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計画性はなくてもいい?「クランボルツの計画的偶発性理論」が面白い

私は計画性がないタイプです。よく「来年はどうするのですか」「定年後のプランを教えてください」と言われては、読者をガッカリさせています。

長男もいまだに進路が決まってません。
「ギリギリになって決める」そうです。

親子ともに、来年どこにいるかもよくわからないです。

こんな記事も書きました。

もちろん、この裏にはなんの理論もなかったのですが、ステラCEOの原大介さんのnoteの「クランボルツの計画的偶発性理論」が面白かった。

「クランボルツの計画的偶発性理論」とは?

計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)は、心理学者のクランボルツ氏によって発表されたキャリア理論です。成功した人のキャリアを調査したところ、その8割は偶然がきっかけだったということです。
例えば、たまたま旅行に行ったときのご飯が美味しくて、その土地の特産品を販売するECサイトを立ち上げるみたいな感じです。
僕はこのキャリアは将来どうなるかわからないという考え方がすごく好きで、実際に自分の場合も当てはまっていると感じます。

面白そうなので、クランボルツさんの書籍を買って読んでみたのです。

もう1文目から「おおお」となりました。

慎重に立てた計画よりも、想定外の出来事や偶然の出来事が、あなたの人生やキャリアに影響を与えていると感じたことはありませんか?
J・D・クランボルツ,A・S・レヴィン. その幸運は偶然ではないんです!夢の仕事をつかむ心の練習問題

いやもうその通りなのです、クランボルツ先生! と言いたくなりました。私の人生も偶然に溢れています。

マレーシアに来たのは、「たまたま」マレーシア人と出会ったから。
最初の本を出したのは、「たまたま」マレーシア人とFacebookをやっている私に声がかかっただけ。(当時Facebookをやっている人は少なかった)
文筆家になったのは、コロナで会社員の仕事がなくなり、残されたのが副業のnoteだったから。
noteの前身のブログを書き出したのは、マレーシアの子育てとローカルの主婦の世界が面白すぎたから。
noteに移行したのは、以前書籍を編集した松井博さんに勧められたから。

全部、「たまたま」です。

子どもの学校選びも、ほとんど何も決めず、「近い」とか「入りやすそう」とかテキトーな理由ばかり。しかし、本人は結果的には満足しているらしい。綿密に準備したことはなく、いつも風まかせなのに。

ちょうど子供と「なんでこんなことが起きるだろう」と話をしてたのです。

自分の将来を今決めるよりも、積極的にチャンスを模索しながら、オープンマインドでいるほうがずっとよいのです。ひとつの職業にこだわりすぎると視野が狭くなってしまいます。
J・D・クランボルツ,A・S・レヴィン. その幸運は偶然ではないんです!夢の仕事をつかむ心の練習問題

確かに、このキャリア戦略が、ガチガチに固めた計画に沿って生きるより、なんだか時流に沿って生きられる気がしますし、マレーシアのような動きの速い新興国にはあうのです。(大体新興国で数年先の予定が変わるのは当たり前です)

偶発性を生かすための極意

この本には、偶然の出会いでキャリアが変わった例がこれでもか!というほど出てきます(ほとんど実例だけで紹介された本です)。

中には、飛行機に乗れなかったためにキャリアが開けた例まであります。

ただし、偶発性を生かすためには、人の側にもある特性が必要になるようです。

それは、

想定外の失望を利用する。

場所や職業を変えることに対してオープンマインドでいる。

あなたが出会う興味深い人々と、自分の興味や経験を共有する。

フラストレーションをチャンスに変える。

偶然の出来事は、さらなる偶然の出来事につながることを理解する。

自分に合わせて仕事を工夫する。


J・D・クランボルツ,A・S・レヴィン. その幸運は偶然ではないんです!夢の仕事をつかむ心の練習問題 

つまり、何か予定外のことが起きたとき、いかに心をオープンにしておき、その中で何かを掴む、その生き方が重要だというわけです。

偶発性がないと、新しいものが取り入れられません。
「パソコン雑誌編集者」は、就職活動のときは存在しませんでした。
今は、noteの定期購読で生きています。
20年前にはあり得ない世界です。

「時流に乗りたい」と思ったら、計画性を持つのは難しいと思います。

それではまた。

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