見出し画像

「頑張りすぎてしまうあなたへ」ウィズコロナを柔らかく過ごす45分のヨガレッスン #羅針盤のつくりかた

「調子はどうですか?」

対面で行うヨガと同じように、参加者の体調を聞くことからレッスンは、はじまります。

「肩や首のコリが気になる」・「足先が冷たい」・「低気圧で少し頭が痛い」…

参加者のリクエストに合わせて組み立てるレッスンは、まったく同じメニューを二度と見かけないほど、バリエーションが豊かです。

『tocco’s YOGA ONLINE』

東京・笹塚でヨガ教室を開いていたヨガインストラクターのtoccoさんは、新型コロナウィルスによる緊急事態宣言に伴い、会場閉鎖となった次の日からオンラインヨガレッスンをはじめました

大きな宣伝をせず、口コミだけで続けてきたヨガ教室。開催をオンラインの場に移したところ、週3回のレッスンは参加者が増え続けています。


今回の #羅針盤のつくりかた は、ラブソル代表2人の友人であり、オンラインヨガレッスンの運営サポートをさせていただいている toccoさんにご登場いただきます。

スポーツクラブやヨガスタジオが続々と営業停止となり、インストラクターの方々は活動の場を失っています。一方、通っていた私たちも、身体を動かす機会が減ってしまい、困っていました。

Zoom(オンライン会議システム)を使ったオンラインレッスンにいち早く取り組んだtoccoさんに、今の時代こそヨガが必要な理由、そしてオンラインレッスンの可能性を聞きました。

(取材:アライアンスメンバー 柴田佐世子)

画像8

tocco
広告業界出身。出産に伴い退職、子育てがひと段落した時にヨガと出会い、講師資格を取るまでに夢中になる。あくまで「趣味」であったヨガのレッスンを知人から依頼され、口コミが広がることで仕事になっていった。ヨガの呼吸法によって心が落ち着く時間や、普段の自分から少し離れる時間を持つことを特に大切にしている。頑張りすぎる現代人が気がつかずに生きづらくなってしまう。そんな日常から、心を解く時間を提供している。


「どう生きていくのだろう」子育てがひと段落した時の、漠然とした焦り

画像2

ーtoccoさんはバリバリのキャリアウーマンだったとお伺いしたのですが、どうしてヨガを始められたんですか?

新卒で広告業界に入り、20代は全国を飛び回って仕事をしていました。結婚して妊娠がわかった時も、「産んだらすぐに復帰しよう」と考えていたくらい、仕事に夢中でしたね。

でも、思ったよりも身体に負担がかかっていたんだと思います。「このままではお腹の子が危ない」と言われてしまい、安全をとって、仕事を辞めることにしました。

ー専業主婦になられたんですか。

子育てはすっごく楽しくって、仕事に戻ろうなんてすっかり思わなくなりました。でもあっという間に年月が経って、子供が小学校に上がった時、すごく置いてけぼりにされた気になったんですよね。

急に一人の時間が増えてしまい、暇つぶしに通い始めたスポーツジムで出会ったのが、ヨガでした。

ーヨガのクラスがあるのをみて、参加しようと思ったんですか?

いえ、行きたかったクラスまでの時間潰しに…(笑)。体がすごく硬かったので、私には無理だと思って、全く興味がなかったんです。ところが、その1回でハマってしまって。

呼吸に意識を向けた瞑想から始まり、すとんと心が落ち着く感覚。その時の自分に、すごく必要な気がしました。

ー心が落ち着く感覚、ですか。

家庭は幸せだし、子供は可愛い。不満があるわけじゃないけど、「自分のこれからの人生はどうなるんだろう」って、漠然とした焦りがあったんだと思います。

でも、日常はすごいスピードで過ぎ去っていくからじっくり考える時間はない。そもそも旦那さんや友達に、相談もしづらい。そんなモヤモヤを、浄化してくれるような気がしました。

ー子育てをしている女性ならではの悩みというか…同じことに悩む方は多い気がします。

人のお世話をしているうちに、自分の心のケアを忘れてしまっていたんでしょうね。絶えず動き続ける思考とそっと離れる力が、瞑想にはあると気がつきました。次の月にはヨガ道場に入り、夢中になっていて気がついたらヨガ講師の資格を取っていて…。

ーそのまま、ヨガの講師になられたんですか?

