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私は長生きがしたい。「ホリエモンと学ぶ! アンチエイジング最前線の勉強会」を聞いて @mikaikeda6

おはようございます。
突然ですが、皆さんは長生きしたいですか?

私は長生きしたいです。

とはいえ、この長生きと言っている時に思い描いているのは、歳はとっていても元気で楽しく生きている状態です。

先日、こんなイベントが開催されました。
「ホリエモンと学ぶ! アンチエイジング最前線についての勉強会」というタイトルで、堀江貴文さんが3日間、毎日3人のアンチエイジング関連の研究者を招き対談するものでした。

第一線で研究をしている9名の方のお話が聞けて900円! まさに健康的に長生きしたい私にとって、魅力的すぎるイベントでした。

今回は、私がアンチエイジングの講義を聞いて感じたことをご紹介したいと思います。

今週のラブソルnoteは、メンバーが同じテーマについて綴っていくテーマウィーク。6月は「イベントレポート」です。
各自が興味を持ったイベントに参加し、レポートをしていきます。
自分が参加しないイベントについて知る機会になり、書き手としてはイベントレポートを書く機会にもなっています。

今回の講義のタイトルを挙げておきます。

『健康長寿のメカニズム』
『人の意識の機械移植』
『幹細胞治療』
『アルツハイマー征服』
『ミトコンドリア長寿法』
『老化防止美容』
『糖尿病と足の老化 』
『ハープ現象: がん細胞の先祖返り』
『人工冬眠 』

いずれも、30分間で、冒頭5~10分程度、先生からの研究概要の説明があり、その後堀江さんが質問をしていく形式で進みました。
内容以前に、個人的にこのスタイルが非常にコンパクトで学びが深く聞きやすいと感じました。

30分で深い学びを得られている要因として、質問者である堀江さんの知識量が広く深く、的確な問いかけができるからというのがあります。
イベント主催者や取材でのインタビュワーをやる場合に、やはり対象についてできるだけ深く深く知っておくことは、その時間を有益なものにするために欠かせないですね。

と、脱線しました。

まさにSFの世界! 人工冬眠が現実のものに!?

上記のタイトルで、どの項目に興味がありますか?

私が特に興味を持ったのは最後の「人工冬眠」でした。

人工冬眠ですよ…! まさにSFの世界の話ですよね。
装置の中に入って、起きたら未来の世界にいるというような、映画や漫画は多数あります。

今回の研究は、マウスでの人工冬眠の実験に成功した、というものです。
筑波大と理化学研究所の共同研究で、昨年論文が発表されました。講義では筑波大の国際統合睡眠医科学研究機構 副機構長である櫻井さんから直接お話を伺いました。

簡単に内容を紹介すると、通常冬眠することのない哺乳類を人工的に冬眠状態にすることが可能になるかもしれない。まずはマウスでその状態をつくることができたということなのです。

そもそも、人間を含む哺乳類は、体温を一定にキープする保温性を持っています。人間では、外気温の変化にもかかわらず36~37度程度のわずか1度の中におさまっています。

実はこの体温をキープして生命を維持している状態というのが、ものすごくパワーを使っている状態なのです。
寒い時には自分の中でヒーターを燃やして温めているような状態と説明がありました。ヒーターを燃やすには空気もたくさん取り込まないといけないし、とにかくパワーがいる。

その状況を避けるために、一部の動物は体温のキープを放棄し、エネルギーを節約する状態になることがあります。これが冬眠状態で、リスや熊、ヤマネなどの動物でみられる現象です。

この状態というのが、究極の省エネで、体温は下がり、酸素も少なくて済み、食事も取らなくて良いのに、生命は維持できているのです。
それでいて一定期間の冬眠を終えて、目覚めても体に不調がないのがまたすごいですよね。

今回の実験では、ある神経細胞を刺激することで、人工的にこの冬眠状態をつくり出すことができたのです。
これは最初から人工冬眠について調べていたというより、脳内の未知物質の探索をする中で偶然発見され、そこから研究がスタートしたのだそうです。

今回はマウスでの実験ですが、これは人間にも応用の可能性があるとのこと。もちろん人間での実験に至るには課題が多く時間がかかるでしょうが、それでもこのSFのような話が現実味を帯びてきていることにワクワクしました。

冬眠することで、未来はどうなるの?

