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12分の新しい”シンデレラ”にくぎづけになった

フランスの宝石ブランド、「ブシュロン」によって日仏友好160周年を機に制作されたこちらのショートムービー、『Cinder Ella~ある愛と自由の物語~』
世界的に有名な童話、『シンデレラ』の現代版アレンジらしい。

興味があればぜひ観てみてほしい。

日本語、フランス語

王子は高橋一生、シンデレラはフランスの女優レティシア・カスタ。物語の中で日本語とフランス語が混在している。
一般的にどちらかが一方の言語に合わせるものだと私は決めつけていた。
王子は低くて少しスモークな柔らかな日本語の声が耳に心地よく、シンデレラはなめらかで優美なフランス語が良い。
それぞれ得意とする言語でよどみなく話し、やりとりを行う姿がどちらかが片方の言語に挑戦するよりもこの作品においてはスマートだなと感じた。

音楽はSOIL & PIMP SESSIONS


音楽は日本人のジャズバンド、SOIL&“PIMP“SESSIONS。私は今まで店内BGMくらいでしかジャズを認識したことがなかったのだが、この作品を通して目覚めてしまった。
鍵盤の軽快な音色、金管の自由にはっちゃけた音、盛り上がって跳ねるドラム……そののびやかな感じにフィギアスケートを連想した。


古典的で現代的


王子は豪勢なキャッスルに住んでいて、出てくる小物一つ一つがおしゃれ。着物風の服を身にまとった王子の一挙一動が実に雅。出てくる森のシーンはいきなりファンタジックで、この話はおとぎ話が元にされていたことを改めて認識する。ところで物語が始まったときから二人は恋仲の設定なのだが、シンデレラも王子もスマホのような透明な端末でデジタル的に近況報告をしあっているのが印象的。
なんといっても最後の結末が良い。おとぎ話のシンデレラの流れを把握したうえで「こうくるか!」と思わせてもらえる。


CMだということを忘れる素敵なムービー。さてと、もう一回観よう。

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