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なぜ「里の縁日」をつくるのか(自分に向けて#06)

生きることがテーマなのだが、これだとあまりにも当たり前で壮大で、広がりがありすぎて、ズドーンという突き刺さり方がない。

衣食住の真ん中には「生きる」がある。

私たちを取り巻くストーリーの中心に何を置けば、ここで生まれる事を皆さんに届けられるだろうか。

ここに一つの器がある。
とても美しい器だ。
この器を使いたいな。欲しいな。と感じるから人は手にする。
そこに説明はいらない。
ただ、この器について語り出したら、1日あっても足りない程の物語がある。

軽やかだけど奥深い。
ディープな世界をカジュアルに伝えたい。

そしてもう一つ大切にしたいのは、
"自分たちの生活は自分たちの手でつなげる"
という感覚だ。

一時いっときの欲で身勝手に全ての恵みを刈り取ったら、それでおしまい。後は苦しい未来が続くだけ。

アパレル業界もそうかもしれない。ファストファッションは安い。安くないと売れない。だから製造コストを抑えなければならない。日本の縫製工場で作れば高くなるから海外の安い人件費の工場で作った方がいい。しかも大量に作った方が安い。

その結果、売れ残った大量の衣服は焼却処分され、仕事がなくなった日本の縫製工場は数を減らした。そして品質の高い縫製技術も継承しづらくなっている。

漆器もそうかもしれない。国産漆は高い。だから海外の漆を使う。すると日本の風土に馴染む良質な国産漆を採取する漆かき職人が減り、それに伴い漆かきの道具を作る職人がいなくなる。

経済社会の中で淘汰されるのは当然だ。
と言ってしまえば簡単かもしれない。でも本当にそうだろうか。
実は消費者である私たちの選択(お金の使い方)が未来を創っている。
私たちは創りたい未来を想像しながらお金を使えているだろうか。
ただ安いからという理由で、その場しのぎのお金の使い方をしていないだろうか。

自分たちが稼いだ大切なお金は、誰かから託されたお金でもある。
そのお金を、今度は誰に託すのか。
誰に繋いだら、いい未来を創れるだろうか。

普段手にしている道具や衣服、食材を眺めてほしい。
そこに繋がりや風景を感じるだろうか。
"自分たちの生活は自分たちの手でつなげる"ために、お金の循環についても考えていきたい。

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