名前を考えることがこんなに難しいなんて思わなかったのと同時に自分の名前の素晴らしさに感動し親ありがとう

妊娠6ヶ月に突入した。
胎動を感じるようになったのはここ最近。
オナラの泡みたいなものがお腹の中でポコポコと動いているような感覚。
胎動を感じるたびに、自然と「嬉しい」という感情が湧く。
そろそろ性別が分かってもいい頃だと言われているけど、この子はいまだに性別を教えてくれない。
楽しみが伸びたということで、もどかしい気持ちを抑えて毎日過ごしている。

夫は毎日のように「名前どうする?」と聞いてくる。
正直、最近私は夫と名前の話をするのが少し億劫になってきている。
男の子でも女の子でも似合う名前が理想なので、名前を考える際に性別が分からないことに全く支障はないけど、
とにかく夫と意見が合わない!!!
夫は”花”という漢字をつけたいと言うが、私は私の名前に”花”が入っていることが引っ掛かる。
親の名前の漢字を子どもの名前につけることはよくあることだけど、私個人的には別の漢字を使いたいと思っているからだ。
続けて夫は、例えば男の子だったら”花道(ハナミチ)”はどうかと提案してきた。
花道の中に、私の名前である”はなみ”が隠れているという理由と、バスケを始めなかったらどうするんだという理由で却下した。
じゃあ、女の子だったら”実花”でミカはどうかと提案してきた。
実と花を反対に並べると、私の名前である”花実”になるという理由で却下した。
このようにことごとく却下される旦那は、次第にふざけ始め
じゃあ、愛犬が”ぷんた”だから、”ぽんた”は?などほざきだす。
こうなってくると、私はあからさまにため息を吐いてバタンと扉を閉めて部屋を出て行きたい衝動に駆られる。(実際にはしない)

私のほうはというと、”緑”という名前が降りてきていた。
男の子でも女の子でも似合うし、自然や植物に触れている漢字が好きだからだ。
それに緑は優しい色だし、緑がなくては人間も動物も生きていけないという偉大さが素敵だと思った。
”緑”はどう?と提案してみると、
「緑かぁ。うーん。ちびまる子ちゃんの緑ちゃんが出てきちゃうから、却下で。」
と夫は言った。
ちびまる子ちゃんの緑ちゃんって誰だよ。
誰も知らないから大丈夫だよと言ったけど、いいや、ちびまる子ちゃんの緑ちゃんのイメージが強すぎる、と夫は断固拒否だった。
強すぎるというなら、どう考えてもちびまる子ちゃんのほうではなく五月みどりのほうではないかと主張したが、
それでも夫は絶対にちびまる子ちゃんのほうだと言い張った。
このようにして、私たちの会話はいつの間にか趣旨がずれている。

名前を考える際に、キャラクターや有名人のことなどいちいち思い出していたら本当にキリがない。という私も”花道”でバスケが出てきてしまっているわけだが。
まだまだ名前は決まりそうにない。
私が自分の名前をとても好きなように、生まれてきてくれるこの子にも
自分の名前を好きだと思ってもらいたいなと思う。

ちなみに、ちびまる子ちゃんの緑ちゃんが気になりすぎた私はすぐにGoogleで検索した。
緑ちゃんの見た目は完全に”女版ハマジ”だった。
そして、ちびまる子ちゃん公式サイトのキャラクター紹介の文章には
”吉川みどり。友蔵の友人の孫で小学3年生。9才。声は可愛い。”
と書かれていた。
私から”誰も知らないよ”と言われた挙句、”声は可愛い。”となかなかに余計なことを書かれているみどりちゃんを、私は愛そうと思った。
これからの日曜午後6時は、私に降りてきた理想の名前を授かっているみどりちゃんが出てきてくれる回を心待ちにしている。




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