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【毎日読書感想⑲】何度も読みたい広告コピー

8年ほど前に購入した本です。

以前ご紹介した「本読む馬鹿が、私は好きよ」と同じような広告コピーを集めた本です。主に2000年~2010年代の素晴らしい広告が紹介されています。

キャッチコピーだけではなく、ボディコピーもしっかり掲載されていて、当たり前ですがどの文章もうまい、読んでいて引き付けられる魅力的な文章ばかりです。

270ページほどの結構分厚い本なのですが、8年前の私は気に入った広告に付箋を貼りまくっており、付箋の部分だけ読み返すつもりが結局全部読み直していました。

その中でも、昔の私にも今の私にも引っかかったのがこのコピーです。

シアワセのための23のことば
ひとつ、晴れを信じて、なるべく傘はもたないこと。
ひとつ、夢のなかでは、仕事をしないこと。
ひとつ、遅咲きでも、咲いておこう。
ひとつ、イエスかノーか迷ったら、ニャーと答えてみる。
ひとつ、そこに山があっても、のぼりたくなかったら、のぼらない。
ひとつ、たとえウソをついても、本当にすればウソツキじゃない。
ひとつ、天は人の上に青空をつくり、人の下に大地をつくった。
ひとつ、千里の道も、スキップしてゆこう。
ひとつ、隣の芝生が青かったら、遊びにいっちゃう。
ひとつ、ひとりが淋しいうちは、ふたりでも淋しいよ。
ひとつ、夢は近づき過ぎると見えなくなる。
ひとつ、カンちがいも才能だ。
ひとつ、雀の子、そこのけそこのけ、わたしが通る。
ひとつ、あきらめが早いって、切り替えが早いことでもある。
ひとつ、売られたケンカは、いまお金がないからと言って買わないこと。
ひとつ、つまんない時は、つまんない顔しちゃえ。
ひとつ、時には家出をしてみる。ひとり暮らしでも...
ひとつ、総理大臣になったら、やりたいことが3つある。
ひとつ、努力も大事だけど、直観も重視する。
ひとつ、女の一年は男の十年。
ひとつ、よくばりは、幸福のはじまり。
ひとつ、人にやさしく、自分にいちばんやさしく。
ひとつ、後ろ向きも、後ろから見たら前向きだ!
着がえよう。

オンワード23区の雑誌用の広告で、コピーライターは三井明子さんです。アパレルの広告ですが、洋服やモデルさんのビジュアルはなく言葉だけのシンプルなつくりの広告です。

最後に「着がえよう」とは言ってますが、23区の服がどんな服でどんなふうに良いのかとは一言も言っていません。三井明子さん自身が解説されていますが、「服を着がえることで、気持ちも着がえましょう」という思いを”23のことば”で表現したそうです。

「そうだ、そうだ」と感じたり、くすっと笑ったりしながら、なんだか気分がポジティブになる言葉たちだなと感じました。きっとこのコピーを読む前と読んだ後で、気分が変わってくる人が多いのではないかと思います。

広告のコピーは商品をPRしてなんぼだとは思うのですが、その前に人に前向きな影響を及ぼすことができるのはとても素敵なことだなと感じました。



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