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座右の銘は「適当」です。

好きな言葉を訊かれ「適当」と答えるようになったのは、いつからだろう。

かれこれ20年くらい前。公開されたばかりの、スタジオジブリのアニメーション映画「ホーホケキョ となりの山田くん」を見に行った。
はじめて映画館で観た時、胸の高まりが抑えられなかった。
ずっと胸におさめていたテーマが、映像となり、目の前で生き生きと動いていた。

はじめて観るのになぜか懐かしく、心がスキップするような躍動感にあふれたテキトーさ。(笑)
ケ・セラ・セラ♪ なるようになる。
わたしの中で、それまで、少し小声で遠慮がちだった「適当」が、なんだか自信をつけて、ひとまわり大きくなった気がした。

個人的に「ホーホケキョ となりの山田くん」は「となりのトトロ」に並ぶ名作だと思っている。
適当な人にも、適当って何?って人にもお勧めだから、みんな見てみて。


「適当」を適当に調べてみた。

【適当】
1. ある性質・状態・要求などに、ちょうどよく合うこと。ふさわしいこと。
2. 度合がちょうどよいこと。
3. いい加減に。要領よく。

適当は、ぴったりで、ほどよく、いいかげんだ。
適切かつ妥当、ほどほど過不足なく、いい塩梅。

「適当」って言葉には、ポジティブな意味合いもあるし。ネガティブに取られることもある。
両者は一見相反するようでいてそうでなく、ほどよく適当に調和している。
適当って、けっこう奥深い。

「適当にやっとって」って言うけれど。
適当って、ひとそれぞれ違うし、その時々によっても違ったりする。測ることなどできないから、どれくらいかわからない。
みんなが適当を計測しはじめたら、それはもう適当では無くなってしまうしね。

適当って意外と難しい。簡単そうで難しい。
「適当で良いよ。適当で。」と言いながら。
どうしても頑張ってしまう。適当にしようと、頑張りすぎてしまう。

使い方にも、ちょっと注意が必要で、使いどころが難しい。
うっかり適当に使うと、誤解を招いてしまうこともあるから、気をつけないといけない。
誰かに仕事を頼まれて「適当にやっておきます!」なんて答えたら、コイツはやる気があるのかと、心配されてしまうかもしれないから。

誰かに「適当だな」と言われたら。誉め言葉だと思ってしまうけど。
もしかしたら、言った相手は、怒っているのかもしれないから、神妙にしておいたほうが良い。
適当ってなかなかややこしい。

ついつい頑張ってしまったり、力尽きて何もできなくなってしまったり。
「適当」が苦手なわたしにとって、「適当」は憧れの言葉だ。

適当にしようと頑張ったら、それはもう適当じゃないから。
ほどよく適当に生きよう。

ケ・セラ・セラ

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