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映画「DUNE 砂の惑星 PART2」7.1ch上映

「これは絶対に映画館の大スクリーンと大音響で鑑賞すべき」というポストをX(旧Twitter)で度々見かけた。PART1 を観た時に、設定や相関関係を理解するのがとても難しかったのもあって、PART2 観ようかどうしようか躊躇していたのですが、時間ができたので観に行ってきましたよ。映画館で観ないとダメだって言うから〜。

できればIMAXで鑑賞することを推奨されていたけれど、あいにくこの日はIMAX上映がなく、通常スクリーン(7.1ch)での鑑賞になりました。

まず PART1 をIMAXレーザーで観た際、ブログに書いたあらすじと感想を転載します。

砂の惑星。その名のとおり、広大な砂漠に覆われた惑星、アラキス(デューンは通称らしい)。その砂漠の砂に混じっている"スパイス"は、宇宙の航行にも必要な資源で、星間で高値で取引されている。(キラキラ光る砂粒のようなものだけど、実際どのような効能があるのかよくわからなかった。麻薬のような効能もあるのかな?)
尚、時代設定は西暦10XXX年の未来。人類は宇宙のいくつかの星に住んでいて、皇帝の支配の下、有力な公家が各星を統治している。
そんな公家のひとつハルコンネン家(見るからに悪者)は、長年独占的にこのスパイスを採取し、巨万の富を得ていた。しかし、アラキスの先住民であるフレメンはその採取を良しとせず、砂漠に適応した身体能力と高い戦闘力で襲撃してくる。さらに、砂漠には巨大なサンドワーム(超巨大なミミズみたいなの)も生息していて、スパイスの採取は危険と隣り合わせだった。
ある日、水と緑が豊かな惑星カラダンを統治している公家アトレイデスのもとに皇帝の使者が訪れ、アトレイデスにアラキス統治の任を命じる。(ハルコンネンのスパイス採取は皇帝公認のものではなかったということ?ってか皇帝とは何者なのか、その力の強さと及ぶ範囲についても何の説明も無かったと思う)
そのアトレイデス家の子息、ポール(美男子主人公!)は、常々不思議な夢を見ていた。砂漠の星にいる夢、砂漠の民と接する夢、そして自分が殺される夢など…。また、ポールは母親から特殊な言語を習っている。声を出さない念話のような言語。この言語はベネ・ゲセリットという修道女に伝わるもののようだが、どのような経緯で生まれ継承されているものなのか、母親(元修道女らしい)が何故ポールにそれを教えるのか、すべて謎。あと、何故ポールが砂漠の星に関する予知夢のようなものを見るのかも。フレメンに言い伝えられている救世主伝説、それがポールであることを匂わせてはいるが、それも謎。いろいろ謎のまま話は進む。。
アトレイデスは先遣隊を送ってフレメンと友好関係(干渉しないという形での)を結び、アラキスに移住してくるが、彼等を待ち受けていたのは、強大な陰謀の罠だった…!
というのが僕が観たかぎりのあらすじです。(所々公式サイトを見て補いました)
絶賛してた友人からは「原作も読んで」と言われましたが、実際に映画を観てみて、その理由がわかったような…。
これは、あらすじがわかってる上で、世界観を知っている上で、その映像化を楽しむ作品なのかもしれない。作中で設定だの用語だのの説明を入れるのは野暮ということなのでしょう。
監督は「メッセージ」や「ブレードランナー2049」も手掛けたドゥニ・ヴィルヌーヴ監督。映像美とスケール感ですよね。デカいものの描写がすごい迫力。宇宙船とか半端ない。サンドワームもデカい。腹の底から響く大轟音も含め、IMAXレーザーで観て良かった。
そしてロケーションも半端ない。岩山しかない広大な砂漠、驚いたのはほとんどCG合成を使っていないということ。砂漠のロケ、砂だらけのロケ。
個人的評価は★★★☆☆

