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芦原妃名子「セクシー田中さん」/夕希実久「マリーミー!」

月が替わったら読書メーターのまとめとともに、印象的だった作品について書く。

2024年1月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:759ページ
ナイス数:43ナイス
https://bookmeter.com/users/959347/summary/monthly/2024/1

1月も読みかけの小説を読み終えることができず…今回も漫画のみ。
それぞれ違う方からオススメされた2作品、芦原妃名子「セクシー田中さん」と夕希実久「マリーミー!」について書こうと思う。

芦原妃名子「セクシー田中さん」
経理部で働く田中さんは地味でお堅い性格、人付き合いもあまりないアラフォーOL。しかし、若い派遣OLの朱里は、田中さんのスッとした姿勢と優雅な歩き姿に、密かに注目していた。ある夜、立ち寄ったペルシャ料理店でベリーダンスを踊る女性に目を引かれた朱里。その顔を間近でよく見ると、「田中さん!?」。田中さんも相手が朱里だとわかると動揺。会社には内緒にしておいてと懇願する田中さんだが、朱里は田中さんの美しいダンス姿や生き方にさらに惹かれていき、距離を縮めていく…
といった感じで話は始まる。

1月29日になるまでは、こんなことを書くことになろうとは思いもよらなんだ。
1月29日のニュースで「セクシー田中さん」の作者である芦原妃名子さんの訃報が伝えられた。自殺とみられるという。
1巻、2巻を電子無料版で読んで、絵もストーリーも面白いと思った。漫画の実写版は観ない主義だが、ドラマのほうも宣伝動画を見たかぎり、木南晴夏さんの田中さん良さげで悪くなさそうだなと思った。
しかし、原作者の意図に反する脚本があったとかで、結果、最悪の事態を招いてしまったことがとても悲しい。
漫画の実写化がされるたび、キャラのイメージが原作と違う、原作の良さが生かされていない等、原作ファンからは度々批判されてきた。
漫画は、絵柄の雰囲気やコマ割り、擬音語や擬態語、それらが複合してできあがっている世界なので、実写でそれを完全に再現するのは無理だし、原作忠実にそのまま生身の人間で実写化しただけではドラマ演出として不十分、また時間的制限もあって手が加えられることもあるだろう。
それでも、原作の漫画家さんたちとしては作品を広く知ってもらえるし、これを機に原作漫画を手に取ってくれる人が増えるならと考えて、容認しているものと思っていた。
実際、自分もドラマの宣伝を観て、ドラマは観るつもりないけど原作漫画は面白そうだから読んでみよっ、と読むきっかけを得たことは何度かある。
芦原妃名子さんとドラマ制作側でどんなやりとりがあったのか、真相はわからないけれども、ネットでの騒動もあって、自ら命を絶つまでに追いつめられてしまったことは残念でならない。

人と付き合っていると、傷つけられることもあるし、自分が嫌になってしまうこともある。でも、自分を認めてくれて、自信を持たせてくれるのもまた人である。まだ2巻までしか読んでいないけれど、そういうことを感じさせてくれる作品だと思った。「セクシー田中さん」現7巻、悲しい未完の作品になってしまった。


夕希実久「マリーミー!」
「ニート保護法」という新しい法案の試験的実施で、公務員の秋保とニートの陽茉梨が、まず結婚して一緒に生活を始めてみるという、かなり乱暴な設定。見ず知らずの男女がいきなり結婚同棲生活というのも怖いが、読み進めていくうちに秋保も陽茉梨もどこか病んでいる風なのがまた怖い。
早くに両親を亡くし祖父母に育てられるが、中学卒業後はその祖父母の面倒を見るため家に引きこもっていたという陽茉梨も心配だが、公務員の秋保のほうも家庭環境がちょっといびつで、家族の愛を知らずに育った模様。
こちらも電子無料版で1巻、2巻まで読んだところ、先を読もうか読むまいか迷っている。
ワケあって突然の結婚や同棲という設定漫画は過去にもあったが、男のほうも女のほうも、普通だったらまずは拒否抵抗するところだろう。たとえ相手の見た目が良かったとしても。マッチングアプリのようにお互いの希望条件を満たしての~だったらまだしもだが、それもお互いに結婚願望はありきだから。…って妙なところで現実的ですみません。
全編カラーで驚いたが、LINEマンガで連載されていた作品らしい。全11巻。概ね評判は良いようだし、オススメされたぐらいなのでやはり先も読んでみようか。
こちらも実写ドラマ化はされている。


不本意ながら、読む漫画の冊数は減少傾向にあり、電子版で、それも無料で読める巻までで止まってしまっている現状。最寄りのTSUTAYAが先月で閉店、コミックレンタルで漫画を読めなくなってしまったのが辛い。これまでお金をかけずに漫画を読んできただけに、新品を買うことには躊躇(新品を買い始めたら瞬く間にお金がなくなると思う)。中古で買おうにも、読みたい巻が読みたい時にあるとはかぎらず、困っています。


#読書メーター #マンガ感想文 #漫画感想 #芦原妃名子 #セクシー田中さん #マリーミー

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