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なぜ人は「叱る」のか?

こんにちは!レタススタッフの三宅です。
12月12日、「子育てに役立つ心理学~臨床心理士と一緒に学ぼう~」というワークショップを開催しました。
ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました!

このワークショップは、(株)AsMamaが提供する「子育てシェア」というアプリを通じて開催しました。
「子育てシェア」とは、知り合い同士でモノのシェア、予定のシェア、送迎・託児のシェアをすることができます。(登録料・利用料は無料で保険適用されています)
近くに頼れる人がいない場合でも、全国にいるシェア・コンシェルジュという、AsMamaから認定を受けた人たちに相談することもできます。
また、それぞれの地域で共助・助け合いを広める「地域コラボ団体」として、レタスは認定されています。その活動の1つとして、今回開催しました。
以前、片付けに関するワークショップを開催したこともあります。

企画背景

子育てに関する悩みは尽きないと思います。その答えになる情報は身の回りに溢れています。しかし、自分や子どもに合った情報を探し出すこと、活かすことはなかなか難しいです。
そこで、心理士(師)が選書した本から子育てに役立つ内容を紹介し、考えるためのヒントを見つけてもらうことを目的としました。

副次的な目的として、保護者にとってのストレス軽減も狙っていました。
このワークショップに参加した方同士のコミュニケーションから、「自分だけじゃないんだな」というピアサポートみたいな効果、「これなら自分も真似できそう」という日常生活に活かすためのヒントも見つけてもらえると良いなと思って企画しました。

今日の1冊:<叱る依存>がとまらない

臨床心理士・公認心理師の村中直人さんの著書『<叱る依存>がとまらない』を選びました。
叱られた、誰かを叱ったという経験は誰しもあるのではないでしょうか。
この本は、叱っている人を咎めようとしているわけではなく、また、新しい病気を作り出そうとしているのではありません。
人はなぜ叱るのか、「叱る」がエスカレートするとどうなるのか、「叱る」を手放すにはどうすると良いか、わかりやすく説明されています。

本の概要を紹介しながら以下の質問に答えてもらい、ふりかえりの機会にしていただきました。

Q.最近叱ったことはありますか?
Q.なぜ人は「叱る」のだと思いますか?
Q.「依存」とはどういうことだと思いますか?
Q.叱ろうと思ったけど、叱らずに済んだことはありますか?
Q.誰にこの本をおすすめしたいですか?

なぜ人は「叱る」のか?

認めてほしい。自分だって大変なことを知ってほしい。(相手に)ちゃんとしてほしい。
皆さんから、こんな意見が挙がりました。これらには、相手に対して抱く希望が窺えます。まさに本の中でも、「叱る」ことは相手に変わってほしいと願っているからだと書かれています。

しかし、相手に変わってほしいという願いや希望のなかには「苦しい思いをすることで変わることができる」という私たちの奥底にまで刷り込まれた信念が影響していると指摘されています。そこに自覚しているかどうかが大事なポイントだなと、改めて感じました。

叱ろうと思ったけど、叱らずに済んだのはどんなとき?

叱る前に、子どもが自分から動いていたので「しゃあないか」と思えたとき。
宿題をしていない子どもに小言を言いたくなったけど「そういえば運動会の練習が続いて疲れているのかな」と思い出したとき。
「叱る」と「諭す」を分けて関われているかな…?という疑問。
いろいろなエピソードを教えてもらいました。

叱ってばかりだと思っていたとしても、何回かに1回は叱らずに済んだ、つまり例外があるはずです。そこに目を向けることで「叱る」を手放すヒントが見つかると思って尋ねました。

みなさんのエピソードを聞いて改めて伝えたいのは、人の行動には何かしらの理由や背景が必ずあるということです。
それが理解しがたいものであっても、「なんでそんなことをするのだろう?」とちょっと立ち止まって相手の行動の背景を考えることで、相手の理解が少しずつ進み、「叱る」を手放す一歩になるのではないかと思います。

・自分のための振り返りの時間を持てて良かった。この間、子どもの世話をしてくれている家族に感謝。
・事前にふりかえりの問いを聞いていたら、もう少しエピソードを思い出しながら振り返ることができたと思う。
・本は知っていたけど買わずにいた。これを機に自分のために読んでみたい。
・「叱る自分を責めないで」と言われていたが、責めないためにはどんなことができるのか知りたい。

参加者からの感想
最後に記念撮影📷
夜遅い時間にもかかわらず、ありがとうございました!

次回は未定ですが、別の心理学の本を使って開催できたらいいなと思います。

レタスの企画するワークショップは、参加者自身が考えるための問いを用意し、みんなで対話しながら、対話を聞きながら考え続けることを大事にしています。ご興味ある方はぜひご参加ください。
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