[30歳]20代の振り返りと30代の決意

前回の投稿が一昨年の10月。1年3ヶ月ぶりともなるけれど、最近、塾経営者の先輩たちと未来を語り合い、投資事業を営む先輩に「今後どうしたいのか?」という問をぶつけられたこともあって、今後について考えを整理したいと思った。目指すべき「なりたい自分」のアップデート、30代の決意表明。

前回の投稿は29才になったタイミングで、一年間の振り返りとともに20代ラストイヤーの決意を書いた。とても清々しく前向きな気持ちで書いていたことを思い出す。事業的には走り出しで余裕はなかったけれど、伸び伸びと自分の力を発揮できているような自由と無限の力を感じていて、精神的な余裕を感じることができる。

一方で、3ヶ月前。30才になったタイミングで改めて考えを整理して文章を書こうと思ったのだけど、書けなかった。

なぜか。

「30代」というプレッシャーが想像以上に大きく、目の前が急にモヤモヤした雲で包まれてしまったのです。10月22日、30才になる直前の瞬間までは、25才のときに思い描いていたような自分になれつつあることを感じて満足感すらあった。好きな仕事をして、自由に時間を使って、何の不満もなく、未来への希望しかなかった。何にでもなれるし、何でも手に入れられると信じて止まず、何の制約も考えずに未来を描いていた。そんな未来図が、10月23日になったその瞬間に曇ったような気がしたのです。

そんなモヤモヤとの戦いの末、少し見えてきた気づきと今後の展望について書き残しておこうと思う。

「時間という制約」の存在に気づく
基本的に与えられたレールの上の中での成果を高めることに集中していた10代から、自由裁量のもと自分で考えて決めて行動することのできた20代。プライベートも仕事も、楽しく充実した時間であったけれど、10年という年月は、あまりにあっという間に過ぎ去っていった。その流れの中にいるときは「時間の価値」について考えることもなかった。その瞬間瞬間でやりたい仕事を選び(6年で3回転職した)、遊びたい人と遊び、時間は無限にあるような、そんな錯覚すらあった。

20代にすべきことをたくさん残したままでいると、30代で巨大なプレッシャーがしかかってきます。

結婚、住む場所選び、財産を築く、家を買う、人生を楽しむ、大学院に行く、ビジネスを始める、出世、子供の進学や老後のための貯蓄、短期間に2、3人の子供をつくる。

あまりに多種多様で、同時にはできない事柄も少なくありません。そして調査でもわかってきたように、30代でこれらを全部やるのはいっそう困難になるでしょう。

この動画も見ていたし、書籍も読んでいた。ただ、頭ではわかっても、本質的に理解できたのは30才になった瞬間だった。

30才になった瞬間に10年という月日の短さを現実感を帯びて実感し、40才、50才も遠い未来ではないと気づく。理想の30代、40代と今の自分との距離や素敵な先輩方と自分との距離が、とてつもなく離れているように見える。

そしてまた、上との距離だけでなく、横が気になる瞬間でもあった。30代になり周囲を見渡すと、様々なフィールドで、一定の成果の「差」が現れ始める。厳密にいうと数年前からあったように思うけれど、会社員をやめてから横の人と比較することなんて一度もなかったから、見向きもしていなかったし興味もなかった。なぜなら、時間は無限にあると思っていたし、努力し続ければそのうち全部手に入ると思っていたから、気にする必要すら感じなかった。「そのときの」自分がやりたいことだけに集中して、その部分だけ切り取れば幸せだから、文字通り「人は人だよね」と心から思っていた。

何か一つの尺度で、幸せを測り切れるほど、人生を単純化できないけれど、20代にある物事に投資した時間の成果が目に見える結果が色濃く現れてきていることに気づき、他者と相対化して自分を見つめるきっかけになった。

そして、その事実にほとんど矛盾はなくて、その人が何を得ようとして、何に時間を使ったのか、その結果でしかない。だからこそ、いまこそ、「人は人だよね」と思うタイミングでもあると思うけれど(書籍などで"30代で自分と他人の違いを受け入れる"みたいな話もあるけれど)、一方で、いまこそ「人は人だよね」で終わらせず、「他人の人生の良さ」をとことん見つめ、自分の人生に足りないピースから目を逸らさずに追求したいと思うようになった。

もっと20代でこうしておけばよかったなぁ、と思うこともあるけれど、自分を納得させるロジックを作って言い訳したい気持ちを抑えて、受け入れることで、明るい未来を作っていきたい。「いまできること」に集中し、行動を、そして自分自身と自分の未来を変えていきたい。どんな人になりたいのだろう。

自分の経験をもとに、誰かの苦労や悩みに共感できて、莫大なインプットをもとにした体系的な知識と自身の経験を裏付けにして、経験×知識で観点を提供し、だれかの成功や課題解決に貢献してる人。

ミクロなことを解像度高く、そして、マクロな視点で俯瞰することを両立できる人。理論と現実、両面大切だ。

成功体験や価値観を取り払って、新しいことに平然と取り組む人。常にアップデートしている人はかっこいい。

仕事で最高のパフォーマンスを出しながら、家族を愛し、家族との時間を大切にしている人。自分の家族が好きだし、家庭を大切にしている人たちの温かさって本当に素敵だと感じてる。

いろんな幸せの形や豊かさを、実体験として経験している人。何か世の中に正解が一つあるようにジャッジするのではなく、いろんな正義を受け入れ、いろんな豊かさを知っている人。自分の実体験があるからこそ言える人は、心から多様性を受け入れられる人だと感じた。

自分の人生に言い訳しない人。自分で自分に言い訳する人生を送らないようにしたい。

他者を愛し、社会を愛する(努力をする)人。自分以外の人に愛を向けている人は本当に素敵だ。

真の優しさと厳しさを持ち合わせる人。甘さと優しさをかけ違えず、真の成長を追い求める人間でありたい。

そんな人に、30代で近づけるように努力したい。

最後に、最近出会った素敵な問い。

「いままで、心が動かされた、ジーンと来た人はだれですか?そこに、あなたが本当になりたい姿(Being)があるかもしれません。」

そのとき、パッと思いついたのが、自分でも意外だったのだけど、もう10年近く前に亡くなったじいちゃんだった。

「その理由は何ですか?」

いつも、会いに行くと「幸せだ」と言ってくれる。自営業で、決して裕福ではなかったかもしれないけれど、「たくさん孫がいて、会いに来てくれて幸せだ。」と。折込チラシで、折り畳みのゴミ箱を折りながら。

時間の制約は感じつつも、自分は(まだ)30才だから、野心もある。それでも、一番大事にすべきbeingとして、じいちゃんのように「目の前の瞬間を愛する人」であれたら良いなと思う。

そんなじいちゃんの誕生日は来月2月4日。その日に会社設立1周年を迎える。楽しく悔いのない豊かな30代を送りたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?