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チャレンジの理由

あれから2週間ほどが経ちました。50歳を目前にして、なぜあのステージに立ちたいと思ったのか。なんだかちょっと落ち着いてきたので改めてその理由を記しておきたいと思います。

僕は半年前の2月、第1回(初開催)クラフテッドカタパルトの審査委員としてICCサミットの福岡会場にいました。審査委員をさせていただくためです。

そこに登壇した9社の若き起業家たちのプレゼンは本当に素晴らしいものでした。

普段、弟のような感覚で接していた「ファクトリエ」の山田くんや、GRA(ミガキイチゴ)代表の岩佐くんの普段見せない表情に引き込まれ、そしてフードスタートアップとして彗星のように登場した「ベースフード」の橋本くんやオンライン発のカスタムオーダーファッションレーベルとして現在急成長中の「FABRIC TOKYO」森くんなどの事業構想に胸を打たれ、あっという間に全9人のピッチが終了。

中でも、優勝したクラフトチョコレートブランド「Minimal -Bean to Bar Chocolate-(ミニマル)」の山下くんの話からは、本物のカルチャーを創り出したいと奮闘する、事業にかける”情念”のようなものを感じたのを覚えています。

ステージ上の彼らを見ながら、自分自身の中にある感動がザワザワした葛藤に似た感情に変わるのを感じざるを得ませんでした。

「僕は審査委員をしている場合なんだろうか?」

KYUSHU ISLANDブランドの第1弾商品「セブングレインパスタ」のローンチ(発売)を控えていた僕らは、”挑戦者”であって、偉そうに誰かを批評する立場にはないのではないか。何よりも、(当時)48歳という年齢にあってどこか守りに入っている自分に気づいていて、実はこのようなピッチに登壇して失敗し傷つくのを怖がっているのではないか。

クラフテッドカタパルトはもちろん、ICCの各カタパルトで堂々と自身の事業構想を語っている若きベンチャーたちの姿を見て、心に火がつきました。

年齢を言い訳にしてはいけない。

我武者羅に前に進もうとする成長への憧れは、事業家にとってのガソリンのようなもの。「もう一度創業の頃の気持ちを奮い立たせなくてはならない」と強く思ったのです。

あれから半年が経ちました...。

運よく、9月4日に開催された第2回ICCクラフテッドカタパルト(Sponsered by LEXUS)において、僕は優勝することができました。事業を根っこで支えていただいている九州各地の産地や農家さん、連携工場の方々、そして地元の仲間たちに優勝の一報を届けることができたことが何よりの喜びです。

そして、共にこのステージを共有した素晴らしい”クラフテッドな”事業を営む仲間たちとは、年齢を超えて、共に切磋琢磨しながら刺激を受けあう同志として長く付き合っていける気がします。

クラフテッドカタパルトに登壇すると決まってから、アイランドブランドという一見わかりにくいアイデアをまとめるにあたっては、2ヶ月ほどの準備を要しました。その間、代表の小林さんを始めとしてサポートいただいたICCパートナーズの皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

このような大きな舞台に挑むとイメージが明確になります。

たとえ数分間のピッチであろうとも、曖昧な部分があると理論破綻します。何よりも質の高い審査委員(経営者)の皆さんに虚無や嘘は通用しません。

久しぶりに登壇したピッチの機会は、心の奥底にあって燻っていた蝋燭の芯に火を灯してくれた気がします。

KYUSYU ISLAND(九州アイランド)ブランドの取り組みは、まだまだ始まったばかり。第2、第3のプロダクトローンチ(発売)の準備も着々と進んでいます。

プレゼンの最後のセリフに語った「世界があこがれる九州をつくる」という理念。事業家として、残りの人生を賭けるに値するテーマに出会うことができた事は幸せなことです。

事業家でいる限り、僕はいつまでも挑戦者でありたいと強く願います。あの瞬間の興奮と感謝の心を忘れずに、楽しみながら、日々事業に向き合う戦いの日々を過ごして行きたいと思います。

九州から世界へ...前へ!!

Twitter
https://twitter.com/ippeichan




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