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 身近な植物を蒸留する ~ニッケイ編~

ずっと興味のあった蒸留。
植物にも詳しく、蒸留器を持っている友人に教わりながら、ついに念願の体験ができました。

いつもお世話になっているご近所さんの古屋敷がある山に入らせてもらい、蒸留をする植物を散策しながら物色!
この日は天気が良くとても気持ちが良い散歩日和でした。

散策前の一枚。
左の彼が今日の先生、庭師のあきくん
一緒に見る彼の世界が私たちとってどんなものになるか
ワクワクしながらスタート。
愛犬のさくらも一緒に山へ。
山の入り口に車を置いて歩いて散策。
歩くと植物の香りや動物たちの排泄物の臭いも感じたり。
鼻も山を感じられます。

散策して見つかったもみの木や山椒、クロモジもいいねって話をしていたのですが、ニッケイの話になり「それなら家のすぐ近くに植えているものがある」という事で、山を下りて家の庭先にあるニッケイを使う事に。

蒸留するための葉や枝を採るついでに丁寧に剪定してくれました。
そもそも蒸留を始めたのも剪定した木々をその後に利活用できないかを考えた末、
行き着いた一つの選択肢だったそう。素晴らしい循環。
香りの強い部分は季節によって違うようで、
冬は根に、暖かい時期は葉や軸の部分に集まるとのこと。
5月ということで葉や茎の部分中心に、全てザクザク刻み使用しました。

ニッケイと言ったら和製シナモン。
蒸留水も、お菓子や漢方薬で知っているあの香りがするのかと思っていたのですが、すごく意外な事にレモンのような柑橘の爽やかな香りが先に感じられて、最後に想像していた感じの香りが広がります。
個人的な感想としては、爽やかな香り。ちょっと甘くて優しい爽やかさというか・・。
あと、私たち夫婦がとっても好きな感じの香りで、なんだか意外な香りに驚いたし、庭先の身近な植物でこんな風に楽しめることが嬉しかったです。

蒸留機の蒸留水ができるまでの仕組み。
銅板叩き出しで鍛金により手作りされた
こちらの道具自体が本当に美しかった。
ポルトガルから江戸時代に日本に伝わってきたことも歴史ある蒸留機で伝統工芸品です。

手順はシンプル。

葉をセットしていきます。
冷却させるための水を溜めて蒸留中に徐々に温度が上がっていきます。
上がりきると⇩⇩⇩
ゆっくりと出てきた蒸留水。
顔を近づけると思わず大きな声が出てしまったw


持ってきてくれた本で調べてくれたら、ニッケイの葉にはシトラールという成分が含まれているので、レモンを感じる爽やかさがある様です。
その日の夕方に生葉を煎じても飲んだのですがそれも爽やかで、
何より美味しい!

蒸留水はソーダと割ったら美味しそうだと思いつき、ウィルキンソンソーダと割ってみました。
香りは良いけれど、少し甘みを入れた方がより良さそうでした。

ニッケイを植えてくれ山を散策させてくれたご近所さんにも蒸留水を渡したのですが、やっぱり意外な香りだったようで、楽しんでくれているみたいで嬉しいです。

煮だすというのか?葉っぱを入れ沸かした部分の上澄みは、捨てるのもったいないしお風呂に入れて楽しみました。

久しぶりに外でゆっくり過ごしたさくら。
こういう日もいいね!

すごく良い時間を過ごせました!
あきくん、ありがとうございました。
また違った季節に別の植物を蒸留できたら楽しいし、蒸留機がほしい!!ってなりましたw
この集落でも今度はワークショップを開けたらと、この先も続いていくであろう未来を想像してしまいました。

蒸留水が完成!!
香りを楽しんでいきます。



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