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本田 巨頭オ:オリジン(episode.0)

多趣味なぼくの人生に突如として現れ、そのほとんどを占領したサウナ。

しかしそのルーツを紐解けば、幼少期から至る所に数々の伏線が張られていました。

少々のお時間、サウナにまつわる記憶ツアーにお付き合いください。

ジークとエレンの記憶ツアー

■ 幼少期(1985-2003)

まず思い出すのは小学生の頃、お風呂にコソコソ漫画を持ち込んでは、蛇口の水で水分補給しながら、めちゃめちゃ長風呂してました。
バレるとかなり怒られましたが常習化してます。

実家のお風呂がたまに故障すると、最寄りのスーパー銭湯「スオミの湯」に連れてってもらいました。
あれはなんとも特別な夜で、結局家族では数回しか行きませんでしたが、あの大晦日のような独特の空気感は今でも鮮明に記憶に残っています。

スオミの湯といえば高校時代も、部活(陸上部)のメンバーでたまに行きました。
しかしながら、サウナ室には興味すら持ちませんでした。

かつて豊田市に存在した「スオミの湯」。今はもう跡形も無い

たまの温泉旅行ではテンション爆上がりで、大浴場に夜・朝と絶対2回は入るマン。

特に早朝の大浴場。あれも特別な場所でした。
家族が誰も起きなくても、ひとりで大浴場へ向かう。親戚のおじさんは絶対におる。
もののけ姫の苔むす森のような。夜とはまた違った神聖な感じがあります。

いろいろ思い出しますが、子どもながらに「お風呂=好き」というのは明確にありました。

■ 大学期(2004-2007)

この頃、ふみくんっていう銭湯好きの友人ができ、知立市の「アサヒ乃湯」へ行き始めました。初めてここへ入った日、電撃が走りましたね。
内装がスオミの湯と完全に一致してたんで。そりゃ愛着も湧きますよ。

※後に2021年、岐阜県各務原市の「恵みの湯」で人生2度目の電撃が走る。なんとまた内装が完全に一致。これで3例目を確認。
おそらくは建てた時代と、設計士が同一なのかもしれません。

時を戻そう
余談

アサヒ乃湯でふみくんは、1セット必ずサウナに入るので、その間ぼくは露天風呂で待つのがお決まりでした。
特に誘われたわけでもないですが、ぼくは決してサウナには入りませんでした。
「水風呂うっわ、うっわ冷たそ、ひくわー」くらいにしか思っていません。

ふみくんの地元である名古屋市守山区の「竜泉寺の湯 本店」へも何度も行きました。
しかし、現在の姿ではありません。あそこは2018年に大改装したため、古い浴場はもう記憶の中にしか残っていません。

この竜泉寺の湯 本店は、「日本で初めてのスーパー銭湯(発祥の地)」という噂もあるみたいですが、諸説あり。夢があるのでぼくは信じています。

竜泉寺の湯 本店(改装前のすがた)

他にも、豊明市の「バリ湯」や、名古屋市天白区の「天の湯」など、この時代に発掘したスーパー銭湯は、ほとんど閉館してしまいました。
現在まで残っているものは、ごく稀だということですね。

いずれの施設にもサウナ室はあったでしょう。しかし、当時ぼくが興味なかったせいで、もう二度と入ることはできません。悔しいです。

もう少しだけ、2010年代サウナブームまで耐えていたら・・・未知のサウナ室に入れていたのに・・・ と感じざるを得ません。

豊明トロン温泉「バリ湯」。現在は葬儀場
植田トロン温泉「天の湯」。稲葉山の中腹に突如現れる

あと大学といえば思い出すのは、刈谷ハイウェイオアシス「天然温泉かきつばた」に併設されている「足湯」ですね。

たぶん足湯にハマってたのはぼくだけなんで、サークル・バイト・学科など、毎日毎日メンバーを変えて、何度も何度も狂ったように、閉館時刻(22:00)まで入ってました。

なお、この施設は普通に現存しており、今でも家族で行きます。
入場料たったの100円です。

「天然温泉かきつばた」の足湯

■ フリーター期(2008-2009)

