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【ヒプマイ歌詞】パチ屋店員が有栖川帝統の歌詞解説してみた

みなさま、こんにちは。

私は深読み大好き考察厨で、普段は別ジャンルの考察もとい怪文書を作成している。

そんな私のもとに「ヒプノシスマイクってコンテンツはストーリー考察や歌詞考察捗るよ」という友人からの沼への誘いがあり、興味本意で沼に足を突っ込んだ。

これはヤバい。

中でも有栖川帝統のソロ楽曲は、パチンコやスロットを知らない健全な人は絶対に知ることのない用語などが多く使われており、それらを上手くストーリーや歌詞に織り込んでいる。

そこで私の職業であるパチンコ店員という立場から、彼の歌詞にて使われている用語を雑に解説しようと思う。
ちなみに考察になんの役にも立たないような、本当にスロットやパチンコの用語を解説するだけである。

既にリリースから時が経っており、ちゃんとした歌詞考察はありふれていると思うが、スロット知識を知っておくと歌詞の意味がわかって面白いかもしれない。

それでは早速始めたいと思う。


3$EVEN

Enter the stage!!
栄光への扉が開いた
雲一つない晴天 絶好の完勝日和をLight up
手招いてるGame board 今日の相棒 It's alright
お前が天使でも悪魔でも良いだろう
主導権はあくまでもmeだboy?
上限MAX 3枚のコインでB.E.T

【上限MAX 3枚のコインでB.E.T】

普通のスロットはコインは3枚入れる、もとい賭ける、ベットする事でヨコ・ナナメのライン全てを対応させる。
コイン1枚でのベットでは対応しているのはヨコだけなので、ナナメに図柄が揃ってもコインが払い出されることが無い。もったいない。
なのでコインは3枚で遊戯することが基本。

つまり、3人1組のチームと"同じ"ということだ。
3枚のコインに、運命を預けるのだ。

でも浮き足立ってる訳じゃなく 基本はDDT

【基本はDDT】

DDT法というスロットの打法の事。
基本的なノーマルタイプといわれるスロットは、7図柄が揃う事で貰える【ボーナス】のみでメダルを増やしていく。
メダルを3枚入れ、レバーを叩く。このレバーを叩いた瞬間にボーナスを当選しているかを抽選している。
スロットというのは7を狙って押せばいつでも7が揃うと言うわけではなく、ボーナスが当選している時のみに7が揃うようにリールが制御されている。
ボーナスが当選してない時は諦めるのではなくボーナス以外の【小役】というのを狙っていく。
【小役】はベル🔔や、チェリー🍒、スイカ🍉などが一般的だ。
小役でのコイン払い出しはだいたい4〜15枚。
ベットが3枚なのに対し、たいした払い出しでは無いように思えるが、ランニングコストとして小役を狙い続けることでボーナスをなるべく低投資で当てる、という狙いがある。
この小役を絶対に揃える事を目的として生み出されたのが【DDT打法】なのだ。

つまり有栖川帝統くんはバチバチのゴリゴリのスロットガチ勢という事だ。
さらに、DDT法はランニングコストを抑えるという効果があるため、いっぱい打てば打つほど効果が出る。
有栖川帝統くんがスロットガチ勢というだけでなく、ヘヴィーユーザーという事も歌詞から伺える。

そのDDTを基本とし、ボーナスに浮き足立つわけでなく、小役っていう細かい勝ちもコツコツ拾っていくぜ?という有栖川帝統くんの考え方も考察できる。

「そう 信じる者は救われる
この俺ならきっと報われる」
疑いもしない幼気な眼を光らせてるハイエナ

【ハイエナ】

従来のスロット、最近ではパチンコにも【天井】という物が設定されている。
所謂ソシャゲのガシャの天井システムに似ており、沢山爆死して可哀想だから、ここまでガシャ回してくれたらこれだけ当たりを保証してあげるねというシステムの事だ。
この【天井】近くで捨てられた台、つまり、後ちょっとで当たる事がある程度保証されている台しか狙わない人の事を【ハイエナ】と呼ぶ。

かなり汚い戦術と思うかもしれないが、普通にスロットを打つよりよっぽど勝率が高い。
そういった知識を持っている人たちは「俺なら勝てる、俺ならきっと報われる」と幼気な目をギラつかせ、狙い目の獲物を探している事だろう。

