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休学をしたことで、周りと比較して落ち込むことが少なくなった。自分自身の「好き」という気持ちに素直に生きる。

休学の集いコミュニティメンバー紹介第12弾!
今回は、西森優(あだ名:にも)さんを紹介します!

偶然の出会いや、人との繋がりを大切にしているにもちゃん。
日々悩みながらも、素敵なご縁や周囲の人たちとの温かい繋がりの中で、ひとつひとつ自分のやりたいことを実現している姿に、とても勇気をもらいました。そんなにもちゃんの大学生活や現在の休学生活についてご紹介します!

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<プロフィール>
西森優(にしもり ゆう)(ニックネームは、にも)
東京大学教育学部2年
現在、休学中(休学期間:2021年4月〜2022年3月)

"勉強していることや興味があることは何ですか。"

「人との関係性がその人の生き方にどう影響しているのか。
 教育やコミュニティ、社会関係資本に興味を持っています。」

 母はよく、祖母との関係性があまり良くなくて、毎日しんどかったという話をしていました。でも母は、そんな大変だった過去を感じさせないような性格や振る舞いをしていて。なぜそれが出来るのだろうと、気になっていました。そんなことがきっかけとなり、「周囲の人たちとの関係性が、その人の生き方にどのような影響を与えているのか」について、興味を持つようになりました。それに、私自身も周囲との関係性を感じながら生きていることもあり、社会関係資本・コミュニティ・教育というキーワードに興味を持つようになりました。

 それに加えて、倫理にも興味を持っています。その時代その時代で「当たり前」が変わっていくことが面白いなと思っていて。今の自分の倫理観では信じられないようなことが、その当時の論理では正しいとされ倫理的に許容されていることもある。その変化の元になるミクロな事象をもっと掘り下げてみたいなと思うし、今この時代の価値観も絶対ではないと相対化する視点を持つことは忘れたくないなと思います。

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"課外活動としてはどのようなことをしていますか。"

「興味があることは全部やってみないと気が済まない性格で、
 団体を立ち上げたり、サークル活動に取り組んだりと、
 いろんなことをしています。」

①「人を繋ぐ」活動
 コロナ期間になってからは、周囲の友人の中で「自分にできることをしたい」と動き出す人が多かったこともあり、私も自分の手で「人を繋げる場を作りたい」と思うようになりました。色んなきっかけがあって、今は地元岩手の高校生に対して、社会人と繋がれるオンラインイベントを3,4ヶ月に1回主催しています。でも実は、活動を続ける中でモチベーションがすごく下がってしまったこともありました。高校生のニーズを上手く拾い上げることができず集客に苦戦していたこともあり、この活動に本当に価値があるのか、自分の中でも分からなくなっていたんです。他の活動も忙しかったので、このままイベントを継続するか悩んだりもしました。そんな時、高校と大学が同じちょうど10年上の先輩に相談させて頂く機会がありました。その先輩は、自分でゼロから団体を立ち上げた経験もあり、信念を持っているからこそあらゆることに躊躇なく挑戦できる方でした。

 「自分で始めた場所は大事にした方がいいよ。自分のやりたいという気持ち100%で始めた場所ってなかなかないから。」

 正直その瞬間は、この言葉にあまりピンとは来ていませんでした。でも、とても尊敬している先輩だったので、その言葉を信じてみようと活動を続けていくうちに、イベントに参加して下さった高校生から素敵な感想やフィードバックをもらえるようになり、このような場づくりを続けていきたいと思うようになりました。

 あとは、一緒に活動している高校同期4人の運営メンバーが、私にとって本当に大切な存在なんですよね。同じ高校にいる時は大きな違いはないように思たけれど、こうして外の世界に出ると全く違う生き方をしているのが面白くて。4人と一緒に活動をしていると、ここが私にとって帰ってくる場所なんだなと感じるんです。今は「この人たちと一緒に何かしたい。」という想いが、活動のモチベーションにもなっています。

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②サークル活動
 その他の活動として、いろいろなサークルで活動もしていました。例えば、女子フィールドホッケーの選手としてプレーしていたり、「社会の現場を知る」をテーマにした自主ゼミに所属し、法学・地域づくり・福祉・教育・テクノロジーなどの領域の最先端で活躍している人の話聞いたり。あとは、大学の卒業生と学生が繋がれる400人規模の交流イベントを主催したりもしていました。大学に入学してからずっと、「興味があることは全部やろう!」と決めているので、1年生の頃は10個ぐらいサークルに所属していた時期もありました。全部は流石にできなくてすぐ抜けましたが笑。

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"行動の源は何ですか。"

「好奇心旺盛な母親の影響と、高校時代に感じた“タフにならなきゃ”という 
 焦りから、
いろいろなことにチャレンジするようになりました。」

 母親が、それこそ「興味持ったことはやってみないと気が済まない」性格で、何にでも興味を持ったり、興味があることに素直になることは自然なことだと思っていました。
 それと、中学生の頃までは、学校の先生や親の言うことを聞いて、言われたことを出来さえすれば生きていけると教わった気がしていたんです。でも、本を読んだりテレビやネットで色んな言説に触れると逆に、これからは正解がない時代だから自分の頭で考えろと書いてあったりして。「言われたことだけしか出来ない人ではなくて、自分の力で生きていけるようになりたい。」そう感じるようになりました。でもその一方で私は、中高時代、自分の力で結果を残せたものは何もないと無力感を感じていました。登山部として活動していた時も、楽しむことを重視しすぎた結果馴れ合いのようになってしまい結果を残せなくて。大学受験に関しても、確かに大学には合格できたけれど、塾に通っていたから100%自分の力で合格したとは思えなかったんです。だから、自分は人一倍とにかくタフにならないと生きて行けないんだ、というネガティブな焦りがあった気がします。

