ワカッタフリ
ひとりの夜はほとんどない。
突然それはやってきた。夫は帰りが遅く、子ども達はお泊り。
たったひとりになった瞬間に、家の中がとても寒く感じる。
子ども達が家を出ていく日はもちろん来てほしい。むしろ早く出ていった方が良いんじゃないかと思うくらい。けれど、実際それを体感させらると(たったひと晩なのに)とっても寂しい。あぁ夫とふたりでも楽しいと思えるふたりにはなれてないかもしれない。子供ありきのふたりになっているかもしれない。という切ない現実をまざまざと見せつけられる。
と思いながら、長風呂with読書をしていたら、夫が帰宅した。
その瞬間の安心感たるや。
ひとりでは生きられないなぁ。「この家には帰ってくる誰かがいる」という安心感を頼りにわたしは生きてきたんだなと思う。今40歳だけれど、一人暮らしをしたことがなくてしてみたいなぁなんて思っていたけれど、ちょっと無理かもしれない。
ご安心ください。私たち夫婦はとても仲が良いわけでもなく、とても仲が悪いわけでもなくその間を行ったり来たりしながら、ほとんどは無音無風の夫婦です。それでも夫がいることへの安心感はすごいんだなぁと感じ入った次第。
だれにも頼らず生きている。
ひとりで生きている。
というのは、壮大な勘違いで、わたしたちは必ず誰かのお世話になっている。というのは分かっていたつもりだったけれど、これほどまでに家族にもたれかかっているとは自覚がなかった。
実際に経験してみないとわからない。
それは真理なんだ、と思った。経験ってやっぱり大切ですね。こんなところにも「ワカッタフリ」が隠れていたとは思わなかった。
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