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理想の「音」を求めるファシリテーターの旅

ファシリテーターとしてワークショップをしていて、少人数の対話の時間が終わり、次のワークに切り替える時間が来た時、ファシリテーターはどんな合図をするのがいいでしょうか?

大音量のマイクでアナウンスするのではなく、何か工夫がほしいなと思いました。

ワールドカフェでは、「自分が手を挙げているのを見て気が付いた人は、手を挙げて話すのをやめてください」という説明をあらかじめしておいて、声を出さずに合図します。ワールドカフェのように丸いテーブルを囲んで座っていれば、誰かは見えるから気が付くことができます。また他のテーブルが静かになったことで、気が付く人たちもいます。

でも、2人組や3人組での対話で盛り上がっている時は、無理かなあと思いました。

いろいろ調べていて、ティンシャ(チベタンベル)を使っている、という話を聞きました。マインドフルネスの会の時でも毎回聴かせてもらっているもので、私も欲しいなあと思っていたので、さっそく手に入れました。

小さくて持ち運びも便利で、音もいい音色です。

あるワークショップでさっそく使ってみました。


3人組で話してもらっていて、ベルを鳴らしたのですが、あるグループだけ話をやめてくれません。なんで無視するの?と聞いてみたら、「話に夢中になっていて聞こえなかった」、だそうです。

大きな声の人たちの集まりでは、使えないことが分かりました。

その後も、ファシリテーターにとって、いい「音」を探す旅を続けます。

この本のなかで「熊鈴贈呈式」という儀式が紹介されていました。ファシリテーター・トレーナー・トレーニング修了者に「熊鈴」が渡されるのだそうです。ファシリテーションの場面で使うための「熊鈴」! 一体どういうものだろう、と興味津々です。真鍮製で小さいけれど重い、と書いてあります。

私も熊鈴が欲しい!と、熊よけの鈴、あるいはカウベルを求めて、いろいろ探して回りました。音色と音量を確認してから買いたいので、Amazonは使えません。百円ショップ、スポーツ用品店の登山コーナー、楽器店、雑貨屋・・・

いろいろ探したけれど、これだ!という音色のものに巡り合いません。


そうこうしているうちに、イベント当日になってしまいました。今回のイベントは「密」になるのを避けるため、2会場に分かれて同時進行し、タイミングを合わせなければならないので、音の合図は必須です。

当日の朝になって、音が出るものが、ある場所を思いつきました! いつもにぎやかでスタッフさんたちが大きな声をだして、利用者さんたちと楽しんでいる場所です。

訪ねてみたら案の定、「あるよ!」と、ごそごそと箱をだしてくれます。その中から音を聞きながら二つ選んで借りてきました。今回は高い方の「A」と「D」にしました。

当日、会場で使ってみたらとてもいい感じ。廊下をへだてた別の会場で鳴らしている音も聞こえるので、2会場でタイミングを合わせることができました。

ハンドベル2本を快く貸してくれた「デイケア」のスタッフさんに感謝です!


自分用に買うならこれかな。

音色を聴いてから買いたいので、もう少し探してみようかなと思います。熊よけ鈴もいろんな音色があるようですし、お気に入りの音を見つけるまで、じっくり探そうと思います。それまでは、デイケアに借りに行くことにします。


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