いえ、完全に趣味です。まさか、好きなことでお金が稼げるとは思いませんから。ところが、突然プライベートの状況がガラッと変わってしまったんです。

一人で、子供を育てていくことになりました。

どうにか生きていかねばと仕事を探すも、10年社会から離れていたブランクはすごく大きかった。「あんなに働いていた時間は、ちっとも役に立たない」そう感じてしまうし、ヨガの時間なんて贅沢に感じてとれないですよね。気がつかないうちに、すごく自分を追い詰めていたんだと思います。

生まれて初めて、脱毛症が出来ていました。でもね、私自分が無理しているとは、全く気がつかなかったんです。


「自分が思っているよりも、あなたは頑張りすぎている」

画像3

ーtoccoさんの場合もまさにだと思いますが、女性は特に「無自覚に頑張れてしまう人」が多いですよね…。

そうなんです。私に限った話じゃなくて、みなさん知らず知らずのうちにぎゅーっと身体を硬らせて頑張ってしまっています。この力は、意識して緩めないとさらに強くなっていく。でも、自分が頑張っているなんて、自分では気がつけないんです。

瞑想を思い出し、1日数分でもゆっくり座って、呼吸を深く、自分と向き合う時間をとるようにしました。その頃ですね、仕事中に職場の人にヨガの話をしたら、「教室を開いてもらえませんか?」とお話をいただいたんです。

ーその時に、はじめて人に教えたのですか?

そうです。「人に伝えるにはどうしたらいいんだろう」と準備に準備を重ねて、終わった後に謝礼をいただた時は「これでお金がもらえるんだ」ってすごく嬉しかった。「次もお願いね」と依頼され、月一が週一になり、プライベートレッスンを依頼され、ありがたいことにほとんど口コミだけで今も続いています。

私のヨガは、来たいと思った時に来てくださればいいんです。そのために1レッスンずつの参加ができるようにしていますし、疲れているなら無理してポーズをとらず、ずっと寝てしまってもいいです。実際に、夜のレッスンは寝てしまう方も多いですしね。

ーヨガレッスンなのに、ポーズを取らなくてもいいんですか?

私のヨガは、今の自分がどういう状態かを知る時間だと捉えてほしいです。寝てしまったとしても「あぁ、よく眠れた」と感じられれば、体は回復しています。「休んで」という自分の身体からのサインに、気がつけたということです。

まずは呼吸を整えて、余裕があれば私のナレーション(言葉の説明)に合わせてポーズを取ってください。1レッスン終わった後に、「わたしの身体って本当はこんなに楽なんだ」と感じてもらえるはずです。

私がヨガレッスンを続ける理由は、次から次へと無意識に頑張りすぎてしまう人、特に女性たちに、身体と心をほどく時間を持ってほしいからなんです。

チャレンジし、成長していくことは素晴らしいです。でも、「ひとつ達成したな」と一度立ち止まり認めてあげる時間が、あまりにも少なすぎる。自分を認めないまま、走り続けるのはやめてって言いたいんです。

「頑張りすぎていませんか?」心をほどきに来てください

画像4

ーオンラインでヨガレッスンをするようになって1ヶ月経ちますが、反響はいかがですか?

回を増すごとに参加者の方が増えてくださっていて、とっても楽しいです! これまで長くヨガ教室を続けてきましたが、引っ越しや子育てによって来られなくなってしまった懐かしい顔ぶれにも再会できたりと、嬉しいことばかりです。

ー会場閉鎖の次の日にはオンラインレッスンをはじめていますが、どのような経緯があったのでしょうか?

会場閉鎖が決まり、すぐにこれまで通ってくださった方々が集まるFacebookグループに、レッスン中止の投稿しました。

もともと口コミだけで続けていた教室ですが、とあるオンラインサロンでラブソルのふたりに出会い、他のサロンメンバーにもヨガレッスンのスケジュールを伝えるためのクローズドなグループを作っていたんです。その投稿に対してラブソルのおふたりが「オンラインレッスンをしませんか?」と勧めてくれました。

他の方からも「オンラインがあるなら行きたい」と明るい反応をもらえたことが、背中を押してくれたと思います。

オンラインレッスンなんて全く知識はない、でも、今できることはこれしかない。その日にすぐZoomの使い方を教えていただき、立ち上げから運営までをサポートしていただいて翌日からすぐにはじめました。告知できるグループがあったことに、救われましたね。

ー参加者にとっても嬉しいですよね。物理的に行けないなと離れた距離が、オンラインという手段によって縮まるというか。

オンラインなら、起きてすぐに参加できますし、夜はリラックスしたまま眠ってしまうこともできます。お子さんがいても、他の参加者に気を遣うこともない。着替えてお化粧をして移動して…という工程がないし、ちょっと遅れてしまっても、そっと入れるところもすごくいい。一般的なヨガ教室は入室時間に厳しく、遅れたら入れないところが多いじゃないですか。

