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PT×ATの思考の整理

フィットネスジムでのコンディショニング ・パーソナルトレーニング、スポーツ現場でのトレーナー活動で得られる経験から、その知識・技術をnoteに整理して行きます。日進月歩の医学の世…
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2022年5月の記事一覧

股関節伸展運動の獲得

股関節伸展は歩行において身体を前方に移動させるために重要な動作であり、股関節伸展運動の低下は、身体重心移動を他関節で代償することになります。 そのため歩行能力向上だけでなく、障害予防の観点からも股関節伸展運動を改善する必要があると考えます。 股関節伸展動作の改善 股関節伸展運動の改善には股関節における関節包内運動の改善、股関節屈筋群の柔軟性の改善、足関節との連動を考える必要があります。 歩行において、Tstにて股関節が伸展されることで抗重力筋である、腸腰筋が伸張され体幹

胸椎伸展可動域の獲得|前鋸筋

抗重力伸展活動を促す上で胸椎伸展は必須となり、その可動性を獲得することは肩関節の可動域を広げるだけでなく、下肢へのモーメントを軽減する上で重要となります。 脊柱はS字の弯曲を呈し、その弯曲によって下肢への緩衝作用を発揮することができることから、弯曲の過剰な増減は下肢への負荷となります。 特に体幹全体が重力に抗することができずに屈曲傾向へと進み、伸展の可動性が低下する傾向にあります。 体幹全体の伸展可動域の中でも胸椎伸展可動域は20-25°程度で腰椎伸展可動域(15-20°