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日本の将来はポルトガルか、マレーシアか

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本当に多様性が繁栄に必要なのか

こんにちは、野本です。

昨日のコラムには「日本は死にゆく国なのか」を書きました。


しかし、ワシントンポストのコラム筆者が言うように、本当に「多様性」こそが国を救うのか、と言うと、ちょっと疑問が残ります。

今日はここを少し、真面目に考えてみます。
長くなるので、お時間がある時にどうぞ!

均質性を保って繁栄した国は?

多様な人々を受け入れたことで繁栄してきた国の代表格は米国かもしれません。シンガポールもある意味そうです。では、均質性を保ったまま繁栄した国はあるのでしょうか。

ナチス・ドイツは均一性を重視し、ユダヤ人やポーランド人、ロシア人や障害者を排除しようとしました。最初はユダヤ人だけだったのですが、だんだん範囲が拡大していきます。

それから、北朝鮮が経済成長しているという報道、最近目にします。
しかし取材の信ぴょう性や数字の出どころなど、判断は難しそう。

実はわかりやすい代表格は、70年代、80年代の日本かもしれません。

国民のほとんどが日本人。労働人口の多くが成人男性という中で、一旦大きな成長を経験してしまった。だからこそ、私たちはそのドリームよもう一度、と思ってしまうわけです。しかし、この30年くらい、これがうまくいってない。そこで「多様性」がやたら語られるようになったと。

多様性VS.均質性 どっちがいい?

Quoraという質問サイトに、「均質性は多様性よりも社会にとっていいのか?(Is homogeneity better for a society than diversity?)」という質問がありました。

回答に、日本と同じように均質性が高い、小さな国から来た人の意見がありました。ちょっと興味深いので、訳してみます。

私はポルトガルという最も均質性の高い南ヨーロッパの国から来ています。この国はたいへん均質的です。皆白人でポルトガル人(95パーセント)で、移民も皆白人で、ヨーロッパ人で文化が皆似ています。そしてみんなうまくやっています。レイシズムについて話すこともありません。人種差別主義者もいなければ、緊張もない。米国やその他の多様性ある西欧の国と比べて、ずっと社会に調和があり、人々は人種問題なくお互い心地よく暮らしている。だから、均質性が高いことは良いと思う。しかし、同時に社会が均質だから、問題がないというわけではない。人生や人間性は内なる戦いに満ちています。それにポルトガルは借金と失業率に苦しみ、経済的にもしばし苦しんできた。だから、ポルトガルが米国より良いとは言えないけれど、私は均質性が平和を生み出すと思います。https://www.quora.com/Is-homogeneity-better-for-a-society-than-diversity

ポルトガルの人口は1031万で、経済規模は日本の埼玉県くらいです。

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