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風物詩りんご市は何処へ/遠野雑記帳

駅前のりんご市(05年3月16日) 遠野駅前「遠野交通」の近くに、りんご市があった。リヤカーをつらねて、おばあちゃんたちが売りに来ていた。

北上の文化<新・遠野物語>(教養文庫)に、りんご市の写真が掲載されている。道路にまだ雪が残っており、おばあちゃんも客も防寒着姿だ。大きなリヤカーで…ということは近所の人々なのだろう。

そんなおばあちゃんが6~7人いた。私はここで、りんごを買うのが日課だった。おなかが空いているため、いつにもましておいしかった。風物詩のりんご市は何処へ。

田舎からりんごを送ってくる。スーパーなどでも買えるので、心遣いに恐縮している。りんごの種類が多いのに驚いている。

小学生の頃など、忙しくてつくってくれないのか、弁当の代わりにりんごを2、3個持ってくる人もいた。一部を除いてどの家も貧しかった。「日の丸弁当」ならぬ「りんご弁当」か。団塊の世代の懐かしい思い出だ。

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