レジ袋有料化について雑貨店店主が 思ったこと

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7月1日よりレジ袋有料化が義務付けられる。
当店に関しては、ほとんど紙袋を使用しており、
規制対象には当たらないのだが、少し早い4月1日より
紙袋含め有料化に踏み切ることにした。

理由としては、今回の取り組みはプラスチック製のレジ袋だけでなく、

「無駄な買い物袋を減らし、レジバッグを持ち歩きましょう」

という趣旨だと思っているので、紙袋だったらOKということには
ならないはずだ。

したがって、「できるだけレジバッグ持ち歩いてくださいねー」
という意味もこめて有料化させていただくことにした。


先日、レジ袋有料化に踏み切るきっかけとなった出来事があった。
展示会に行ったときのことだ。

日本のメーカーさんから海外のショップとのやり取りを聞く機会があり

ある国のショップはビニール袋で商品を包んで送ると
「ビニール袋を使わないでくれ。できないのなら取引をやめる」

と言われたり、

「オーガニックコットンを使わなければ、ユーザーは受け入れてくれないよ(人気が出ない)」

といった意見を浴びせかけられたというのを聞き、衝撃を受けた。


私が商品をセレクトする基準は、「品質がよいこと」が第一で、
「環境に配慮している」ことは望ましくはあるが、それによって、
品質が落ちたり、価格に反映され、お客さんに不利益をもたらすのであれば
仕入れのリストから外れることになる。

しかしどんなに素晴らしいモノでも「環境に配慮してない商品」
という時点でお客さんからノーを突きつけられることも
世界のどこかで起こっているのだ。

国によっては商品における「環境に配慮している」という点が
モノを買うという行為の、非常に重要な要素を占めているというのが驚きだった。

「良いモノ=質が高いモノ」ではなく「=環境にやさしいモノ」になりつつある。


「ここは日本だ。他の国の価値観など関係ない」


という意見もあると思うが、今回のレジ袋有料化に関しても、
世界の流れの一つだとすれば、日本でもそういった価値観が
どんどん大きくなっていってしまうということは頭に入れて、
店を営んでいかなければならないと思った。

■レジ袋有料化のルールについて

今回の有料化については、世の中に出回る無駄なレジ袋を
減らしたいという思いからだが、お客さんのモノを買いたいと
いう気持ちを下げてしまうものにはしたくない。

私自身コンビニでガムを買った時にレジ袋に入れてもらい、
袋はすぐにゴミ箱に捨ててしまうという経験もあるが、
そういった「なんとなく」や「その袋いる?」といった部分を
ゆるく、なくしていければいいと思う。

一方、当店はギフトでお買い上げいただくお客さんが非常に多い。
店によっては、レジ袋、ラッピング全て有料化にしているところもあるが
ギフトに関しては商品を裸で渡すというのは、
自分の感覚で受け入れがたく、包装することは
無駄な部分ではないと思うので、ギフトラッピングに関しては
できる限りお客さんに負担を強いらない形ということで
第一段階として一部のみ有料化にすることにした。
(いずれは有料化にするかもしれないが)

それを踏まえ、以下のようなルールにした。

【レジ袋】 大きさに応じて 1枚5円-50円(税込)

【簡易ラッピング】お買い上げ金額合計1,000円(税別)ごとに1回無料
                1,000円(税別)未満は1回10円

ラッピングに関しては、全て無料にしたい気持ちはあるが、
単価の低い商品を1品1品ラッピングというオーダーの場合、
ラッピング代を差し引くと利益が全くでないこともある。
(利益が20円しかでない商品を50円のレジ袋に入れる時は
結構へこむ)

単価が高いアパレル、ジュエリーなどのお店と違い、
当店は100円以下の商品も取り扱っているので、経費ののしかかり具合が
なかなかである。そのことを考えると仕入れに関しても
単価が低く袋代がかかる商品(箱ものとか)に関しては
仕入れをためらってしまう事も正直ある。

今回有料化に踏み切ることにより、今までそういった事情で
仕入れをためらっていた商品も積極的に仕入れることができるので、
ご理解いただきたい。

ラッピングは1,000円ごとに無料と決めたのは、当店でギフトの割合が
高い靴下などの衣料雑貨が1,000円台が多いので、その価格帯のギフトに関しては今まで通り無料ということであれば、なるべくお客さんに
負担をしいらない形になると思ったからだ。

それ以外にも以前からそうしているが、割れ物などの梱包に関しては、
商品入荷時に使われている梱包材をリユースしている。

またレジ袋などの使用が減るとそれにかけていたコストも減る。
各お店の考え方にもよるが、浮いた分のお金はお客さんのために
使うのがフェアだと思っている。どのように使っていくかは
決まり次第、またご報告したい。

できる限り、ゆるく、無理なくお客さんと一緒に
環境に配慮した取り組みをしていきたい思いますので、
ご理解の程よろしくお願い申し上げます。


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