堀江さんと先生の話の中で、人間でこの状態がつくり出せることになった場合にどう使われるかに触れていました。

まずは救急医療の現場です。

事故や病気で救急搬送されている間、生命の維持のために体温のキープ、酸素量のキープが欠かせません。ここが不足して処置が間に合わなくなるケースが多々あるといいます。しかし、人工冬眠状態をつくると、体温は低く酸素も少なく生命を維持できるようになります。
その状態で病院まで運び、そこから落ち着いて処置をすることができるようになれば助かる命は格段に増えるでしょう。

昨年来世界中を揺るがしているCovid-19の話も出ていました。この病気は重症化すると呼吸が難しくなり、まさに酸素が不足した状態になります。人工心肺装置のECMOが不足している、これが足りずに命を落とすというようなニュースを見かけます。
ここでも人工冬眠の技術が役立ちます。なんせ酸素の必要量が格段に下がるのですから。

これらは非常に現実的で、すぐにも使いたくなる現場の話です。

もう少し踏み込んで、現代では治療法が確立できていない病の患者が冬眠し、治療法が確立された未来で治療をするという、よりSF的な話も出てきました。手塚治虫愛読者の私はなんだかゾクゾクしながら伺っていました。

また、宇宙探査の話もありました。今後、地球よりも温度の高い火星などの惑星に人類を送るとなった時、乗組員の体温を下げていくことで対応できる可能性が広がると言います。

緊急性のある現場から、未来の宇宙探査の分野まで、広い用途を感じさせる内容でした。

自分が生きている間に、SFが現実になるかもしれない!

ちなみに、「人工冬眠の実現がどのくらいの時期になるのか」という堀江さんの問いに対し、櫻井教授が「2050年くらいではないか」と回答されていました。
これには堀江さんも驚かれていましたが、私も意外とすぐの未来でびっくりしました!

もちろん、先ほど書いた内容の中で、緊急の現場からスタートする話でしょうが、それでもSFの未来が近づいていることに鳥肌が立ちました。

私の大好きな漫画に、田村由美さんの『7SEEDS』があります。
地球に隕石がぶつかり滅亡することがわかった人類は、未来に若者たちを残し、そこで新しい世界をつくることを期待し、冬眠(冬眠という言葉は使われていませんが、明らかにそのような状態を想定していると思われます)させるのです。
冬眠から目覚めた若者たちが日本の各地で様々な苦難に立ち向かいながら、一つの社会をつくっていく物語です。

超SFなのですが、妙な現実味があり空恐ろしさを感じながら読みました。

今回の勉強会でまず浮かんだのがこの漫画でした。

私がこの漫画が好きなのは、苦難にあってもそれに抗って生き抜いていくところです。そう、私は黙って死ぬのではなく抗ってでも生きたいのです。

だから、今回伺ったような人類の生命維持につながるお話は非常に興味深かったです。

私は元気に長生きがしたい。ずっと今のようにおいしいものを食べて、仕事や遊びを楽しんで仲間と笑って生きていきたい。

そのためには身体のメンテナンスをして、自分を健康に維持することがまず大事なことです。
それに加え、今回伺ったような研究についてまず知ること。正しく理解しておく必要があります。

私は研究者ではないし、金銭の支援ができる力もないけれど、人類のために役立つ研究がされていて、未来に希望があることを知り、少しでも広めることは大事なことだと感じています。

普段注目していない分野の知識に触れる機会になり、おそらく一度耳にしたからには今後、これらの研究の進捗がわかるニュースには耳を傾けることになるでしょう。知識や視野を広げる機会をいただけて本当に良い時間になりました。

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池田 実加 ▶︎ SNS...Twitter

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