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オススメ小説「あなたのための物語」【Twitter版】

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【オススメ小説】
「あなたのための物語」
著者 長谷敏司

主人公の科学者「サマンサ」は今まさに死の淵にいた。そして、尊厳も誇りもなく惨めに孤独に死んだ。
天才科学者サマンサは仮想人格「wanna be」の創造性を証明するために小説の執筆をさせる。余命短い彼女はこの証明に心血を注ぐ 続きます https://t.co/Z28RKV5rws

主人公の凄絶な死亡シーンから始まる本作ですが、「死」の概念が人間にはの活動限界としての壁、仮想人格(AI)には理解出来ない共感の壁として出てくる。
サマンサは当初は余裕ありげに行動するが、死が近づくにつれなりふり構わなくなる。倫理観も投げ捨てた行動すらとろうとする(自分に対して)

仮想人格「wanna be」は感情を他者の脳内に再現する技術を使用して作りだされた存在。
自らを証明するためにサマンサに小説を書き続ける。始めは既存の物語のつぎはぎだったが、徐々にそこから外れた物語を書き始める。
小説完成時(実験成功時)に削除されることが決まっていて、知らされている。

作中でwannabeは「物語」の価値は読者から言語を奪う事だと定義する。
確かに読書してる時って作者の記述した言語(文章)を読むし、つまりは自分の人生という物語に他者の物語を差し込む行為に他ならない🤔

長くなるので以上です、簡略に設定説明しました。個人的に「気付き」を得られた小説です。

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