「働きがい」がなくとも会社が回る不幸
低下する日本人の働きがい
30代・40代の半数近くが「仕事にやりがいがない」「能力が発揮できていない」と感じていることが明らかになった。
日本人の働きがいは『失われた20年』のなかで低下し続けてきており、あらためて驚くような調査結果でもないと感じる方も少なくないだろう。しかし、企業の競争力の向上が格段に求められている状況において、その競争力の最大の源泉は社員一人ひとりの自発性や創造性の発揮にあることを考えると、この結果は企業の様々な取り組み努力にも拘らず危機的な状態が続いており改善されてはいないと言わざるをえない。
この問題は、社会環境、市場環境、産業構造、雇用環境、組織環境といった複合的な要因によって形成されており、その処方箋は容易に示されるものではないが、特に「個人と組織」「個人と社会」の観点から見解を述べてみたい。
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