大学を卒業後、就職せずにVillage VanguardでPOP描いたり、地元の小中学校で講師をしたりとふらふらしてました。

その頃の先輩教員がよく「俺は毎晩、サウナプラザかサウナイーグルに泊まって、そのまま出勤しとる!!」と豪語してました。何を言ってんだこの人は。

一度だけ、その先輩からイーグルに誘われて、「ロウリュサービスの時間ってのがあって、氷を口に含んで、タオルでめちゃくちゃ扇がれて(中略)そのまま水風呂に飛び込んで、くぅ~」みたいな説明をされましたが、「は、はぁ。。。」状態。

ただ面白そうではあったんで、初イーグル行ってみたんですが、いざサウナ入る前にビールで潰されて、そのまま就寝。
この日はサウナ童貞を捨てられず大失敗。(そもそも快感を知らないので、失敗とは思っていない。)

いま思えば、サウナ前に食事・飲酒するとか、現在の常識と真逆なことをしようとしてましたわ。

あれからぼくもちゃんと就職し、先輩とは12年間会っていませんが、いつか再会したら「こんなんなっちゃった///」と胸張って伝えたいですね。

彼は、ぼくにとっての『蒸しZ』
プラザかイーグルでふと再会できると信じています。

左が蒸しZ。ドラマ『サ道』Season.1より

■ 社会人初期(2010-2018)

現在の会社に就職し、20代後半はとにかく多趣味。
ライブ行って銭湯。フェス行って銭湯。どっかで遊んだ帰りはとにかく銭湯。銭湯大好き。

しつこいようですがサウナにはまだ入っていません。

そんな折、大学時代の友人ふみくんに、「ウェルビー今池」へ誘われました。
そこでの体験、とにかくすべてが衝撃でしたね。

あの日できなかった「ロウリュサービス」に、キンッキンに冷えてやがる水風呂。ととのいチェア。
カプセルには「テンピュール製の寝具」。こんなHP・MP全回復することがあってたまるか。

そしてこの日、運命の出会い『サ道(書籍版)』

タナカカツキ先生の『サ道(書籍版)』

初めて知る【サウナ・水風呂・外気浴】のルーティン知識。ここで即実践。

そして【頭の中がニルヴァーナ(ととのう)】を覚えてしまったぼくは、この日を境にひとりでサウナへと通い始めます。

覚醒と、独り立ちの時です。

最初は近場から、豊田市にある「おいでんの湯」「竜泉寺の湯 浄水店」の繰り返し。
たまに日進市の「湯楽」も。(当初は「星空の湯」という施設名)

「湯楽」も2020年5月に閉館してしまった

ついに室温・水温・湿度などの面で物足りなくなってきたぼくは、当時まだ改装前であった「サウナイーグル」や、今でこそホームサウナとなった「サウナプラザ」へ通い出します。

スーパー銭湯と違い、サウナ施設は入館料が高いので、とにかく財布がキツい。

※イメージしてください。ディズニー映画かなんかで、主人公が成長期に入ると、バックで歌が流れながらどんどん上達していくシーン。
30歳前後は、まさにこのゾーンに入ってしまった時期でした。

サウナプラザで半外気浴できる、お気に入りの場所

余談ですが、この頃「DJ」を覚えます。

ご縁あって、街中イベントなど何度かやらせていただきましたが、いま思い出しても恥ずかしい、完全なる「チョーシこき期」です。
いったいぼくは人生で何度、黒歴史を生み出せば気が済むのでしょうか。

しかし、その頃の経験値から【サウナに合う音楽とは何か】を真剣に考察するようになります。

サウナ室内ではどんな曲が聞きたい? 水風呂での短い時間は? ととのいタイムは?