"なぜ、休学することを決めたのですか。"

「1年間やりきったと思える経験を作るためです 。」

 大学に入学する前から休学はしたいと考えていました。「タフにならなきゃ」という焦りから、世の中を自分の目で見て知りたいという想いがあったんです。ちょうど大学でも入学前に一年休学できるプログラムがあったのでそれに応募するつもりでした。でも、いざ計画を立てるとなると、書けなくて。今じゃなくてもいいやと思って、そのタイミングでの休学は見送ることにしました。
 大学生活を送るうちに少しずつ考えが変わり、バックパッカーとして世界一周するか、教育関係のインターンに一年使いたいと思うようになりました。しかしコロナの感染拡大により海外を巡ることが難しくなってしまって、休学自体を迷っていました。
 もともと、大学に入学してからいろいろな活動を始めてみたものの、どれも中途半場になってしまっているような気がしていたのですが、とある社会人の方に休学関係なく将来のことを相談した時に、「1,2年で挑戦したことが全部中途半場だと思っているなら、1年でやりきったと思える経験を作ってくれば?」と言われ、それがとても腑に落ちたんです。その言葉に背中を押され、1年間やりきったと思える経験を作るために休学しようと決断しました。休学中は、1年間地方のどこかで、地域づくりや教育に関われるインターンをしてみたいという想いがあったので、自分で選択肢を探しつつ、いろいろな人たちに話を聞いてみることにしました。その中でも、1年生の頃に九州にひとり旅に行った際に、飛行機の中でたまたま隣の席に座っていたことで知り合った方に自分の想いをぶつけてみたところ、自分に合いそうな会社を紹介して頂きました。実際には、そこで自分がやりたかったことをやるのは難しかったのですが、その代わりにその会社の方が自分にぴったりの別の会社を紹介してくれたんです。そして、そこでインターンをすることに決めました。

"休学して、今は何をしているのですか。"

「釜石市で、防災教育に関わるインターンをしています。」

 防災教育をメインに、地域づくりや観光に関わることもやってみたいと思っていたので、今は3.11の震災で甚大な被害を受けた釜石市で、企業や修学旅行生向けの防災教育の研修を作るお仕事をしています。釜石市では震災の影響で多くの方が犠牲となってしまった一方で、「釜石の出来事」と呼ばれる、学校の管理下にあった生徒が無事逃げ切った学校がありました。私が携わっている研修では、なぜそのようなことが可能だったのかを、ワークやケーススタディを通して体感できるようなものを作っています。先月(2021年7月)からはじめたばかりのインターンですが、研修案をワークとして形にしていけるように日々奮闘しています。

 そして今後は、そういった研修をゼロから作る過程を体感したり、ツアーのオンライン化であったり、観光まちづくりの仕組みを学んだりと、いろいろな業務を体験していきたいです。それと同時に、休学という自由な時間の中で、自分が興味があることや勉強したいことにも、チャレンジしていきたいです。

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"休学しはじめてから4ヶ月が経過した今、どんなことを感じていますか。"

「今までは人と比べて落ち込むことが多かったのですが、休学して、
 周りの友人と学生生活のテンポが変わったからこそ、自分自身の“好き”
 という気持ちを大事にできるようになった気がします。」

 もともとは、周囲の人と比べて無駄に落ち込むことが多かったのですが、今のインターン先に同年代が少ないということもあり、そういうことが少なくなりました。あとは、休学すると、周囲の友人とは学生生活のテンポが変わるじゃないですか。だからこそ、人と比較せず、自分の「好き」という気持ちを大事にできるようになったと感じています。
 例えば、休学をはじめた4月からインターンが始まるまでの3ヶ月間は、「これまでやりたいと思っていたけれど忙しくて諦めていたこと」に手を出してみました。気象の勉強をしてみたり、英語の勉強をしたり、演劇ワークショップやクライミングジムに行ったりもしていました。インターンを始めてからは、今この瞬間を楽しめるようになった感覚もあります。

 そして今後は、引き続きインターン先で120%の成果を出し続けたいという気持ちと、プラスαで自分の興味や関心に従って自分で学び続けるということも続けていきたいと思っています。また、自分がいいなと思う場所・人・ものを、一言で伝えられる人になりたいという想いもあるので、言語化力も鍛えていきたいです。

"「休学の集い」とのきっかけと、集いメンバーへメッセージをください!"

 私は、休学をしている今この瞬間がとても楽しくて、本当に休学して良かったなと感じています。「休学の集い」には、自分の気持ちに素直になることができる人が多くて、その分、周りの人たちの気持ちも大事にできる人たちが多いので、そんな皆さんの休学生活や休学に対する想いを聞けたらすごく嬉しいし、私も同じく休学をしている他のメンバーに負けないように、日々を楽しんでいきたいです!

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