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続・ほろよい歳時記

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京都と滋賀の二拠点から、酒蔵のある風景を旅して呑んで。四季折々に好きなものを愛で、酔いしれる暮らし。毎日新聞に連載していた「すみれのほろ酔い歳時記」の続編。
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湖北、観音の里は春

湖北、観音の里は春

早くも、桜吹雪に包まれた京都を離れ、JR琵琶湖線で湖北へと向かう。車窓の景色は湖北にだんだんと近づくにつれ、まるで季節が逆戻りしていくよう。京都に比べて、湖北はおよそ1週間程桜の開花が遅いとのこと。
季節を行ったり来たりする生活も、桜を2倍楽しめると思うと、悪くないものです。

伊吹山の山頂付近には、今朝もうっすらと雪。
近所の日吉神社の桜も満開を迎えていた。

ふと思い立って、隣町へ“観音の里”

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翁の眼福

翁の眼福

京都では、正月も過ぎてしばらくすると、十日戎の賑わいが、何処にいても伝わってくる。えべっさんの福々しい姿のお菓子やお守りが目に浮かぶ。なにより昔から、私はえびす顔の人が好きだ。

あるとき、福の神のお顔を描いていると、とても心地良い気持ちに満たされた。筆を走らせながら、自分の顔もほころんでいたに違いない。なおいっそうのこと、えびす顔の人との出会いを楽しみに思うようになった。

これまで出会った中で

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“ルポ&イラストレーター”のしごと。

“ルポ&イラストレーター”のしごと。



秋色から冬色に変わるとき。日々、季節の色を確かめるように、仕事場の窓からじっくりと山々を眺めています。ひんやり、しぐれと共に色を深めていく―。

夏越しの祓から、早いもので年の瀬を迎えます。
春には京都に新たな拠点を持ち、滋賀と京都、大阪を往復する日が続いて、せわしないようで、でもしっかり休むときは休んで、湖北の静かな生活にも、ずいぶん癒されました。

気が付けば、“ルポ&イラストレーター”の

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