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診断がゴールではない。ストレングスファインダーは「使ってこそ」のツール #羅針盤のつくりかた

「文化を伝える会社」ラブソルには、幸せなビジネスパーソンを増やしたいという目標があります。

そのために、まずは私たちから働くことを楽しく、そして、関わる人々が少しでも元気になる会社であり続けたい。

では、幸せに働くというのはどういうことでしょうか。その答えのひとつは、自分たちの強みを理解し、活かすことにあります。そのためのツールとしてラブソルが活用しているのが、ストレングスファインダーです。

今回は、弊社で社内研修をしてくださるGallup認定ストレングスコーチのりょうじさんをお招きして、診断の一歩先、読み解きとコーチングの魅力をお聞きしました。(インタビュアー:LA BOUSSOLE インターン 阿部 愛)

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齋藤綾治(さいとう・りょうじ)
Individuality & Growth 代表
大学卒業後、武蔵野市役所のさまざまな部署で仕事を続けながら、自らコーチングを学び、2015年にはGallup認定ストレングスコーチ(※)を取得。仕事の隙間時間を使い、希望者に兼業の形でプチセミナーや1on1を行い実践を重ねた。当初は、市役所の仕事との両立を図っていたが、より幅広く社会に貢献したいと2020年4月に独立。ストレングスコーチングをベースとして一人ひとりの能力開発を支援している。そのほか、マネジメント、チームビルディング、部下育成など組織内に向けた支援や、自治体職員の育成支援を行っている。
(※Gallup認定ストレングスコーチ:「人の強みに意識を向け、それを活かすことで最大の能力を発揮する」ことを目的にギャラップ社が開発したツール「ストレングスファインダー®」について、専門的なプログラムを履修し、その活用について認定されたコーチのこと。)

対話で「力み」を解き、己を理解する。気づくことができれば、人は一歩踏み出していける。

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ー今回、社内研修で初めてストレングスファインダーの読み解きを体験します。実は、数年前に資質を出してはいたものの、「なるほど」と思ったまま、放置してしまっていて…。

そういう方は結構多いですよ! でも、資質を出しただけでは、実はもったいないんです。というのも、ストレングスファインダーは自分の資質を知って終わりではなく、それを「どう使って生きていくか」の活用に役立てられるツール。自分はどう頑張ったらいいのか、根拠を与えてくれるものだと思っています。

ー根拠ですか?

私自身、もともとは自己分析の類は毛嫌いしていたんです。「あなたはこのタイプ」と枠にはめこまれるのが苦手でした。人間ってそんなに単純じゃないと思っていて。

だけどストレングスファインダーは、当たって嬉しい占いではなく、あくまで統計学に基づいたもの。そしてTOP5の資質の並び方だけでも3,300万通りあります。34資質となると、他人と全部が一致することはまずありえない。そのバリエーションの豊かさに、初めてすごく納得感があったんです。

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たとえば、自分では頑張りたい、前に進みたいと思っているのに、どうしてもうまくいかないことはありませんか? 実はそれ、強み資質の持つエネルギーの強さゆえかもしれないのです。

強み資質のエネルギーは、アクセルを踏み込むだけじゃなくて、ときにゆるめることで驚くほど、自分らしく物事がうまく運んだりする。私がお手伝いするのは、ストレングスファインダーの読み解きとコーチングを通した「自分自身を知るきっかけづくり」というところでしょうか。

ーそれは、自分一人では気づけないものなのでしょうか。

先ほど、資質のエネルギーと言いましたが、人には自分にとって大切なものや常識があるからこそ、そのこだわりが抜けないことがよくあるんですよ。自分のことが一番、自分では見えにくい

第三者と対話することで、「そういえば、ここにこだわりすぎていたな」と自覚する。そうすることで段々と力が抜けて、自分に素直に向き合えるようになっていきます。

人は、気づいたら後戻りはしない。気づくことで人は変われる。その気づきを掴むのがコーチングだと思っています。

人と比べている暇はない。自身の強み資質をどう活かすかに集中する。

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ーりょうじさんは長く勤められていた公務員をやめて、今はストレングスファインダーの読み解きやコーチングを主として活動されていますよね。その決断に至った魅力は、何ですか?

ストレングスファインダーの読み解きを通して自分を正しく理解できた時って、その人の顔がパッと上がるんですよね。

それまで「自分には何もできない」と思い込んでいても、強みを自覚することで、自分にも勝負できるものがあると気がついていく。これが素敵だなぁと感じて。

私自身、「自分には何もない」と思いながら生きている時間が長かったんです。それこそ、何かを成し遂げた人を見ては、自分は甘いな、突き抜けてないな、とよく落ち込んでいました。

でも、人と比べて思い悩むより、自分の上位にある資質を活かす方向に時間を使わないともったいないですよね。

せっかく持っている自分だけの資質をどこまで使いこなすかを考えないと、あっという間に人生終わってしまう。今あるものをどう磨くんだ? という方に、私自身もシフトしていけたんです。

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ー他人と比べてしまう。確かによくやってしまいがちですよね…。ご自身の資質で、お気に入りのものはありますか?

