「努力」できるは「才能」なのか?
今日は「努力」と「才能」について考えてみたいと思います。
なぜ、両者をセットにするかと言われると、努力と才能は対比的に考えられることもあれば、努力も才能に含まれるといった考えもあります。
「才能」が足りないからこそ「努力」が必要
「努力」も「才能」の一つ
それでは、実際に考えてみたいと思います。
結論を言ってしまうと?
結論から言うと、これは「誰の目線」から才能が語られているかの違いです。具体的にどういうことでしょうか?
登場人物をいくつか考えましょう。
Aさん…周囲から「天才」だと思われている人間。
Bさん…本人としては自分には「才能」がなく「努力家」だと考えている。
Cさん…自分はあまり「努力」をしてこれなかった。自分には「努力」をする才能がなかったと考えている。
さて、「才能」が足りないからこそ「努力」が必要だと考える人は、主に、このBさんのような価値観を持っている方と言えます。
そして、Bさんのようなタイプの方は「才能」を持っているような人間に届かなった苦い記憶と、「努力」によって成功体験を得たという輝かしい記憶の清濁併せ吞んでいるわけですね。
対照的に、Cさんは「努力」も「才能」の一つと考えているわけです。
これは、Cさんのようなタイプの方は極端に成功体験が少ないわけです。
この手のタイプの方は当然自分に才能があったとは思えませんが、「努力をしていれば違ったかもしれない」とは思えるわけです。
だからこそ、自分が努力をできなかったのは「外部要因」が大きいと考えることが自身の相対的なポジションを維持することにもつながります。
ちなみに、Aさんタイプはそもそも、「好きなことを楽しんでやっているだけ」という方が多いと思います。ですから、ものすごい努力家であることは間違いないのですが、本人には努力家であるという認識がなかったりします。だから、Bさんのようなタイプからすると常識的ではない努力をAさんのようなタイプはできてしまったりします。
この通り、どの立場にいるかで「定義」が変わってしまう
辞書に掲載されている言葉は同じ説明なのに、実際には若干異なったニュアンスで言葉が使われているのは非常に愉快ですよね。
言語は「恣意的(しいてき)」なものだとよく言われます。
たとえば、日本語では兄弟が兄なのか、弟なのかが大事ですが、英語はbrotherで一緒に含まれちゃっていますよね。
これは日本が元来、儒教的な年功序列的な考え方が大きいことによるのではないでしょうか。(一応、英語でもold(er) sisterとか、young(er) brotherとかいった言い回しはあるようですが)
逆にどうやら日本にはスカイラインなる言葉(=空と建物や山などの境界線)がないようです。これは最近読んだ本の受け売りですが、このように「恣意性(しいせい)」があることで、言葉は認識を左右していると言われています。
これがソシュールさんって方が「構造主義」と呼ばれる哲学・思想のムーブメントの中で主張したことですが、なんだか、堅苦しい内容になってきたので、この話題はこのあたりでストップです。
じゃあ、どうすればいいのか?というと
ポイントは、定義が「恣意的(しいてき)」に決められるものだということですから、ということは、「これらの立場による違いを網羅的に触れつつ」、同時に、「ハッピーになれるようにポジティブなニュアンスで使うのはどうでしょうか?」ということですね。
つまり、「努力」とは総括的な定義をするなら、
「成功体験」に繋がるもので、
「それ」をしているという自覚がない人もいれば、「それ」に取り組むよう意志を持って取り組んでいる人もいるもので、
「それ」を行えない人からはすると、羨ましく思えるもの。
ということなのではないでしょうか。
で、これをどうすればハッピーになれるかというと、
ずばり、「才能」がある人とされる人たちから学ぶことなんです。
ポイントは、「努力」っていう意識がなくても、それをできている状態、これこそが、理想形と言えるのではないでしょうか。
ですから、確実に「成功体験」を積み上げられるように逆算して、目的に取り組んでいき、その結果、その過程を楽しめる心のゆとりを得る。
つまり、努力であって努力でないものにする。
だから、ポイントは、以下の通りなのかなーと思います。
成功体験を小刻みに設定する
継続したことさえも一つの成功体験にしてしまう
成功体験について厳しく追い求めすぎない
特に最初は頑張りすぎず、ゆるやかに段階に沿った課題を設定する
題して、「努力のハードルを下げて、成功体験を積み重ねよう」作戦です。
ということで、今日は「努力」を通して「才能」について考えてみました。
最終的に私が提唱する「ポジティブ×ロジカル=ポジロジシンキング」を実現する考え方となっていますので、興味があれば、ぜひ、こちらの固定記事もご確認ください。
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