私の教室では「いつでも入ってきてください」と伝えているんですけど、オンラインはまさに、誰にも気を使わずに入ったり出たりできる。最高だなと思いました。

ーヨガのインストラクターの方はたくさんいるにもかかわらず、toccoさんの声がスピーカーを通してもすごく優しいんですよね。

それは嬉しいです! 声がアップダウンすると現実に戻されてしまうのですごく意識をしていて、自分の内側に集中するための空気感を作ってるんですね。

ーレッスンが終わった後の参加者さんの安心したようなお顔。すごく印象的だったのですが、あれは単に身体がほぐれただけではなく、心も解いたからこその表情だったんですね。

自分の内側と向き合い、自分に優しくする時間を持つことで、身体と心が軽くなります。レッスンが終わり目を開けた時に、最初よりもお顔が晴れやかになっていること。その柔らかな表情をみられることが、何よりも嬉しいんです

画像5

ー普段でも頑張りすぎてしまう人が、今はさらに我慢を重ねている状況です。オンラインという形に変えたことで、toccoさんが改めて、ヨガを通じて伝えたいことは何ですか?

コロナの影響で、ある意味「わたしの当たり前って、結構頑張ってたんじゃないかな」と気がつく方が増えると思うんです。通勤して仕事をして、それがなくなっただけでもだいぶ楽になったのではないでしょうか。

でも今度は、外へ自由に出られない・先の見えない不安という新しいストレスが生まれました。思いも寄らない状況は、人生にはたびたび起こり得るんですよね。でも、どんな時でも、身体と心は軽くしておいた方がいいです。

ヨガは自分に優しくなるきっかけ。同じ動き、同じプログラムをしていても、その人の状態に沿った必要なものになっていきます。誰かと比べたりせず、自分の身体と心と向き合って、疲れている自分をよしよし、と抱きしめてあげて欲しいです。

画像6

ー今、ヨガに通えないと窮屈に感じてしまっている方に、メッセージをお願いできますか?

そうですね、今はオンラインで無理なくつながれる時代。わたしだけではなく、同じ時間を過ごした方の笑顔を見ることで「あぁ、みんな元気で頑張っているな、わたしも頑張ろう」って元気が出ると思うんです。

家で大人しく過ごしていても、テレビやSNSの情報は絶えず流れて、頭はずっと休めていません。気が向いた時に1回でも、たくさんの笑顔に出会えたり、終わった後の軽やかな身体に出会ってもらえたら嬉しいです

人に会わない人こそぜひ、つないでもらえたらと思います。


---

オフラインのレッスンの代わりではなく、新しいヨガレッスンの形
今後、自由に外に出かけられる日々が戻ってきたとしても、オンラインレッスンを必要としている人はいる。別の形として両立していけるのではと話します。

オンラインレッスンは、冷たいものではありません。 今日のあなたが感じた「体のサイン」、その不調を手放すためのあたたかい時間です。

身体と心を柔らかくして、笑顔に出会い、温度のある言葉を交わす。それはやがて少しずつ「つながり」を生み、身体の不調を整えるだけではない、想像以上の安心を得られるはずです。


この記事をお読みいただいたみなさま、ぜひ一度tocco’s YOGA ONLINEを体験してみませんか?

参加は、下記ページよりお申し込みいただけます。ぜひ、頑張っている心をほどきに来てください。

スクリーンショット 2020-04-30 13.52.43

tocco's YOGA ONLINE

<毎週開催>
水曜 22:00〜
金曜 22:00〜
日曜 10:00〜

<料金>
1レッスン 1,000円(税込)
マンスリー   5,000円(税込)

Zoomアプリをご用意の上、チケットをご購入の後に送られてくるURLからご参加くださいませ。


<申し込みはこちらから>

オンラインコミュニティ「エイジレス研究所」OPEN!

スクリーンショット 2020-07-22 15.39.01

tocco 's Message Movie
週2回、水曜22時/日曜10時〜(一回45分程度)のオンラインYOGAレッスンのほか、月1回リアルレッスンへのご招待、お悩み別ミニ動画などを配信。メンバー限定のFacebookページにて交流をしながら、心と体が整ったエイジレスな生き方を追求していくオンラインコミュニティです。

---

ラブソルが運営する小さなコミュニティ『喫茶ラブソル』のメンバーは、毎週火曜日10:00~のヨガレッスンに毎週参加していただけます。(月額1500円で月4~5回のレッスンに参加可能です)

取材・執筆:柴田 佐世子
編集:柴山 由香
写真: 池田 実加
バナーデザイン:小野寺 美穂


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?