日本にいながらグローバルで活躍するために、どうしたらいいのか
日本に来てみて思うこと。
それは、プログラミングや英語をちょこっと学んだところで、アジアの若者たちに追いつくのは難しいだろうな、ということです。
コロンビア大学で理事に選出された花沢菊香さんのインタビューが興味深かったです。
東南アジアで子育てした身からすると、正直、環境の違いが背景にあると思うのですね。日本語だけの世界にいると、この辺が相当にずれてしまいそうです。
「インクルーシブ」や「グローバル化」も言葉だけが一人歩きしていて、まったく違う何か別のものになっています。
環境が違いすぎる
まずは高齢者を中心とした「紙」ベースのシステムです。
本来はIT社会への対応を教えるべき学校ですらプリントが山ほど配られ、「連絡帳」や「親のはんこ」が必要です。
どんどん高齢化が進むので、おそらくこれを今からいじることは不可能でしょう。
大学受験もほぼ昔のままで、紙と郵送ベース。しかし、これが「当たり前だ」と感じてしまったら、世界で進行中の「IT化社会」を実感しにくいです。
マレーシア、カナダ、オーストラリア、オランダの学校関係の申し込みで、ここ数年、紙は1枚も郵送していません。オーストラリアの短期ビザは、スマホからのアプリからに統一されていました。
そもそもないものは見えないんです。一方で、日本ではシェアライドは解禁されていませんし、RedditやDiscordのコミュニティを見ている人も少数です。2009年ごろ、東南アジアで話題だったFacebookがほとんど知られてなかったのと同様です。
そして「ほぼ日本語だけの環境」なので、英語を勉強するモチベーションを保つのは至難の業です。
ところが、今や最新の情報はほぼ英語で共有され、日々更新されています。私のいたプログラミング教室でもしつこく「英語オンリー」と言われましたが、これには理由があるのです。
情報源に直接アクセスできないことは大変不利です。YouTubeにしても、日本語とはだいぶ世界が異なります。英語を話すだけで終わるのではなく、その先の情報に若いうちに辿り着けるか、が重要な気がします。
私も日本にしばらく住んだら、多分まったく見えなくなってしまうことでしょう。それくらい違うのです(だからこそ、観光客は面白いのですが……)。
結局は「変わり者戦略」でコンテンツを売るのが早道となる
本当にグローバル人材になろう、と思う人は、結局「変わり者戦略」というか、「日本人の個性(コンテンツ)で勝負する」のが早道だというわけです。
これって、以前政府がやっていた「クールジャパン戦略」ですよね……。ただですね、これも自分達だけでやろうとするとズレてしまいます。その難しさを、私はマレーシアの現場で体感してきました。実際にこの伊勢丹の地下でモノを売っていたのですから……。
重要なのは、「いかに日本にいながら、外の人と協力するかを学ぶ教育」ではないかなと思います。
幸い、日本は成長の真っ只中のアジアの端っこにあり、日本に来ているアジアの人々も少なくありません。
彼らとどうコミュニケーションし、人脈を作るかが、一つのポイントになっていくのではないでしょうか。
早い話しが、「外国人の友達ができたら、大事にせよ」ということです。彼らが「外で何が起きているか」を教えてくれる唯一の頼みの綱になるかもしれません。ぶっちゃけ、私がこの30年かけてやってきたことも、それと同じです。
それではまた。
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