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科学の伝え手として

2023年6月17日公開 2023年7月10日最終更新
京都ひかり天文台メンバー 騎西健太/きさいけんた

1 本稿の目的

 京都ひかり天文台は、宇宙科学関連の知見を人々へ伝える「科学の伝え手」の役割を担うとともに、知見の発信を通して人々の暮らしに貢献することを目的に活動しています。我々の特徴は、メンバー各々の強みにもとづき宇宙関連の知見を発信することです。本稿では、京都ひかり天文台及び著者が、どのような思いのもと活動しているのか発信することを目的とします(図1)。

図1 科学の伝え手としての思い-京都ひかり天文台及び著者(騎西)の思い

2 京都ひかり天文台の思い

 京都ひかり天文台には、年代も性別も職種も異なるメンバーが所属しています。共通しているのは宇宙が好きで、宇宙を通して人々の幸せに貢献したいという思いです。つまり学術団体に所属している研究者としてではなく、一般市民として自分たちの暮らしに資する活動を行いたいと考えています。その際のキーワードが「市民科学」にもとづく「科学の伝え手」としての活動です。
 市民科学とは、一般市民による科学的な調査研究活動のことで、市民が新たな発見をしたり新たな発見につながる行為をしたりするだけではなく、既存の知識や知見を確認したり、体験したりする活動全般ともいえます(佐々木ほか 2016)。科学の伝え手(科学コミュニケーター)とは、「科学技術を一般国民に分かりやすく伝え、あるいは社会の問題意識を研究者・技術者の側にフィードバックするなど、研究者・技術者と社会との間のコミュニケーションを促進する役割を担う人材」つまり「科学と一般市民をはじめとする社会をつなぐ役割を担う人材」(文部科学省 2019)の促進を担う人材のことです。我々は、メンバー各々の視点で宇宙を考察することで、今まで見えなかった宇宙の面白さを発見し(市民科学)、本ウェブサイトの記事や対面の企画を通して、そこで得た知見の情報発信を行います(科学の伝え手)。
 京都ひかり天文台の活動に共感し、活動に参加したいという方がいらっしゃいましたら、連絡先に記載のメールアドレスへご連絡ください。

3 著者の思い

 京都ひかり天文台のメンバーとして、市民科学にもとづく科学の伝え手としての役割を心がける一方で、著者独自の思いも別にあります。著者は、よりよい生活を求めることよりも、つらいことや悲しいことを緩和させたり、何気ない日常を維持させたりする活動で社会に貢献したいと考えています。その1つが本業である医学研究であるわけですが、それとは別に京都ひかり天文台のメンバーとして、宇宙と絡めた人に関する科学の発信を行いたいと考えています。本活動により人々の幸せに少しでも貢献できれば幸いです。

4 本稿とあわせて聴きたい1曲

 本稿で紹介するのは、いきものがかり「涙がきえるなら」(2014)(作詞:吉岡聖恵・山下穂尊、作曲:吉岡聖恵・水野良樹)です。どなたかが幸せを取り戻し、幸せを保持し続けるようになることが、京都ひかり天文台における著者の目標です。

文献

いきものがかり (2014) 涙がきえるなら. https://www.youtube.com/watch?v=KuFLDDEmuHw, 2023年6月16日最終確認

佐々木宏展, 大西亘, 大澤剛士 (2016) “市民科学”が持つ意義を多様な視点から再考する. 保全生態学研究, 21(2): 243–248. https://doi.org/10.18960/hozen.21.2_243

文部科学省 科学技術社会連携委員会 (2019) 今後の科学コミュニケーションのあり方について. https://www.mext.go.jp/b_menu/shingi/gijyutu/gijyutu2/092/houkoku/__icsFiles/afieldfile/2019/03/14/1413643_1.pdf, 2023年6月17日最終確認

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