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真偽をわきまえずに書くのはよくない

信用性に疑問示す(09年2月20日) 私は「阪神支局」を襲撃した! 週刊新潮には連載スタート後、新聞や雑誌などから取材の申し込みが多いという。

週刊文春、サンデー毎日、週刊朝日…。週刊文春などは元妻を取材して反論、サンデー毎日は、告白者が謝礼200万円を受け取り、さらに要求している事実はあるのか、と質問。週刊新潮は否定している。

実名告白手記第3回。私を「真犯人」と認めたくない“誰か”が虚偽情報を流しているんでしょうか。いずれにせよ、私は自分でやったことを証明することがこれほど難しいとは思いませんでした…は本音かもしれない。

当時、警察が調べた結果、犯行声明文の一部から繊維片が発見されている。私の持っている数珠の房と同一かどうかは分からないが、一致する可能性がある以上、警察当局から問題の数珠の提出を求められたら、私は従うつもりです、とまで言い切る。

新潮45は緊急レポート「実行犯の手紙と犯行ノート全公開!」を掲載。こちらの内容は大したことない? 真相は藪の中。

もし実行犯なら、関係各所、特に小尻さんの家族に謝罪するべきだ。謝罪して済む話ではないが。

※警察庁・吉村博人長官の話「犯行現場の状況と捜査で判明した事実を照らし合わせると、私の立場でコメントするようなものではないと考えている」。

週刊新潮の実名告白手記は4回で終了。19日の定例記者会見で、警察庁長官が信用性に疑問を示した。

旗色悪い週刊新潮 (09年4月14日) 朝日新聞で週刊朝日4月24日号の広告を見る。週刊新潮VS.「朝日襲撃犯」の泥試合。告白者にマンションの世話までした新潮編集部がキレた! この問題、週刊新潮の旗色が悪い。

週刊新潮が2月5日号から4回にわたり「私は朝日新聞『阪神支局』を襲撃した!」という実名告白手記を連載した。真実なら大スクープなのだが、信憑性があるような、ないような連載だった。 

連載終了後、朝日新聞は検証記事を2回掲載した。週刊新潮の内容より、当事者の朝日新聞の検証記事の方が内容が濃かった。03年3月の時効後も、朝日新聞は地道な取材を続けてきた。

週刊文春は4月16日号で「オレは阪神支局襲撃の実行犯じゃない」という記事を掲載した。週刊新潮は「島村氏のインタビューを録音している」というだけで、証言の信憑性を検証していない。

週刊誌はあまり信用していないが、新聞より優れた面が多々あることも確か。週刊新潮は朝日新聞の質問に、きちんと答える義務がある。今年も…5月3日がやってくる。

いい加減なことは… (09年4月22日) 朝日新聞阪神支局襲撃「実行犯」を名乗る男性の告白手記。週刊新潮は16日発売の4月23日号で内容が誤りだったと認めた。早川清編集長が10ページにわたり掲載の経緯を書いている。

「週刊新潮」はこうして「ニセ実行犯」に騙された。「実名告白手記」掲載までの437日。発売から1週間もたつのに、最後まで読んでいない。長すぎるので途中でいやになってしまった。

週刊新潮の言い分は「島村証言を手記にする際、一点の捏造もなかった」「証言者のいない架空手記を捏造したわけでもない」「報道機関が誤報から100%免れることは不可能と言える」。

確かに「誤報から100%免れることは不可能」だが、早川清編集長の「週刊誌の使命は、真偽がはっきりしない段階にある事象や疑惑にまで踏み込んで報道することにある」には疑問あり。

真偽をわきまえず書く週刊誌はよくない。編集長が次々号から交代するというが「週刊誌はいい加減なことを書く」といわれないように心して欲しい。

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