生活ができるって最強だ

見失っていた自分がふわふわとわたしの中に戻ってきてからというもの、なんとなくそれなりに「生活」ができている。


月曜日から夕ご飯を作ったし、お皿もその日に洗ったし、お風呂もゆっくり入って気持ちよくなった。なに作ったんだっけと思ったら肉じゃがだ。

火曜日はヘトヘトになって帰ってきたら珍しく夫がオムライスを作ってくれた。また休職して、「なにか自分でやり遂げられるものがあるといいんじゃない?」と上司や医者に言われた夫が、いそいそとスーパーで買い物をしてきた。冷蔵庫の中身なんて見てないから卵が大量になったし、ケチャップがなかったらどうしようと結局コンビニで買い足して、うちには今ケチャップも大量にあるんだけど、あ〜かわいいな〜と思いながら私は布団でゴロゴロした。

夫の作るオムライスは世界一おいしい。夫はオムライスしか作れないけど私はこのオムライスが毎日出てきても全然いい。

ご飯を食べ終わってダラダラしていたら「お料理って疲れるね…」とげっそりした夫がソファに横たわっていた。わかる、わかるよ。うつ状態での料理って、吉に転ぶか凶に転ぶかなかなか難しい。

たんまりいろんな道具がそのままになった台所を、全部きれいにしてすっきりして寝た。

水曜日も夕飯を作れた。お風呂は二人でゆっくり入った。最近は、寝る前にお皿を全部洗って、空っぽのシンクを眺めて満足してから寝るのがシュミだ。

今日はカレー。夫は昨日お風呂にはいれたから美容院に行っている。「カレーにするよ」と電話したら、やったー!と喜んでいたのでカレーは正義。


衣食住のサイクルを無理なく自分でまわせるようになったことに「えっへへ、やったぜ」といちいち嬉しがっている。

無理なく普通にこなせる生活を何日か続けたら、出前やコンビニ弁当のカラで溢れかえっていたあの日々は果たしてなんだったのかと寧ろ不思議に思うような感覚がある。

だからこそというか、気づいたのだけど、できないときはできないし、できるときはできる。


✳︎

そういえば、年明けとともに自立支援医療の申請手続きを行った。仕事柄、制度自体は当たり前のように知っていたのだけど、なんとなく自分に適用するまでは時間がかかった。いつ通院が終わるかという淡い期待があったのだけど、自分のこととなると客観的に判断できないものだ。

もう、いいや、長く付き合うでしょ、使えるものは使おう、と思って主治医に診断書を書いてもらったけど、ここまでくるのに初診から二年くらいかかった。

制度を使ってみて、医療費が1割負担になって嬉しいのがひとつ。あともうひとつやって良かったなと思うのが、今の主治医の医療的診断状況を文章で確認できることだった。

職場に出す診断書には「適応障害」としか書かれていなかったんだけど、今の私の主たる精神症状が「身体性障害」、従たる症状が「抑うつ状態」だった。

ほ〜、なるほど〜、え〜そうなの〜、と思いながらコピーを取り、なかなかなんだか納得して腑に落ちた。

とりあえず医療費が1割になるのはでかい。使わない手はない。主治医に「診断書書いてもらえますか?」と言ってみるだけ言ってみるのはあり。ちなみに初回の文書料は6,000円かかりました。が、まあ、コスパはよいと思います。

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