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啐啄同時

はじめに

【啐啄同時】という禅語があります。
卵の中から雛鳥が「もうすぐ生まれるよ。出して。」と内側から殻をつつく音。一方で、そんな卵の様子に気付いた親鳥が「ここから出ておいで。」と外側からつつく音。

【殻を破ろうとする者と、それを導こうとする者】それが少しもずれることなくタイミングよく行われることが大事であるというのが、この禅語が示すところなのだそうです。


私の信念

これが今の私の信条と言いますか、大事にしていると言いますか、信じていることと言いますか、悩んだり困ったりしたときは、【啐啄同時】を意識するようにしています。Twitterのプロフィールにも記してあります。

これまでの私を振り返ってみますと、「決断や判断は良くてもそのやり方が強引なのでは?」そう指摘を受けたことがあります。
また、「くにぱうさんは正しいことが多いですが、周りはそういう気分ではない時もありますし、分かっていてもひねくれているタイミングだってあるかもしれません。すぐに従わせることだけがゴールではないんです。」先輩からこんな指導を受けたこともありました。

親鳥となる【指導者】がいつまで経っても導くことをしなければ、雛鳥と例えた【成長しようとする者】が、自らの殻を破ることができずに終わるかもしれません。
反対に、【成長しようとする者】の準備や気持ちが整う前に【指導者】が外から殻をつついてしまったらどうでしょう。

理想となるのは雛と親鳥が殻をつつくタイミングが「同時」であること、つまり、早くもなく遅くもなく、その絶妙な機を逃さないことが大切と考えます。

例えば、学校の先生と児童生徒、指導者とアスリート、上司と部下などはこうした関係性にあるでしょう。あるいは、同僚の間柄であっても当てはまることだと思います。

私自身、自分の「伝えたいこと」が相手の「学びたいこと」になるように、どう働きかけたらよいかよく考えるようにしています。

あとはタイムリー性と言いますか、導く者と成長しようとする者の間に生まれる絶妙な機、働きかけるタイミングを決して逃さないようにしたいと考えているところです。

皆さんもそれぞれの立場があるでしょうけど、身近に「育てたい人」がいるのであれば、その成長をタイミングよく促してほしいと思います。


人との出会いも

私は今、MZDAOやTwitterをとおして、多くの出会いをいただいています。その中でも、いつも身近にいる仲間たちと今こうして過ごすことができているのも「啐啄同時」のおかげだと思っています。

機を逃すことなく働きかけ、あるいはタイミングよく声をかけていただいたおかげだと思っています。
それは、本当に早すぎず、遅すぎず、そして絶妙なタイミングで。

近辺での出会いとわけが違いますから、出会うことなく一生を終えてしまう可能性の方が大きかったはずです。それが毎日のようにコミュニケーションを取りつつ、互いに、いや皆で支え合っているわけですから偉大な出会いとしか言いようがないです。奇跡ですよね。

奇跡なんですが、いつの日か「私たちの出会いは必然だった。」と言える何かを! 
皆で掴み取りたいと思っています。

そのためにも、言いたいことは言える仲間、相手のタイミングを察しながら互いの成長を促したり、励ましたりできる仲間と、これからも【啐啄同時】を大事にしていきたいと考えています。


今日はこの辺で。
明日はツッシーの番です。お楽しみに!

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