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京津畑日記 第66週 10月4日〜10月10日

改めまして2023年7月に岩手県一関市大東町に移住しました。一関地域おこし協力隊の丸谷誠司(マルターニ)です。

自伐型(小規模)林業を通して、里山と経済の循環を起こす山守、自伐林家を目指しています。山が元気になる森の散策路や木材の面白い使い道を考えています。

世界遺産 北海道・北東北の縄文遺跡群のある岩手県一戸町へ。

それではどうぞ。


10月4日(金曜日) 興田文化祭の打ち合わせ

京津畑自治会長でもある伊東光浩さんと文化祭展示について打ち合わせ。
自伐型林業の何かを木材で展示できないかな?という話から椅子の案、そしてシーソーに発展していきました。
伊東光弘さんは、簡易製材機を自作なさっている方です。販売もしていらっしゃいますよ。

一人ちゃらけたおっさんやね。笑

10月5日(土曜日) 製材所と縄文遺跡の見学 in 一戸市

地球のしごと大学 九戸キャンパス 「板倉の小屋作りからこれからを考える」この一環で、木材を購入した一戸製材所さんを見学。3代目にあたる梅垣俊介社長にご案内していただきました。教育委員会も兼務されている実直で直向きなお坊さんのようなお人柄とお受け取りしました。

成人式で彼らに問う。一戸に帰ってきたいか。数人しか手を上げない。岩手の魅力、一戸の役割、胸を張って誇りを持って、一戸に戻って来る。そのような地元にしていく。

一戸製材所の梅垣社長の言葉
「木は一代。人は三代。」
「4000万円で購入し後悔がある家よりも、人と木が温もりのある温度で付き合う。」
「市場に出すと誰にどのような用途で使われるのかわからない。」

栗の木は、御所野遺跡の修復の時のために取ってあるそうです。
手前は、カラマツ。天然乾燥が主だそうです。

東京の空手道場に納めている杉板がありました。板割りで使った後、キャンパーに売り、震災復興の資金に一戸に還元されているそうです。気持ちとお金の循環。

工場内は製材機が心地よく動いていました
7mまで挽ける機械
バンドソーも目立てが必要。出番待ち。
サメの博物館みたい

裏方も惜しげもなく見学させていただきました。

学校で言う保健室。

保健室が静かであれば、仕事もスムーズに進んでいる証拠。逆に慌ただしい時は、厄介なことが起こっている証拠。

ゴミが落ちていない!当たり前だけれども凄いことです。

研ぎの終わったピカピカの刃

先代のお父さんに言われたそうです。
「人が見ていないところが大事、ものを言わない営業である」

整然と並べられた道具たち。何がないのか一目瞭然。

我が家の道具類、私物も整然と置き場所を決めます!

どうしても大量に出てしまう端材は、一戸町内にあるバイオマス発電所へ。

梅垣社長も、本当は自然乾燥が良いのだけれど、従業員を食わしていかなくてはならない。必要なものは揃えておきたい。

灯油乾燥機、10m^3(立米)が2機

強制乾燥させると、鉋屑がバサバサになり、木肌の色も黒くなるのだそうです。

人工的に灯油で強制乾燥させた木材

「昔からSDGsだったよね。ダクトに大鋸屑が吸い込まれ、我々が立っている天井がパカっと開き、下にいるトラックの荷台に積み込んで家畜や畑の役に立っていた。」

今でもトラックが到着する場所
天井開いてます

ヤナギ、キハダ、ケヤキ、イチョウなど自然乾燥で5年は必要。

広葉樹のエリア
絵になるし、映画の撮影にも使えそう。整然としていて綺麗。
10月27日 選挙の杭
誰かが作っておられたのですね。
垂木一本から小売りされています。工務店さん、個人のDIYなど地域密着

「今は、家は買うもの。昔は、大工や木こりと一緒に作るものだった。」

かっこいい

姿勢を学ばせていただきました。梅垣社長、従業員の皆様、どうもありがとうございました。

さて昼は移動して、御所野縄文遺跡へ。
途中、一戸駅構内の「カフェいちのへ日和」さんで弁当を購入。店主は、地域おこし協力隊卒業して開店されたそうです。

応援のつもりでね。

駐車場から長い廊下を渡ると空気が変わった。
案内は一戸町教育委員会 菅野紀子さん。刷毛などを使った遺跡の発掘が本業だそうです。

ロビー
右の杭から世界遺産!

竪穴式住居は総クリ材。縄はシナの木から編んだ紐。

キノコも生えています

屋根は葺き替えが必要ですが、柱は25年経った今でもずっと使えるとのことでした。

広さで言うと左奥が大。中央が小。屋根に土を被せないバージョン。
右から2人目が、ご案内していただいた菅野紀子さん。
中、土あり。
柏の木でした。
柏、遠景。
元々ある栗の木は、そのままに。大きな栗がたくさん落ちていました。

菅野さんによると「食べる栗と建築用の栗は分けて育てていたのではないか」とのことでした。

4km先から川を渡って運ばれてきた石。なぜ?

滅多に見れない屋根の葺き替え作業。しかもバックホウを使って。ええもん見れました。

こちらは意図的に作った研修施設。国産であろうクリの木。二股を上手に使っていますね。

右奥には3段ベット。

縄文どきで煮炊きをしたり体験できるそうです。
下は、石斧を使って伐り倒した後だそうです。御所野遺跡では、実験的な検証を繰り返しているので、火災の現場跡に家を建てて、また燃やして(勿体無い笑)どのような経過を辿るか観察中のところもあります。

伐倒方向はどこでしょう?

思うに伐倒の死亡事故は、現代の方が圧倒的に多いのではないでしょうか。

フランスやアメリカの美術館のように本物が普通に展示してある。

山で木を切り出すことが、多くの生活に直結しているイメージが持てました。
菅野紀子さん、コーディネートしてくださった内山さん、ご提案くださった梅垣社長、どうもありがとうございました。

10月6日(日曜日) note、バックホウ

京津畑の作業道。路面がしっとり濡れて、水たまりもできていました。操作練習。

10月7日(月曜日) お休み

点検から帰ったきた軽トラックのエアコンから異臭がする。また、ナスノワークスさんのお世話になります。

10月8日(火曜日) 経営の勉強

経営とブランディングの勉強。

10月9日(水曜日) 経営の勉強


10月10日(木曜日) バックホウ、note

場所によってはぬかるみ水分が抜けていないので、操作練習。

綺麗に点検

おまけ 蛇っこ

同日に3匹の蛇に会いました。

岩手県のレッドデータに乗っていた希少生物。
シロマダラ ミニチュアで頭が白い。可愛らしい蛇。借家の庭で。

頭隠して

山に入ると作業道に紐、じゃなくて蛇。マムシでは無い。
おそらくヤマカガシ。

オスと思われる
メスと思われる

本当に黄色、オレンジの頭色でした。

今週も最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

夏から研修、講習、移動の繰り返しでしたが、今週は講習を1つお休みさせていただきました。正直ホッとしています。

妻も同じく一関市地域おこし協力隊員です。小さな女が小さな林業をするまでの経過観察ができます。ご興味があればこちらのnoteもぜひご覧ください。

https://note.com/kyotuhata_r/

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