あなたの選択に理由はありますか?
「なぜ、その行動をとったのか」「なぜ、その選択をしたのか」
これって案外説明できなくないですか?
人は、自分の行動を意識的にとっていないと僕は思います。
つまり、ほとんどの「選択」「行動」は無意識なんだと思います。
自分の「行動」や「選択」に対して、「なぜそうしたか?」を意識的に考えてみると、自己理解につながると僕は思いました。
そのヒントをくれるのが「行動経済学」だと思います。
そんなわけで、この記事を書いています。
あくまで個人の意見というのをご承知の上、お読みください!
前回の記事の続きですので、こちらから見ることをオススメします。
実験結果と考察
前回、このような実験を紹介しました。
パターンAの場合、どの選択をするか
パターンBの場合、どの選択をするか
というものです。
(パターンA)本の定期購読について
1:ウェブ版 5,000円
2:印刷版 13,000円
3:ウェブ版、印刷版 13,000円
(パターンB)本の定期購読について
1:ウェブ版 5,000円
3:ウェブ版、印刷版 13,000円
パターンAの結果
1:16人 2:0人 3:84人
パターンBの結果
1:68人 3:32人
明らかな差がありますよね。
考察していきます。
AとBの違いは2の選択肢があるかどうか。
これは考察の範疇を出ませんが、おそらくこう考えられます。
パターンAの場合、2の選択肢が明らかに「損」な感じがする。
なので、2の選択肢と比べると3の選択肢に価値を感じる。
3が得だろう
というプロセスで3を選んだ人が多かったのではないでしょうか。
では、パターンBではどうでしょうか。
2の選択肢がないため、単純に1と2の選択肢を比べます。
「本を読む」ということは、別にウェブ版でもできることである。
安いし、1のウェブ版でいいや
というプロセスで1を選んだ人が多かったのではないでしょうか。
つまり、2の選択肢は「選んでもらうもの」ではなく、「3を選びやすくするもの」というふうに考えられます。
何度も言いますが、これは確実なものではありません。
他の人が実験してみると、違う結果になったりして対立意見が出でくる可能性もあるからです。
でも、なんとなく腑に落ちるところがあるなと思うのは僕だけでしょうか。
???「信じるか信じないかは、あなた次第です。」
って感じですが、実際にこれを利用している企業もあります。
決して、「そう仕向けている」みたいなことではなく、選択肢を狭めてくれているという感じだと思います。
人は、選択肢が多いと「後で考えよう」と保留したがります。
例えば、掃除をするとき
何からしよう、どこから片付けよう、あれもしなきゃ、これもしなきゃ . . .
結局、ダラダラしてしまう。
みたいな経験ないですか?
もう一つ例をあげると、夏休みの宿題です。
数学がある、国語がある、理科がある、読書感想文がある、自由研究がある. . .
そして保留してしまい、夏休みの最終日までやらなくなる。など
これは、「多くの選択肢から選ぶ」という行為は人間にとってエネルギーを要するため、避けようとすると言われています。
有名な話に、スティーブ・ジョブズは「毎日同じ服を着た」という話がありますが、
これも同じ服を何着も用意しておくことで、「服を選ぶ」というのをせず、エネルギーを他にとっておくためだと言われています。
つまり、企業は選択肢を与えすぎると保留されることを知っているので、選択肢を減らしたり、誘導する選択肢を入れたりして、僕たちが選びやすいように工夫しているわけです。
こう考えると、私たちの選択の傾向とかがわかってくるのではないでしょうか?
まとめ
私たちが普段、何となくしている「選択」について「なぜ?」と考えるのは、自分で考えるという良い機会だし、自分を知るヒントをくれそうだと思いました。
良くも悪くもネットが発達した時代です。
僕のようなネット世代は、「ググれば答えが出てくる」という環境に身を置いているため、自分で考えようとせず、「正解、答え」を探しに行こうとします。
日本の教育上仕方のないことかもしれませんが. . .
ともかく、自分で考えてする選択には自信を持った「理由」を説明できると思います。
何しろ、自分で考えていますから。
その学びのきっかけとして「行動経済学」を学んでみてはいかがでしょうか?
自分の説明できない選択が言語化される感じでとても面白いと僕は思いました。
おすすめの本
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