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失業保険申請件数

概要

 2022/11/10に失業保険申請件数が発表されます。

 米新規失業保険申請件数は、失業者がはじめて申請した失業保険給付の申請件数を測定する指標であり、労働省によりまとめられています。週次の失業保険申請件数は、速報性が高いため失業率や非農業部門雇用者数の先行指標として注目されており、雇用市場の健全性を測定する方法として使用されます。

https://jp.investing.com/economic-calendar/initial-jobless-claims-294

過去の失業保険申請件数推移

 まずは、ここまでの失業保険申請者数の推移を確認していきましょう。

図 米国失業保険申請件数

 年初から増減を繰り返し3-6月は申請数は上昇、しかし、7-9月にかけて申請件数は下落し、10月頃から一旦の下落のピークをつけ、現在は横ばいです。雇用は強すぎずニュートラルに推移しているようです。関連する指標の結果も眺めてみましょう。

失業率

 先日発表された、雇用統計より10月の失業率は以下のようになりました。

図 米失業率(10月)

 上図に示すように、10月分は予想3.6%の失業率から3.7%に増加しています。これは、先月までの失業保険申請件数を確認しても、10月は9月よりも申請件数が多かったことから、雇用は絞られてきている可能性があります。

 

雇用統計

 先日発表された、雇用統計より10月の非農業部門雇用者数は以下のようになりました。

図 非農業部門雇用者数

 上図に示すように、予想を超える雇用者数ではありましたが、年初から右肩下がりに雇用者数は鈍化しています。これは特に、宿泊施設、レストラン、ヘルスケアの業界では雇用が根強いですが、失業率でも述べたように、情報、金融のセクターで採用の停止や、解雇が始まっているため、不景気の足音がだんだん聞こえてきていることを示唆しています。

失業保険申請件数の見通し

 もう一度、先週までの失業保険申請件数と、今回のコンセンサスを確認してみましょう。

図 米国失業保険申請件数

 今回のコンセンサスは220Kの増加が予想されています。これらの指標は、週刊で発表される非常にリアルタイム性が高い指標です。雇用統計や、失業率が10月分のデータに対して、即効性があるので、今回の失業保険申請件数は予想を大きく上回り、上昇傾向が見えるかもしれません。 

私の景気見通し

 ここまでを鑑みて。私の景気見通しは以下のように考えています。

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