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視界から消えると、記憶から消える。

物忘れがひどくなった。
もともと不注意で、ものを忘れることは日常茶飯事なのだけど。最近は、とみにそれがひどくなったように思う。

ついさっきまで、そのことを考えていたのに、次の瞬間には忘れていたりする。
すわ認知症か?!と、長谷川式やMMSEをおもむろに取り出してみたりもするけれど。すっかり忘れてしまうわけではなく、きっかけがあれば思い出すので、病的とまでは言えなさそうな気もしている。

例えば運転中、座席に置いていた携帯電話が席の下に転がって、着いたら拾おうと思っていたのに、到着したらすっかり忘れて次の目的地に向かってしまい、後から探すことになったり。

到着直前にコンビニに寄って、差し入れのプリンを買ったのに、車から持って降りるのを忘れて、5階まで階段を登った後にようやっと思い出して、階段をまた駆け下りることになったり。

忘れ物といえば、うちの子どもたちも同じだ。
長男は、学校に行くのにランドセルを忘れて家を出たことがある。
さすがにいつもはランドセルは忘れないものの、サブバッグがあるとたいてい忘れて、玄関にぽつんと残されているのを持って走って追いかけるというのは、日常だった。
玄関で靴を履いているうちに、持っていくもののことなど、すっかり忘れてしまうのだ。

学校でも同じようで、下駄箱のところに、長男の筆箱や上靴入れが放置されていたと、連絡があったことは一度ではない。
次のことに注意が向いていると、その他のことに対する注意が薄くなってしまうのだと思う。

目の前にものがあっても忘れるのだから。
目の前に見えないものに、注意を向け続けることにはかなりの努力と工夫を要する。

たくさんの忘れ物の跡に見えるもの。
見えなくなるとすぐに忘れてしまうから。
どこかに残しておきたい。

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