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個性が違う人がいた方がビジネスはうまくいく


こんにちは! 今、クアラルンプールはクリスマス一色。
イスラムの国なのに、最初はこれがとても不思議でした。

昨日、cakesにこんな原稿を書きました。

多文化の国ならではの知恵とは

マレーシアという国は面白くて、イスラムの国なのに、中華正月も、インドのディパバリも、クリスマスも、みんな国を挙げて「おめでとう」とやる。
「多民族を認識していますよ」という国のメッセージなのでしょう。

塩野七生さんがかつて書いた、イスラムの寛容な一面だと思います。
さて、こんな多様性のある社会は、楽しいけど面倒です。

以心伝心はもちろんない。

ムスリムだって、鞭打ちの刑が残っているような厳しい地域もあれば、半袖でお酒を飲むモダンムスリムまで、いろんな人がいて、相手が気にするスイッチがどこにあるかわからない。
戌年にショッピングモールに犬のぬいぐるみを置くかどうかで、モメたりする。

こういう社会では、「お互い最低限」を共有するのがコツ。
お互いの領域に必要以上に踏み込まないです。

日本人同士も、相手への期待をやめ、ルールを極力減らして「最低限」にしていけば、トラブルって相当減るんじゃないでしょうか。

多文化の方がうまくいくその理由

米国のコリン・パウエル元国防長官が書いた書籍「リーダーを目指す人の心得」があります。

軍人ならではの極意は非常に興味深い。
その一つが「個性の違うタイプの人を組み合わせよ」ということです。
「違うタイプの人がいた方が、組織はうまく行く」と。

コリン・パウエル氏が、第101空挺師団第二旅団を指揮していたとき、個性が大きく異なる有能な指揮官が何人かいたそうです。
 
ある指揮官は「やれ」と命じればそれだけで黙って行動するようなタイプです。ところが別の指揮官は「いつですか?」「どのようにですか?」「優先順位はありますか?」「そのあと、私は何をすればいいのですか?」などと細かく質問してくるタイプでした。
 
あなたの職場にも、命令したことに対し、「わかりました」と判断して突き進んでいくタイプの人もいれば、「やり方はどうしましょうか? 何を調べてやれば良いですか?」などと細かく確認してくるタイプの人もいることでしょう。
 
果たしてどちらが優秀かといえば、答えはどちらも優秀なのです。問題は、どうやってこの人たちを配置し、仕事をしてもらうかです。


アメリカの強さは案外、こんなところにあるかもしれません。

3民族いることでうまく行くこともある

マレーシアの場合、歴史上成り行きで3民族になっちゃったわけなんですが、それが別の意味で、強みになってもいる。

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