この歌詞を読むに有栖川帝統くん的には邪道なやり方なのだろう。
せっかくギャンブルしているのにビクついたようなビビったやり方はヒリつかねぇといった所か。

一か八か 伸るか反るか 派手に大博打
吉か凶か 半か丁か 勝てばso バブリー

【一か八か〜 半か丁か】

慣用句として広く使われる【一か八か】という言葉だが、語源は【丁半】という古典賭博から来ていると言われている。
丁半は簡単に言うとサイコロの出目が偶数か奇数かを賭けるギャンブルだ。

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丁半という字の赤色になっている部分が【一か八か】の語源になっていると言われている。


【伸るか反るか】

古来、狩りをする時に竹で出来た矢を使っていたが、竹が反っていては矢として使い物にならず、竹がまっすぐ伸びていないと矢として使えない。
矢筒から取り出した際に矢が反っているかはどうか運任せ、という語源がある。

パチスロ関係ねえ。

成功か 迷走か 一歩間違えればゲームオーバー
I am foolish? へぇそうか
ならぶっ壊す予定調和
Make some noise!!
鳴り響く勝利のファンファーレ
これぞRoman of the man
最後に笑うのは誰?
(Freeeeeze!!)Let's ge it 夢の3SEVEN
目もくらむほどBig Money Money Money
(Freeeeeze!!)Go to the Hell or Heaven?

【FREEZE】

主にスロットの演出におけるフリーズだと思われる。
フリーズは基本当たりの中でも超大当たりで、当選したことを告知する所謂【激アツ演出】の事だ。
レバーを叩く事でリールが回り始めるのが基本だが、フリーズに当選すると、リールが回らず固まったり、画面演出が止まったりする事が由来でフリーズと言われている。

台の種類にもよるがフリーズの確率は、8192回に1回のものから何十万回に一回の確率の物まである。
要は激アツ演出で、いっぱいコインが払い出される事が確定した脳汁ドバドバ演出という事だ。
気になる方はYouTubeなどで【スロット フリーズ】などで検索をかけるとなんかド派手そうな演出を見る事が出来る。

運命の行方はNobody knows
SEVEN…SEVEN…cherry!! 現実はHeavy

【SEVEN…SEVEN…Cherry!!】

これは一般の方にもわかると思うが、7が揃いそうで揃わなかったという事を表している。
先述の【小役】にも出てきたチェリー🍒がここにも登場する。

泡のように消えていく Money Money Money
(Please!!)Gimme Gimme 夢の3SEVEN
神様 俺様 My God My God My God

Are you ready to continue?
頭ん中 響く10カウント
嘲笑うジャグラー 睨むギャンブラー

【嘲笑うジャグラー】

スロットにおける人気シリーズ、ジャグラーシリーズだと思われる。

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ジャグラーシリーズといえば、このピエロが特徴。
ピエロはピエロらしくニタニタ笑っている。
嘲笑うジャグラーとはこの事を言っているのだと思われる。

言うまでもなく Let's get down
七転八倒でも立ち上がるのが男ってもんだぜ
一見さんのビギナーズラック狙いが入る土俵じゃねぇ

【ビギナーズラック】

パチスロ店におけるオカルトで、初打ちの人がなんか勝てるといわれている都市伝説。
新規客にはいい思いをさせて、また再来店させる狙いがあると巷では囁かれている。

私の初打ちは負けた。なにも信じられねぇ。

一花咲かすまで yen稼ぐだけ

【一花咲かすまで】

一般的な慣用句として、一花咲かすという言い回しはある。

だかスロットを打つ人目線だと【花咲かす】にはちょっとだけ特別な意味があったり無かったりする。

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花が光っている(咲いている)のがおわかりだろうか?
人気スロットシリーズ、「ハナハナ」ではボーナスに当選した際に、ハイビスカスの花模様が点灯する。
ボーナスに当選した時のみしか花は光らないので、花咲かす=ボーナスに当選する=勝つ……みたいな意味合いがあったりする。

迷ってる暇ねぇな Play the game
このスリルさえEntertainだぜ
何度もagain and again and again
全ツッパ目の前 ピンチも作戦通り

