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2020/10/25

やはり毎日は続かないらしいが今日は書ける時間があるらしい。

今日はここ最近で一番面白いフィクション作品だと思ってる
「七つの魔剣が支配する」
について話す。
ネタバレについては考慮しますが一部隠しきれてない箇所もあるのでご注意ください。

読書好きの諸氏にとって一度は聞いたことがあるかもしれない。
> このライトノベルがすごい!2020文庫部門1位、新作1位
受賞作品だからだ。筆者も新しい本は読みたいが何を読もうかと本屋をさまよっていた時にその垂れ幕も見かけて購入した。

原作の宇野朴人先生は数年前アニメ化を果たした「ねじ巻き精霊戦記 天教のアルデラミン」の原作者でもある。例にもれず筆者も戦記大好き人間なのでアルデラミンはアニメのみ履修済みだが面白かった記憶がある。ちなみにこの事実を知ったのは購入後のことになる。

さて、「七つの魔剣が支配する(ななつま)」の話をしたい。

どんな話か一言で言えば「ハリーポッターの世界でコードギアス」である。筆者はコードギアスに人生を狂わされた人間なので、この話はコードギアスなのかと気づいたときに自分がこれだけハマっていることに合点がいった。筆者はこれまで「涼宮ハルヒの憂鬱」「ソードアートオンライン」「アクセルワールド」を中心にライトノベルのシリーズ作品を読んできたが、これほど純粋に「ただただストーリーが面白すぎる」理由でライトノベルを購入するのは人生で初めてだ。

実を言うともう一つの理由がある。筆者はいわゆる物書きの端くれで、どんなストーリーを書こうか常々いろいろ練っている。その一つに「ハリーポッターを現代ラノベでやりたい」と思って進めていたネタがあるのだ。とはいえありがちな話で、他のことに時間をとられるのを犠牲にしてまだまだアイデア段階のものだ。つまりはものの見事にネタがかぶってしまったわけだ。

しかし、1巻の序盤数ページを読んで完成度の違いを思い知らされた。後から考えれば、天教のアルデラミンにしてみても精霊の設定から戦記もののほぼほぼメインとなる戦術展開にしてもかなりの完成度だった。そんな原作者の新作と考えればこの出来はむしろ当然だろう。

最初は何度も「俺のやりたいこと全部やってるーーーー!!!!!」と完成度の違いに悔しさすら覚えたが、読み進めていくうちにそんな邪心がすぐに取り除かれた。とにかく面白い。気が付けば残りのページ数が薄くなっている。現在6巻まで発売されているが、6巻すべてでそうなった。

内容としては、主人公たち魔法使いの卵が魔法学校に入学し、学校に潜む危機を仲間たちと一緒に協力して乗り越えていく、とまさしくハリーポッターである。ちなみに最新6巻時点で1巻で入学した主人公たちは2年生である。もちろん「現代ライトノベル」らしく、主人公の男の子とヒロインの女の子(サムライ系ヒロイン)と結構仲良くしたり、多少のR指定が入る描写も含まれている。

しかし、ただハリーポッターを現代ライトノベルに落とし込んだだけが本作ななつまではない。繰り返すが、この作品は「ハリーポッターの世界でコードギアス」をしている。勘のいい諸氏はこれである程度気づくことと思うが、ここから先はぜひ原作1巻を読んで味わってもらいたい。

筆者は大抵、ラノベを買っても1回読んだらそれであとはもう読まない、といケースがほとんどなのだが、ななつまについては定期的に読み直したくなる魅力を持っている。つまらない巻がない。今のところ大きく1年生編、2年生編と分かれているが、基本的に1巻の中で生まれた問題(作品全体を通しての問題はもちろん別である)は1巻のうちで解決する。各巻に特徴があるため、それぞれの巻で何が起きて結末がどうなったかなども順番に思い出すことができる。

ここ最近で一番面白いフィクション作品と評したが、筆者の人生で五本の指に入る面白さを誇っている。

新しいラノベシリーズを探してる人も探してない人もぜひななつま「七つの魔剣が支配する」を読んでもらいたい。

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