J1リーグ再開後の感想

ついにJ1リーグが再開した。選手たちは大変だが私からすると週に何度も試合を観ることができるのは幸せだ。ただJ1だけでなくJ2もJ3もあるし、海外組の試合もある。興味のある選手がたくさんいるため、全員の情報を得るには睡眠時間を削るしかない。眠い。

まず一番最初に思ったことは、前回書いたとおり、ある程度は予想していたものの、その予想以上にパリ世代の選手たちが既に経験を積んでいる。
小畑選手は惜しくも負けてしまったが、マルティノスのシュートを止めたシーンは鳥肌が立った。私の中で小畑選手はパリ世代の代表候補ではあるものの、正直そこから先、守護神候補とまでは想像できていなかった。しかし、このプロ1年目とは思えない安定したプレーを観ると、いかに私の目が節穴だったかということを痛感させられる。

同じくGKの梅田透吾選手も、残念ながら勝ち点という結果はまだ出ていないが、これから起用され続けてもなにもおかしくない堂々としたプレーを続けている。鈴木唯人選手も積極的なプレーを続けており、起用に応えているといえる。少し話が逸れるが、岡崎慎選手の中盤起用は成功してほしい。まだ線が細いが身長があり元々はCBのため当然守備能力もある。それに加え岡崎選手の武器であるフィードの上手さというのは間違いなく中盤の底で輝ける素質があると思う。正直東京五輪のCB枠では個人的には難しいと思っていたが、ここで成功すれば、と注目している。

やはり鹿島はまだまだ未完成だ。再開前の町田との練習試合を観たときは、正直ポジティブな要素は少ないと感じた。不安が残る状態で再開し、不可解な判定もあったが、その状態のまま2試合を終えてしまった印象を受ける。そんななか染野選手は監督に高評価を受けているのだろう。川崎戦ではバー直撃の惜しいシーンがあったが、染野選手であれば、あれは絶対に決めなくてはいけないシーンだったと思う。器用な選手のため右で起用されることもあるが、やはり染野選手は中央でゴールだけにこだわり続けてほしい。

斉藤光毅選手は早速結果を残した。まあプロとしての経験はこの年代ではズバ抜けているため、今更特に驚きはしない。あの抜け出しからのゴールはこれまで何度も観ているし得意なパターンなのだろうが、間違いなくJ1でも通用することを証明してみせた。そして相棒である一美選手もしっかりと結果を残している。札幌戦のあのターンを観た瞬間思わずうまいと口に出してしまったのは私だけではないはず。ガンバで結果を残すことができず、これまであまりU代表に招集されることはなかったが元々の武器であるポストプレーも要所で際立っており、小川選手と上田選手の争いに食い込むどころか一気にエースとなる可能性も出てきた。

セレッソが攻守に安定している。注目度No1の西川選手が怪我をしてしまったのは残念だが、坂元選手、清武選手の前線はどこが相手でも驚異となる。坂元選手は昨シーズン山形で活躍してプロ1年目での個人昇格となったが、もしかするとJ1も1年しかいないで、来シーズンは海外チームに所属しているという可能性もあるくらい良い選手だと思う。
普通に出場しているが瀬古選手もまだ20歳である。既にフィードにおいてはリーグでもトップクラスだと思う。しかし、U17のときに観た期待値からすると、この活躍程度ではまだ物足りない。念のため言うが、昨シーズン最小失点のチームで20歳ながらCBで試合に出ていることは凄いことだ。しかしU17で瀬古選手を観た際は、既に20歳ではU代表どころかA代表に招集されていてもおかしくはないと思った記憶がある。

本田風智選手はもう主力といっていいだろう。大分にも神戸にも十分に通用していた。改めてJ1の舞台で中盤の2人が19歳というのは驚きだ。まだ新チームとなり構築段階のためチームとして不安定なところが見受けられるが、この2人は鳥栖にとって非常にポジティブな要素といえる。
成瀬竣平選手も名古屋で出場し続けている。DFとして身長が小さいのが少し気になるが、元々は攻撃的な選手のため組み立てに参加することができるしクロスの精度もなかなか良い。自身が重点を置いている守備を今シーズン磨くことができれば、さらに面白い存在となる。