【全ツッパ】

本来は麻雀用語「突っ張る」であったはず。
麻雀では他の人がアガりそうであっても、自分の危険を顧みず、攻めの打牌をすることだ。

それが転じて、パチンコスロットでは、負けてようがなんだろうが閉店まで同じ台で打ち続ける事を言う。

冒頭の歌詞で「今日の相棒〜」みたいな話をしていたと思うが、おそらく有栖川帝統くんのこだわりのスロットの打ち方、賭け事の考え方で、一度この台に賭ける、こいつを相棒、と決めたら、一連託生、死なば諸共、倒れる時は一緒に前のめり、という考えで、相棒からは乗り換えない方針なのだろう。

聡明な皆様ならもうおわかりだろうか。

有栖川帝統がFling posseを思う気持ちと何ら変わりないだろうと思う。

お決まりのヒーロー大逆転サクセスストーリー(you know?)
一か八か 伸るか反るか 全て風任せ
吉か凶か 半か丁か 今が肝必要
抗戦か?迷走か?
ギリギリ気持ちクロスオーバー
Are you chicken? 上等だ
余計なお世話 No Order

Clap your hands!!
上昇する鼓動とボルテージ
これぞRoman of the man
駆ける熱狂のステージ

(Freeeeeze!!)Let's get it 夢の3SEVEN
目もくらむほどBig Money Money Money
(Fereeeeze!!)Go to yhe Hell or Heven?
運命の行方はNobody knows
SEVEN...SEVEN...Cerry!! 現実はHeavy
泡のように消えていく Money Money Money
(Please!!)Gimme Gimme 夢の3SEVEN
神様 俺様 My God My God My Dod

Hey!(Hey!)My life is gamble
そうJust believe 一度きりのshow
Come on everybody!!
Hey!(Hey!) パンパンのドル箱
カチ盛ってこうぜ 乗ってこうぜ

【パンパンのドル箱 カチ盛ってこうぜ】

スロットから出たメダルは、下皿と言われる受け皿に溜まっていく。
いっぱいボーナスを引いて下皿に納まりきらないほどメダルが出た時は【ドル箱】と呼ばれる箱にメダルを入れていく事になる。

画像4

上記画像でメダルが入ってる箱の事だ。
(画像は拾いもの)

カチ盛りとはそのドル箱に入れるメダルの入れ方、のような物で、上記画像でも箱から上に大きくはみ出た盛り方をしているのがおわかりだろうか。

メダルを縦に立てて、メダルとメダルの隙間にメダルを無理矢理挿し込んでいく盛り方で、当たり前だがギッチギチのカッチカチになる。
故に「カチ盛り」と呼ばれている。

俺こんなにメダル出てるんだぜ?という悦や自己顕示欲に浸る事が目的だと思われる。

揺らせ Shake your body!!
Highになってup!!(up!!)
灰になってdown!!(down!!)
本当もう Lose control
またGo round and round!!(round!!)
溢れ出すドーパミン 高鳴る心臓 on the beat
一文無しを一網打尽さ
「当たれ!当たれー!」

一世一代 勝ち抜くGame
負け犬Loserじゃ終われない
一攫千金 全てをBet
ノーリスクな人生に興味はNo

SEVEN...SEVEN...SEVEN!!
It's like Heaven
飲めや歌えや Party Party Party
その瞬間 アラームのサウンド
「夢かよ…」 Game is over
Oh shit!! 夢の3SEVEN



最後に

はい、どうだったでしょう。
2曲目のソロや、ユニットでの楽曲、バトルでのバースのリリックについても本記事で触れるつもりだったのだが、思いの外長くなりそうだったので分ける事にした。
本記事が好評なら続くかもしれない。

特に本記事では【全ツッパ】の項目がキモだと思っていて、ストーリー全編を通して有栖川帝統が大事にしている考え方を初期の初期から読み取れる歌詞なのは流石に感服せざるを得ない。

たとえそれが深読みだとしても、そう解釈出来ること自体がエモい。

このエモさを享受することが深読み考察厨の生き甲斐なのだ……。

ヒプノシスマイク、もっと早く出会いたかった。

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