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傷ついたけどそれが始まりだった

「たえさん、ウソついてますよね!」
「バレてますよ!」

初対面の人にそんな言葉を手渡されたのは
確か1年半ほど前の夏。


その時は
「え?そうですかー?えへへ!」

みたいな感じで流した。


…流す。

私はずっとそうやって生きてきた。
辛いこと
悲しいこと
苦しいことが起きても、

見ないふり
感じてないふり
平気なふり

それがどうにとこうにも自分の中でもしこりのように残っていることを感じている時だつた。

しこりがどんどん大きくなって
苦しさを感じているときだったんだと思う。


「ウソついてますよね!」
「バレてますよ!」


と言われたわたしは
実はとても傷ついた。

でも、それさえも自分では分からなかった。

友人にそのエピソードを話したとき
私の代わりにとても怒ってくれて。


代わりに怒ってくれてるのを聞いてたら、どんどん涙が溢れてきて、あ〜わたしは怒ってたし、悲しかったし、くやしかった。

そうやっと認識することが出来た。



そこからたくさん泣いた。

わたしはそうやって自分を守ってきた。 
そのわたしを初対面のアナタに否定される筋合いはない!


そう思うと涙が止まらなかった。


がんばってきた自分に気づけたこと。
代わりに怒ってくれる人がいるありがたさ。



言われたことはいやだったけど、ふざけんなっ!って思うし、ふざけんなって想いは消えないけど。
それでも気づかせてくれた初対面の人にありがとう。


これが、わたしがこれまで流してきた「わたし」を見に行こうと思ったきっかけ。
見て見ぬふりしちゃってたけど、ちゃんと迎えに行こうって。


そうすることが
かれこれ30年近く抱えているモヤっとした気持ちやどろっとした気持ちを片付けることにつながっている。そう期待して。



自分と向き合ってはや半年。
わたしの世界はどんどん軽やかに優しくなっている。


ねずみ色でどよーんとしていた私の世界がどんな風に変化していった。

これからまたどんな風に変わるのか。


きっと細やかな変化は忘れてしまうから。
ここに残しておきたい。

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