見出し画像

京都自死・自殺相談センターSotto設立10周年リレーコラム 第8回( 副代表 中西正導 )

私たちは、認定NPO法人京都自死・自殺相談センター Sottoです。
京都で「死にたいくらいつらい気持ちを持つ方の心の居場所づくり」をミッションとして掲げ活動しています。

2020年で京都自死・自殺相談センターSottoは設立10年目を迎えます。
10周年という節目にあたって、Sottoを様々な形で支えてくださってきた理事の方にリレー形式で、Sottoへの想いをコラムにしていただくという企画をスタートしました。
一口に理事と言っても、お一人お一人様々な背景を持ち他団体で活躍されている方も多いので、多様な視点からSottoという団体について改めて浮き彫りにしていただければと思います!
前回はコチラ→京都自死・自殺相談センターSotto設立10周年リレーコラム 第7回

第8回( 副代表 中西正導 )

広報活動による後方支援
今年度で、相談センターは、皆様のご支援により 10 年経過することになりました。この 10 年の間でも、東日本大震災に始まり、新型コロナウイルス感染症まで様々な出来事が起こりました。10 年の経過とともに、自死にまつわる問題は、多様化をみせつつ、数こそ減少傾向にはあるものの、死にたいという気持ちを持たれた方の苦悩の根本にあるものは、変わりません。それは、「生きづらさ」と言えるでしょう。


「生きづらさ」を抱え「死にたい」ほどの苦悩を抱えた方に向けて、相談センターでは広報活動に力を入れてきました。私も昨年 5 月の改選まで丸 10 年間広報活動委員長 ( かつては啓発活動委員長 )を務めてきました。行政機関だけでなく、大学など学校施設、支援センターなど様々な施設や病院などへ、チラシや相談カード設置、情報共有など広報活動を行なってきました。広報活動を行なう中で、大変なことも多くありましたが、それ以上に、その重要性は強く感じてまいりました。死にたいほどの苦しみを抱えた方に対して、そうした地道な活動が、電話相談やメール相談、また、居場所づくりであるおでんの会や語り合う会などに繋がり、自死にまつわる苦悩を抱えた方の拠りどころとなっていきました。


新型コロナウィルス感染症感染拡大の今、リモートが中心となり、中々対面での広報活動ができずにいる現状があります。同時に、これからの広報活動は、新たな方向性をつけていく必要があります。もしかしたら、これからの広報活動は、多くの方に情報を拡散していただくお力をお借りすることが必要になってくるのかもしれません。これからも広報活動を継続していくことで、死にたいほどの生きづらさを抱えた方の気持ちに寄り添い、繋げていけるように、自死にまつわる苦悩を抱えた方、ひいては、その予備軍となる可能性がある方たちへ向けて、届けていければと思っています。


今年度相談センターでは 10 年経過致しますが、死にたいほどの気持ちを抱える人間の「生きづらさ」「苦しみ」は、簡単に無くなるものではありませんし、そのためにも広報活動は欠かすことはできません。だからこそ、これからもう 10 年、20 年と、支援の方策も思案しつつ支援を続けてまいりたいと思っておりますので、皆様、今後ともご支援ご協力のほど、何卒宜しくお願い申しあげます。

次回はコチラ→京都自死・自殺相談センターSotto設立10周年リレーコラム 第9回


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?