クランチ文体でバイオハザードre4 その5
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chapter 2-3
階段へ向かおうとした瞬間にバァンと扉を開ける音。リビングの入り口からのそのそと歩いてくる男性──既に折れ曲がってる首/なぜか膝の辺りまで下がったズボン=意味不明。レオンの素早い対応──二連射×2=動かなくなる男性。どこから来たのか確認──階段下に開いた扉=三角スペースがトイレだった模様。トイレと男性の折れた首を交互に見ながらレオン。
「すさまじい闘いだったみたいだな」
さすがにトイレの中は確認せず──化け物が居たら困る。
階段を上り二階に行くが唯一の扉は開かず──扉には丸い窪み。はぁと溜め息/既視感──ラクーンシティのふざけた流行=効率無視の解錠方法。
こんな田舎でも流行ってたのかと思いながらレオンは一階に戻り再び扉の前に戻ってきた──手には水晶玉。扉の窪みにぴったり嵌まる/ごろごろと水晶玉を回す──どこか見覚えのある形が完成=羽を広げるウスバカゲロウの成虫の様に見える紋章。どうやら正解だったらしくガチャンと鍵が開く。
部屋は寝室のようで一階よりも清潔感があった──部屋の中央には天蓋付きの大きいベッド/窓際には書斎机。レオンは文書や記録が手に入るかもと机の引き出しを開けてみた。すると中には先程同様の紋章が持ち手に付いている鍵がひとつ/ポケットへ──紋章をどこで見たのか思い出す=集会場の扉/トレンチコート野郎のブローチ。結局、紋章の鍵の他に役に立ちそうなものもなく寝室から去ろうとした。
そのとき入口からぬっと大きな影が現れた──湖畔の地下で襲ってきたコート野郎と鉢合わせ。即座、レオンは再会の挨拶代わりにと三発の九ミリをお見舞い。だが効いている様子もなく、お返しに強烈な前蹴りを貰う/宙を舞う──落下した衝撃で銃を落とした。
拾おうと手を伸ばすがそれを踏みつける足=コート野郎。そして首を無造作に掴まれ持ち上げられた──その腕を殴る/足をバタつかせる=効果なし。その状態でぐいと顔が近づき凝視される。コート野郎が満足げな表情でボソリ
「血が混じってきたようだな」 ──まるでレオンを言祝ぐように。
呼吸と血流を阻害され額に脂汗がにじみ出すレオン。首を掴む腕は緩む気配が無い──万事休すか。しかし突然の銃声──窓が割れる/コート野郎の帽子が飛ぶ=外からの攻撃。
コート野郎にまたしても投げ捨てられ背中から壁に激突──激しく咳き込む/今回は気を失わず。襲撃者が居たであろう窓の外を見るコート野郎──レオンにも襲撃者にも興味を失ったらしく、帽子を拾いながゆったり退室。
レオンがなんとか呼吸を整え立ち上がり銃を回収──部屋の入口を呆然と眺める=なぜ見逃されたのか分からず。自然と自分に向けられた言葉を反芻していた。
「血が……混じってきた?」
その意味を探るように。
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