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大自然の中でネジを巻く

夫が突然テントを買ってきたことから始まった我が家のキャンプライフ。

まだ、ほんの一部しか紹介出来ていないが、実際には驚くほど失敗の連続だ。(これからもドタバタ失敗談を投稿していく)


こんなにトホホな経験が続くのに、それでもファミリーキャンプを続ける理由。それを今回は記事にしていく。



キャンプをしたい
そう感じる理由は人によって違うはずだ。

・自然を感じたい
・外で美味しいご飯を食べたい
・キャンプブームに憧れがある
…など

我が家はわりと自然の多い地域に住んでいる。どれくらいかと言えば……


割と頻繁に来る猿に注意

行事や暴風警報などの天候に関する連絡と同じくらい野生動物出没注意の連絡が回ってくるほどだ。

だから、私の場合で言えば「自然を感じたい」という思いだけがキャンプをする大きな理由ではない。



何気なく生活していると「情報過多だ」と感じることがある。

特にスマートフォンの普及によって、情報は得るより離れる方が難しいとさえ思うようになった。

溢れる情報に触れると、内容が良い悪いに関わらず心も揺れる。そして、その振動が大きい(多い)と、人はどうしても疲れを感じてしまう。

だから。

私は目安として、目が首が疲れてきたと感じたら意識的にスマートフォンから離れて目を瞑るようにしている。そして出来れば自然の中に身を置く。


8年前にファミリーキャンプを始めた我が家。それ以来、年に4回ほどキャンプに出かけている。

場所によっては電波が入らなかったり、充電切れでスマートフォンを半日以上触らない状態になる。最初は不便さや不安を感じるものの、数時間経てば慣れてくるから不思議だ。

目を閉じて耳に意識を集中させると、普段は気付かない鳥や虫の音、川のせせらぎ、髪を揺らす風までも感じられる。

少しずつ空が暗くなれば、焚火を囲んで家族で食事をしながら団欒だ。外で食べるご飯は格別。

ときどき、家では聞けないような思わぬ話題が子どもの口から飛び出して驚くことも。自然が私たちを開放的にするのかもしれない。

テントに入って、いつもより狭い空間で家族並んで横になる。ベッドと違って身体は痛くなるし、家とは違って深くは眠れないけれど、たまになら、それも悪くない。

日が昇れば、その明るさで目が覚める。

ヒンヤリとした朝の空気を肺に送り込んで、次第に意識がシャキっとしてくる。少し肌寒さを感じながら、外で飲む早朝のコーヒーは最高だ。

撤収作業を終えて、家に着く頃には、寝不足も相まって身体はグッタリ。


それでも、1日ぶりに入るお風呂は思いのほか気持ち良くて、いつものベッドで横になれば「やっぱり我が家が最高」と幸せを感じるのだ。

矛盾しているけれど、これを感じるためにキャンプに出かけている気もする。

便利すぎる現代に疲れを感じたら、ネジを巻きなおすように自然の中に身を置いてみる。

日常では気付きにくい当たり前が、実は当たり前でないことを感じ、私たちの凝った肩も首も目も心も、少しだけ楽になるかもしれない。

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