開発や研究に没頭するかは、人間による高級な接客とか、福祉サービス、プロスポーツ、巨大資本エンタメなど、人間がすることが望まれる業種になってくると思います。これらはブランド化していくかもしれません。

著作物については、古い作品は著作権が順次切れていきますから、手軽な娯楽や表現には困らなくなります。火を起こしたり、作物を育てたりなど、面倒なことを人の手でわざわざやっていくことはどんどん「娯楽」になっていくでしょう。

こうした未来は、早くて2050年、遅くとも2100年には実現しているのではと予測します。健康管理に気をつけて生きれば2070年までならなんとか目撃できそうな気がします。

「仕事が奪われる」と危惧している人も多いです。移行期はディストピアが予想されます。しかし、その後に人にもたらされるのは「自己実現」を主体とした社会と考えられています。次回からはそれを考えていきます。

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