僕のお気に入りは、「個別化」と「成長促進」。一人ひとりの持つ可能性に目を向ける強みですね。さらには「親密性」で誠実に人に接するし、「収集心」で集めた情報をうまく使って、「戦略性」でその人が可能性を拓いていくためのルート設定を一緒に考えていく。だから、コーチングの仕事は天職だと感じています。

個の時代、一人ひとりのリアルに紐作く読み解きを。僕だからこそできること。

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ーラブソルの代表2人が、「りょうじさんは読み解きの深さがすごい」と教えてくれたのですが、りょうじさんの資質ならではなのですね。

それは嬉しいですね。

読み解きをする時、単にその人の資質を分析するだけなら、20分くらいでできるんです。でも、「それを仕事や日常でどうしたら活かせるのか」実生活に落とし込むことまでを重視するから、「深い」と言ってもらえるんでしょうね。

その人が行動に移していけるものにしないと意味がないと考えているので、読み解きをしていたらあっという間に4時間経っていた、なんてこともあります。

ー20分で終わることを、4時間かけるんですか!

リアルな生活の中でどういうことが起きうるか、どう対応したら心地よいかを書くこと、そこの表現の部分が妥協できないんです。

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さらに「どう書いたらその人に一番響くか」も大事なポイントですね。

「この人の仕事の中で活かすには、どういうシチュエーションが想像できるか」「強みをどう使うのが良いのか」。書き切った後も、何度も何度も見返します。どこまで自分が相手の人生に寄り添えるか、が勝負ですね。

ー物語を書いているみたいですね。

まさに、そこが私の強みだと思っています。コーチングは、一度受けただけで人生が変わるような魔法ではありません。現実の世界で、どうやって前に進んでいくかを考えるためにある。

ここまで深められるのは、僕の強みだと思います。

コーチングという言葉に抵抗を感じる方も多いかもしれませんが、体を鍛えるためにパーソナルコーチをつけるように、内面を鍛えるもの。体幹トレーニングを共にするイメージです。月一回でもいいから、対話を通じて自分を知る時間を取り続けることで、効果が出てくると思います。

資質を基にした自分の理解を、一歩踏み出すための根拠に。僕が伴走します。

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ー自分を理解する。言われてみれば、これまではその工程を踏んでこなかった気がします。りょうじさんは、個人だけではなくチームでの読み解きをすることもあるんですよね。

今回のラブソルさんへの社内研修のように、企業での研修もお受けしています。仕事するということは、人との関わりが必ず発生するものですよね。

理想のチームとは、一人ひとりがプロフェッショナルな意識を持ち、互いに頼りあい、活かしあえること。ストレングスファインダーでは自分が大切にする価値観が具体的に分かるので、相手にも伝えやすい。

そうするとお互いが尊重できますよね。「違っていることが当たり前」という、意外と見逃しがちなところを橋渡しすることで、好循環を生む。そこに私が組織に関わる意味があるかなと思っています。

ー社内研修、とっても楽しみです!

私が大切にしているキーワードは「」ですが、ラブソルさんはすごく「個」を見て仕事していますよね。

あらかじめパッケージ化されたサービスや製品を相手に当てはめていくような、安易な仕事はしない。Web制作をお願いした時に感じましたが、先にこちらのキャラクターを見て、「どういうサービスが合っているか」「より魅力的に見せる方法は何か」という提案してくれる。

その部分に、すごく共感します。そういう会社は、なかなかないですよね。

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実際、現実社会ってそう甘くはないじゃないですか。強みがわかったから、バラ色の人生が待っているというわけではない。自分を理解できたと思っても、周りの人との関係の中で、自分がぺしゃんこになることもある。

それでも自分の中の可能性を信じて、自分の足で立たなければならない。ストレングスファインダーによって見えた資質は、その力をきっと与えてくれる。さらに読み解いて自分に落とし込むことで、一歩踏み出していけるんです。

今は「個の時代」。自分に対する評価を他人任せにしないことが大切です。

これまでたくさんの方をコーチングさせていただきましたが、みなさん大きな可能性を持っている一方で、やっぱり人はみな不器用だということにも気付かされています。

でも、不器用だからだめ、ではなくて。自分の不器用さに寛容になるというか、不器用さも認められるといいなと思います。

ー不器用さも愛せちゃったらいいんですね。

力を抜いたり不器用さを認めるというのは、頑張ってきた自分を手放す感じもあるから、一人では難しかったりもする。だからこそ、「ちょっと力抜いていいんじゃないですか?」と、対話のコミュニケーションのなかでサポートできたらなと。

「◯◯できない自分」ではなく、「じゃあ自分にできることってなんだろう」と考えられたらいいですよね。「これからどういう自分になっていくか」特にこれからの時代、大事だと感じます。

コーチングは自分への投資。もしかしたら結果的にどこかのタイミングで気づくことかもしれないけれど、3年後に気がつくことを、コーチと共に3ヶ月後に気づけるのであれば、その方が人生って面白くなると思いませんか?

ストレングスファインダーの資質を出して終わるのではなく、地に足つけて歩いていく根拠に。そういう使い方をして、効果を実感していただけたら嬉しいです。

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取材・執筆:阿部愛
編集:柴田佐世子柴山 由香
撮影:池田 実加
バナー制作:阿部愛小野寺 美穂

弊社のコミュニティである喫茶ラブソルでは、許可を得て、今回の取材の様子を配信しました。

記事では伝えきれなかったコーチりょうじさんの生の言葉をぜひ、喫茶ラブソルでご覧ください。

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