「言語能力」をどう鍛えるか
こんにちは!
私は仕事でマレーシアのインターの試験に立ち合うことがあります。いろんな学校の先生たちが、面接で見ているのは「言語化能力」のようです。
と、書いたら「子ども自身が自分で言語化するためには、どうサポートしたらいいのか」と反応をいただきました。
今日のテーマはこれ。私なりに考えてみました。
家庭で何ができるのか
自分の意見を言葉で伝えることーー日本にいると意外に機会が少ないです。
先日、家族で暇つぶしに大学センター試験(現代文)をやってみたのです。インター育ちの息子はまず設問に驚いていました。日本の国語教育には、「相手の気持ちを推測」させたり「作者の書いてないことを読み取った」りする訓練が多いから。一方、自分の意見を伝える訓練、ゼロではないですが、少ないです。つまり教育の方向が違う。
そのため、英語を習いだした人が陥る難関に「自分の意見がない」ってコトがあるのです。
私は、マレーシアに親子留学したい方には「親も英語を勉強してください」とお話しします。
すると、実際にフィリピンなんかの英語学校に行って「あなたの意見を教えてください」と言われ、
「……」
と、固まってしまった、と言う話を聞くのです。
「なんであんなにフィリピンの英語の先生は whyって言ってくるの?」と言われた方もいました。
日本語の文章を書くときも同様で、思ってることを順序立てて書くのが苦手な方もいます。
前提条件として重要なこと
私、家庭で思考の訓練することは、ある程度できるんじゃないかな、と思います。ただ、それには親子間の信頼関係が確立されてることが、前提かもしれません。意見を言う訓練のために、重要なのは家庭の空気です。
要するに、どんな意見を言っても怒らないこと、感情のマネジメントをすること。相手の言語能力を発揮させるために必要なんじゃないかな。
感情が不安定な親の元では、言語能力が萎縮してしまいます。
意見が違ったと感情的になってしまい、最後は喧嘩になってしまって逆効果です。
実は、ライティングもそうかもしれません。
以前も書いたのですが、長男がマレーシアのインターナショナル・スクールでは「思ったことが書ける」と言っていました。日本では、「運動会はつまんなかった」と書けなかった。「そんなこと書いたら、準備した人に申し訳ないよ?」と怒られるのです。センター試験と同様、「相手がどう思っているかを推測して、言葉を慎むこと」が求められる。
つまり、真逆なんです教育の方向。
すると、思考能力は萎縮しちゃいます。
インターナショナル・スクールでは、「運動会がつまらなかった」と思うのなら、「では、なぜそう思ったのかを先生に納得させるように書きなさい」と言われるわけです。ここに大きな違いがあります。
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