非公開ブログ 2021年10月の記事より

PART1 で話についていくのに苦労したのは覚えていたし、3年経って話の内容を忘れていたのもあって、PART2 観る前に上の過去記事を読み返しましたよー。
そして PART2 、ポールは意図してなのか偶然なのか宿命なのか、フレメンの民たちの信頼を得、さらには預言にある救世主として崇められるようになっていきます。以下、細かいあらすじは書かずに感想だけ書いていきます。
ネタバレありになりますのでご注意ください。

確かに映像と音響は素晴らしかった。PART1 から引き続き広大な砂漠のロケーション、巨大な建造物や艦の迫力。でも PART1 をスクリーンで観た時ほどの驚きはなかったかな。(PART1 は IMAX だったからかもしれないが)
それよりも、シラケてしまったのが砂漠に生息する巨大なサンドワームの“利用法”。いつから便利な乗り物になったのかしら?サンドワームを乗りこなせたら一人前として認めてやるっていうのも「え?」って思ったけど、あんなフックとワイヤーだけでライドするって、ここにきてリアリティがなさすぎる。最初からそういうハチャメチャな感じでやってるなら有りだけど、そうじゃなかったし。それに普段は砂の中に潜ってるサンドワームがああなるとなんで水上スキーみたいに砂上をずっと滑ってるのよ(笑) そんな便利な乗り物があるならいつも使って移動しなさいよ。加えて、敵陣に巨大サンドワームで突撃して大ダメージを与えるのも、そんなんできるなら最初からやればいいじゃん。
それをさて置いても、なんかあまりにも都合よく話が進んでいるように感じました。
ポールが超能力的な力を持っているおかげで何の障害もなくズンズン救世主になってしまうのどうなんだろ。あのヤバイ青い水を飲んでからはもう普通に何でもお見通しのエスパーだし。何でもかんでも預言の通りになりすぎて面白味が無…。
ポールの母親もいきなりのフレメンの教母候補で、ヤバイ青い水飲まされて覚醒してからはやたらオカルティズム醸し出してこちらも何でもお見通しのエスパーになっちゃってるし。
ハルコンネンのおデブな男爵もあっけなくポールに殺害される。あれだけ悪党な最重要人物にひとりの警護もなく、殺される瞬間までみんな黙って見てるだけって意味不明でした。
ラストのほうでポールは皇帝の座をかけて、皇帝の代理を買って出たフェイド=ラウサと決闘する。フェイド=ラウサは今回から敵役として登場したハルコンネンの若き後継者で、人の命を何とも思わない冷血漢の武闘派だ。決闘がならわしならそれは良いのだが(いきなり大将同士で刺すか刺されるかの決闘はどうなんだと思ったが)、ポールはいくら刺されても致命傷にはならず、最後はフェイド=ラウサの胸をひと突きして逆転勝ち(つまんねー)。
それより前にフェイド=ラウサはベネ・ゲセリット(謎の修道女集団)が差し向けたハニトラ刺客にまんまと誘惑されて子種までゲットされている(かなりバカっぽい)。
ベネ・ゲセリットの教母は皇帝の傍に仕えているが(仕えているフリ?)、どのような立場なのだろう。ポールの母親もベネ・ゲセリット出身であり、ベネ・ゲセリットが何を企んでいるのか、ポールの母親とどう対立していくのかは興味深いところだ。
あと、皇帝の座を奪取するために政略的に皇帝の娘をめとったポールだが、ポールと愛を誓い合ったフレメンの女戦士チャニは快く思っていない。エスパー能力によって自分の出生の秘密を知ったポールが何を決意するのか、ポールとチャニの関係は最終的にどうなるのか、他の公家との勢力争いはあるのか、ポールを救世主と崇めるフレメン、ポールの母親とベネ・ゲセリット…
悔しいけどここまで来たら完結まで観届けますよ。観届けますから、三部作でちゃんと終わらせてくださいね。
ちなみに、原作小説は相変わらず未読です。今のところ読むつもりもありません。

P.S.
信仰や崇拝というのは、つくづく恐ろしいものだと思いました。





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