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総合的な学習⇄探究的な学習

1.総合的な学習での探究的な学習とは?

 探究的な学習は、総合的な学習を充実させるための学習方法であり、総合的な学習の核といえる。総合的な学習=探究的な学習と捉えてもいいかもしれない。

2.探究的な学習とは?

  一般的に探究的な学習とは「物事の本質を探って見極めようとする一連の知的営み」であり、「問題解決的な活動が発展的に繰り返されていく学びのあり方」であるとされているが、なんだか難しい。
 とってもシンプルに表現すると探究的な学習とは、「もやもや」と出会って、「もやもや」を「スッキリ」させるプロセスを大切にした学習のことといえる。つまり、「もやもやスッキリ学習」のこと。
 ここでいう「もやもや」とは「なぜ?」「どうして?」といった子どもたちの素朴な疑問や問い、そこから見出される仮説…つまり「?」のこと。

 学習プロセスに目を向けると探究的な学習とは、子どもたちの「?」から出発して、「?」を解決するために試行錯誤を繰り返すような学習の総称といえる。
 探究的な学習であつかう「?」の質に注目すると、総合的な学習の導入期である小学校では、子どもたちの周囲にある身近な疑問から探究的な学習が出発することが多い。中学校や高等学校になると「?」が高度化する。仮説を立て、それらを検証するような活動が進められるようになる。探究的な学習の学習課題となる「?」の質は、子どもたちの実態や発達段階によって異なってくる。
 単元の中で「?」が連続的に創出され、「もやもや」と「スッキリ」を往還しながら「?」が深まる活動を質の高い探究学習と捉えることができる。

 探究のスパイラルといえばわかりやすいかもしれないが、子どもたちの思考はとても複雑で探究の質が高まっていく過程は、指導要領(2017)総合的な学習編で例示される探究プロセス(課題設定・情報収集・整理分析・まとめ表現)で説明できるようなものではない。

3.探究的な学習のポイントは?

 探究的な学習を「もやもやスッキリ学習」と定義するなら、探究的な学習のポイントは、その出発点である「もやもや」=「?」であろう。子どもたちの「知りたい!」「解決したい!」という強い知的好奇心をくすぐるような「?」との出会いは、自走する探究的な学習を成立させる鍵となる。
 なぜなら、探究的な学習を駆動させるエネルギーは子どもたちの知的好奇心に他ならず、子どもたちの心を揺さぶる強烈な「?」との出会いは、知的好奇心を生み出すきっかけになると考えられるからだ。つまり、探究的な学習のポイントは「?」との出会いといえる。
 ではどうやって、子どもたちと「?」を出会わせるか…!?それは、またの機会に。

 

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