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失業保険申請件数(2022/11/4w)

概要

 2022/11/23に失業保険申請件数が発表されます。

過去の失業保険申請件数推移

 まずは、ここまでの失業保険申請者数の推移を確認していきましょう。

図 失業保険申請件数(週間)

 年初から増減を繰り返し4-8月は申請数は上昇、しかし、7-9月にかけて申請件数は下落し、10月頃から一旦の下落のピークをつけ、現在は横ばい、やや上昇傾向です。雇用はまだまだ弱いとは言えない状況です。関連する指標の結果も眺めてみましょう。

関連指数

失業率

 先日発表された、雇用統計より10月の失業率は以下のようになりました。

図 失業率(2022/10現在)

 上図に示すように、10月分は予想3.6%の失業率から3.7%に増加しています。7-10月の間で3.5%-3.7%を行き来しているので、平均するとあまり変化は内容に見えますが、雇用統計を確認してみると、労働人口が減少しているにもかかわらず、失業率が減少している。

 つまり、働くことを諦めた人が増えたにもかかわらず、働きたいけど働けない人が増えたということになるため、実体経済は数字以上に雇用が絞られてきている可能性があります。

雇用統計

 先日発表された、雇用統計より10月の非農業部門雇用者数は以下のようになりました。

図 非農業部門雇用者数(2022/10現在)

 上図に示すように、年初から右肩下がりに雇用者数は鈍化しています。これは特に、宿泊施設、レストラン、ヘルスケアの業界では雇用が根強いですが、失業率でも述べたように、情報、金融のセクターで採用の停止や、解雇が始まっているため、不景気の足音がだんだん聞こえてきていることを示唆しています。

失業保険申請件数の見通し

 先週までの失業保険申請件数と、今回のコンセンサスを確認してみましょう。

図 失業保険申請件数(週間)

 今回のコンセンサスは225Kの増加が予想されています。これらの指標は、週間で発表される非常にリアルタイム性が高い指標です。雇用統計や、失業率が10月分のデータに対して、即効性があるので、今回の失業保険申請件数は予想を大きく上回り、上昇傾向が見えるかもしれません。

 直近では、9月末をピークに徐々に失業保険申請件数が増えています。情報、金融企業の採用停止、レイオフが続いている中、10月は好調であった宿泊施設や、レストランの需要がどうなってくるか非常に注目です。 


私の景気見通し

 ここまでを鑑みて。私の景気見通しは以下のように考えています。

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