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【寄稿文紹介】なぜIBM Cloudを利用すると企業はトクをするのか(3/3)

こんにちは、IBM新規事業開発TPS(TechnologyPartnerSales)チームに所属する水沼です。
前回に続き、IBM Cloudパートナー企業である、株式会社エルテックスの寺田様が弊社ブログに寄稿された内容を3/3回の内容をご紹介させていただきます。

第1回目はこちら、https://note.com/kzmn_kzmn/n/nf14b8265deb5

第2回目はこちら、https://note.com/kzmn_kzmn/n/n9939a1a242ed

IBM Cloudの「ユニークな」ところ


私が一番良いと思っているのは、オンプレミスのアーキテクチャーと近いところです。ネットワークの単位はVLANで、いわゆる物理サーバーであるベアメタルサーバーも利用できます。OS無しでもオーダーが可能で、事実上何のOSでも利用できます。もちろん、VMware ESXiやvSphereも同様です。一方で同じネットワークレイヤーに、仮想サーバーやロードバランサー・ファイアウォールも導入できます。つまり、オンプレミスの経験がそのままクラウドで活用できるのです。クラウドなのに制限が少ない。これは本当に助かります。
オンプレミスにおいて、サービスレベルを向上・維持するためにいろいろなノウハウをITインフラエンジニアは習得するのですが、パブリッククラウドの世界に足を踏み入れた途端に、違うスキルセットを習得しないといけないのではないか、というのがよくある懸念です。したがって、IBM Cloudも同様にパブリッククラウド独特の問題をあるのではないかという懸念を持っていらっしゃる、情報システム部門の方や、インフラエンジニアの方も多いのではないでしょうか。しかし、IBM Cloudならば、オンプレミスで実績のある、ユーザー企業が選択された堅実な構成をそのまま実現できます。したがって、オンプレミスのベストプラクティスをそのままクラウドで実現可能なので、クラウド利用し始めたとしても、初めから、ユーザー企業の現行の運用設計に則った、安定かつ、堅牢な構成が実現できます。
しかも、IBM Cloud側で物理設備の品質を担保しています。仮に物理的な故障やその予兆があった場合、IBM Cloudがプロアクティブに対応してくれます。また、これは実際に利用してわかることですが、オンプレミスより壊れにくいのも事実です。これはIBM Cloudの設備が大規模かつ洗練された配置、温度管理、電力管理を行っているために得られる事実なのだと思われます。オンプレミスの場合たくさんのレイヤーの管理をしなければならなかったのが、クラウドの場合はアプリケーション・ミドルウェア・OS、ネットワークのサービスレベルに集中できるようになるのです。

図表4

また、もう一つIBM Cloudのユニークなところは、オンプレミスのルールをクラウドに持ち込みつつも、新しい技術を同時に使えることです。昨年末に経験したKubernetesのプロジェクトはとても興味深いものでした。「IBM Cloud Kubernetes Service」という機能を活用しコンテナにて、サービス提供を行いつつ、そこからIBM Cloud内のサービス(ベアメタルサーバー、仮想サーバーなど)と連携するのです。オンプレミス環境で、上述の内容を実現ことは、簡単とはいかないでしょう。新しい技術スキームが出現すればIBM Cloudはすぐに取り込みますし、かつこれまでの特徴も失いません。このバランスが非常に優れており、過去の資産と未来の発明をうまく共存させかつ、安定させています。また、Kubernetesで言えば、この実行基盤はユーザーの仮想サーバーです。インフラ的な観点から非常に分かりやすいのがIBM Cloudの特徴であり、この分かりやすさが安定のポイントになっていると思います。

小さく始めて、大きく育てよう

どうすれば、これまでの旧来のオンプレミス運用から、クラウドへ舵を切ることができるか。たくさんのお客様とお話ししてきたのですが、一番お勧めしているのは、小さな既存システム、廃止はできないけれど残さなければいけない、そんな既存システムをまずクラウドへ移してみることです。とても小さな規模で構いません。まずは、少しでもクラウドを利用する、そしてその「楽さ」を経験してみることが非常に重要です。
1つ目というのは結構大変で、小さかったとしても、VPN接続を用意したり移行計画を作成したり、監視やバックアップなどの運用設計をしたりと、越えなければいけない課題はいくつかあります。
しかし、1つ目ができると、2つ目以降は非常に楽です。1つ目の構成を流用できるからです。徐々に、徐々に、進めることです。そして、もし仮に、非効率だと感じた場合引き返すことも合わせて検討することです。特にIBM Cloudはクラウド化に当たって大きな設計変更は必要ありません。加えて、クラウドサービスなので、解約もその月にできます。徐々に、徐々に進めていくことができるのです。
よくある失敗例として、今あるシステムを全部クラウド化する、そのためのRFIやRFPを作成し5年間の予算を算出しコンペを行う。そんな進め方です。現在のビジネス環境は非常に変化が激しく、5年後の自社の姿など誰も想像できないと思います。それなのに、IT計画だけが5年おきでは企業活動の効率化に寄与しません。この文化を変えるためにビジネスの変化に柔軟に合わせた環境を手に入れることが、クラウドを利用するということであり、デジタルトランスフォーメーションにおいて最も重要なことの一つではないかと思うのです。必要なものだけ進め、不要なものは削減する。これがクラウドの特徴であり5年計画でオンプレミスとクラウドの利用料を比べることは避けるべきだと思います。
また、徐々に進めるために必要なのが、弊社のようなクラウドサービスに対し、マネージドサービスを提供する企業の存在です。クラウド基盤自体は、その実行基盤までしかサポートしません。そのうえで動くアプリケーションのサービスレベルを監視し、担保するのを、いきなり自社でやろうとしても、難しい部分があると言わざるを得ません。IBM Cloudに強い弊社を通じて、クラウドを使うことで、弊社の豊富な経験を手に入れつつ、自社のシステム運用を理解してくれるパートナーも同時に得ることができるのです。これはIBM Cloudに限らずどのクラウドでも言えることだと思います。ぜひ、クラウドを利用するならば、そのクラウド基盤に強いマネージドサービス提供ベンダーも合わせてご検討ください。

次回の投稿で今回の寄稿文のまとめを掲載したいと考えております。

株式会社エルテックス
https://www.eltex.co.jp/service/ibmcloud/

お問い合わせは下記をまで
テクノロジー事業本部 ソリューション・パートナー事業部
新規事業開発営業部 Cloud Platform Solution担当 水沼 一希

Kazuki.Mizunuma2@ibm.com


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