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「他者への想像力」っていうけれどそれって一体どうやって持つの!? @derami_no

このところ、ずっと考えていました。

「受け手目線に立って考えよう」「他者への想像力を持とう」
よく言うけれど、それって一体どうしたらできるようになるんだろう。

他者理解の文脈や、クリエイティブ制作の現場で語られること。最近受けたセミナーでも、もっとも重要なポイントとして挙げられていました。

セミナー時にリアルタイムで書いた、イベントレポート

でも、具体的に、何から始めたらいいの?

申し遅れました。私は東京・恵比寿のコンテンツ制作会社ラブソルでデザイナー、ディレクターをしている小野寺です。

お客さまに「これは自分のためのサービスだ」「自分に向けられたメッセージだ」と思ってもらうには? そんなことを考えながら、WEBサイトや広告、ブランディングのためのクリエイティブを制作しています。

私もメンバーへのフィードバックでつい言ってしまう「受け手の目線で考えてみよう」。でも、「それってどうやるんですか?」と聞かれたら、案外答えられない

このnoteでは、「より届くクリエイティブ」をつくるための第一歩として、「”受け手視点で考える”とはすなわち、どんな行動をすることなのか」を、改めて掘り下げていきたいと思います。

ペルソナ設定?インタビュー?共感? 可能性を探ってみた

考えらえる可能性を、検討していこうと思う。

〈1〉ペルソナ設定受け手」を仮定してみて、その人がどういう視点を持つかを考えてみる作戦)

まず、ペルソナ設定。メッセージを届ける相手の状況やプロフィールを仮説立てする、マーケティングの一手法です。つまり「受け手」を仮定してみて、その人がどういう視点を持つかを考えてみる作戦です。

例えばこんな感じ。

【田中瑞希】
東京・品川区在住
36歳・3人家族(夫、長男7歳)
専業主婦
Instagramで柴犬アカウントをチェックするのが日課
趣味はヨガ
世帯年収600万円

なんだかそれっぽい。しかし、このペルソナって、本当に存在するんでしょうか。どこか、実感が持てなくないですか…? 視点うんぬんの前に検討が必要そう。

〈2〉インタビュー(わからないのであれば直接聞いてみよう作戦)
インタビューするのはどうだろう。わからないのであれば直接聞いてみよう作戦。

しかし、人っていつも本音を話すものだろうか。質問の仕方や関係性によっては、話してくれるかもしれない。質問者の実力がある場合や、相手との関係性が築けている場合においては、ある一定の効果はありそう

〈3〉共感(「自分がされて嫌なことはしない」「自分がされてうれしいことをする」作戦)

自分が共感できる部分を探してみる、というのも有効かもしれない。すなわち、「自分がされて嫌なことはしない」「自分がされてうれしいことをする」作戦

ここで、大きな疑問が湧き上がる。
「自分が理解できないことにはどう対処したらいい?」

私も長らく、圧倒的に共感するスタイルでものをつくってきました。でも、経験したことがないこと、どうしても自分と価値観が合わないものに対して、どうアプローチしたらいいか。いつも答えが出せずにいました

「シンパシー」とは似て非なる「エンパシー」にヒントあり!?

そんな中、最近ワークショップデザインの文脈で知った、「エンパシー」という考え方。ここに突破口がありそうなのです!

「シンパシー」とよく似たこの言葉。違いはこうです。

シンパシー(sympathy)は他人と感情を共有すること、エンパシー(empathy)は他人と自分を同一視することなく他人の心情を汲み取ること。

自分と相手。交じり合えない、わかり合えないという前提のもと、理解を深める。

これなら共感の外側にあることにも応えていけそう!

「エンパシー」を育てるために必要な4つのこと

「エンパシー」を育てるには、どんな方法があるのでしょう。調べてみると、大きく4つのことが挙げられています。

①傾聴の姿勢で人と接する
②バックグラウンドが違う人の考えや、異なる文化に触れる
③小説や映画を鑑賞する時に、登場人物の立場になって感情や考えを想像し、なぜこう感じ行動するのかを考えてみる
④日常の中で人を観察。相手のバックグラウンドや好み・考え方を想像してみる

ふむふむなるほど。
「耳を傾け、多様な文化に触れ、他者の気持ちを想像する。」言葉にしてしまうと陳腐だけど、そういうことなんだなあ。

もう一つ、いいヒントを見つけました。それは思考の補助線を引くこと。

いきなり「この男性のバックグラウンドを考えてみよう」と言われても、次の一歩をどう踏み出していいかが分からなくなってしまう。あるいは、私が踏み出せたとしても、チームのメンバーはできないかもしれない。

その時、「スーツを着ているこの男性のバックグラウンドを考えてみよう」と、情報を付け加えることで、「ビジネスパーソンなのかな? 商談に向かうところなのかな?」とアイディアが前へ前へと進んでいく。

うーん!ヒントが見つかって実践したくなってきた…! 効果のほどや、いかに。またどこかでご報告します。



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