凝り出したら連日深夜まで止まらないので、iTunesのプレイリストはパンパンです。

また、チョーシこき期の副産物として、サウナに合うmix CDを何枚か製作しました。いずれnoteで紹介させてください。

Pioneer:DDJ-WeGO4。iPadアプリは『djay』が好き

■ サウナ部 黎明期(2019-2021)

この年の春、ちょうど部署の異動があったのと、昨今のサウナブームを機に、友人・後輩10名集めて部活化。
名前はただの「サウナ部」だと目立たんな。
ほじゃ「サウナだいすきクラブ」にしよう。ということで会社に申請、あっさり受理。
さて、3年間で部員は17名と、加えて社外からいつも参加してくれるメンバーが2名。だいたい19名まで増えました。
note:サウナだいすきクラブとは(前編)より

以前、このようなことを申しました。
部長として、部員である同僚や後輩に、また職場以外の友人に対しても、サ活をプロデュースする日々が始まりました。

それまでひとりの趣味だったサウナが、いろんな人と行くようになったんです。
サウナの沼に引きずり込んだときの、あの手ごたえは最高級ですから。

おかげで、小中高の友人と再会するきっかけにもなりました。飲み会よりも、なぜか誘いやすいんです。
大人になって、サウナであの頃の答え合わせするのはエモい。

同窓サウナ、めっちゃめちゃおすすめです。


また、インターネットで知り合った友人と、サウナで会うこと(サウナオフ会)もしてみました。今のところ、怪しい壺を買わされたりしていません。

偏見かもしれませんが、サウナ好きは、サウナ以外の強烈な個性も併せ持っています。
それは、【究極に何かに詳しいインプットの達人】であったり、【ものづくりをするアウトプットの達人】であったりと様々。
彼らの人生にもサウナがあったからこそ、ここまで極めることができたのだと、確信しています。

ぼくがnoteを始めた理由の1つでもある、《サウナ×〇〇》を実際に体現する、尊敬できる人物ばかりです。


そしてもうひとつ、この時期に「テントサウナ」を覚えたことも重要なポイントでした。

初めて体験したのは、音楽フェス『森、道、市場 2019』での、SaunaCamp.さんが出展していたロシア製テントサウナ『MORZH(モルジュ)』
しかも水風呂は巨大プールで、シチュエーションは夜。つまりは「ナイトプール」。

嘘だろと。こんなものがこの世に存在していいのかと。

その約1年後の同じ場所、ラグーナ蒲郡にて2度目のテントサウナを体験。その感動はより確実なものになります。

ラグーナ蒲郡にて(2019.5 と 2020.9)

こうしてぼくたちサウナだいすきクラブ、メンバーお手製の改造テントサウナを持参して、長良川でテントサウナに初挑戦します。

はっきし言って大成功。これに味を占めて、半年後に2度目の長良川。
アップグレードした僕たちは、この日も大成功。サ飯がとにかく旨かった。

ただの「テントサウナよかったね〜」だけじゃなく、仲間とやることの達成感、グルーヴ感、大きな経験値を手に入れます。

長良川のほとりにて(2021.3 と 2021.10)

■ 蒸者 -MUSIA- 期(2022-)

さて、現代に戻ります。

以前の記事でもさんざん言いましたが、今年は豊田市サウナ部と出会い、『蒸者 -MUSIA- (ムーシャ)』が生まれました。
ぼくたちは「テントサウナを地元に発信すること」及び「技術を高めること」へと動き出します。

転換の2022年に、ぼくは37歳になります。
サウナ界では【37】という数字は、最強のラッキーナンバーとされています。
何事も験を担ぎたいタイプなんで、自分を奮い立たせるためにも37歳はどんどん利用していきます。

いま、自分の人生についても、価値観や視点が変わりつつあります。
ヘラヘラしてないで、ちゃんと世間を知ろうって思います。

意識高い系と、意識低い系の狭間で苦悩しています。

巨頭オにとってサウナとは?
ここまでくると、ただの趣味ではなくなりました。

それは、
心と体を全回復させる「ラストエリクサー」であり、
思考を強制的に整理する「セーブポイント」であり、
友人との繋がりをもたらす「サードプレイス」です。

(ポケモンセンターみたいなもんでしょうか)

みなさんにとって、サウナとは何ですか。
全部肯定します。ガチで考えて教えてください。

おしまい

☟過去の記事こちら(前編後編


☟サウナに特化したインスタグラムもやってます。よろしくおねがいします。一緒にサウナいきましょう。

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